小山鉄郎/著 ハルノ宵子/画 「文学はおいしい。」読了
この本は、『和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、さらに注目が集まる日本の食の姿を、文学を入り口にして考えてみたい。』という趣旨で書かれている。
ひとつの料理をそれが取り上げられている作品とともに見開き2ページでハルノ宵子の絵とともに紹介されている。料理の解説は料理法などではなく、ほとんどがその発祥について書かれている。そしてその発祥については書かれた書物とともに紹介するというのがその構成である。
全国の地方紙に連載されていたエッセイをまとめたものだそうだ。(地方の新聞社に共通に配信されているものがあるというのを初めて知った。)著者はどんな人か知らないのだが、絵を描いているひとは吉本隆明の娘さんであり吉本バナナのお姉さんだ。そのためか、最初は吉本バナナの作品で始まり最後は吉本隆明の作品で終わっている。
100の作品が取り上げれているが、作家の名前も作品もほとんどが初めてみるものであった。9割以上がおそらく昭和40年代以前のものであるようだが、そういうことを加味しても自分の無知に驚かされる。
読んだことがある本はたった4冊である。それもすべて内容は記憶の中から消えている。
作品の紹介としては、料理が登場する場面と少しだけのあらすじについて書かれているだけなので作品全体についてのことがわからないのではあるが、かえってそれが妙な先入観を抱かずにすむというのがいいのかもしれない。2ページという制約を逆手にとってうまく書かれているというところだろうか。
天武四年(675年)天武天皇が最初の食肉禁止令を出してから、明治五年(1872年)にその禁が解かれるまで日本では魚が料理の中心であったと著者はところどころで書いているが、それが多彩な日本食のもとになったのだとあらためて思うわけだ。肉が中心だと素材のバリエーションが少なすぎる。とくに読みたいと思う本はなかったけれども、そのことだけが 頭の中に残った。
この本は、『和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、さらに注目が集まる日本の食の姿を、文学を入り口にして考えてみたい。』という趣旨で書かれている。
ひとつの料理をそれが取り上げられている作品とともに見開き2ページでハルノ宵子の絵とともに紹介されている。料理の解説は料理法などではなく、ほとんどがその発祥について書かれている。そしてその発祥については書かれた書物とともに紹介するというのがその構成である。
全国の地方紙に連載されていたエッセイをまとめたものだそうだ。(地方の新聞社に共通に配信されているものがあるというのを初めて知った。)著者はどんな人か知らないのだが、絵を描いているひとは吉本隆明の娘さんであり吉本バナナのお姉さんだ。そのためか、最初は吉本バナナの作品で始まり最後は吉本隆明の作品で終わっている。
100の作品が取り上げれているが、作家の名前も作品もほとんどが初めてみるものであった。9割以上がおそらく昭和40年代以前のものであるようだが、そういうことを加味しても自分の無知に驚かされる。
読んだことがある本はたった4冊である。それもすべて内容は記憶の中から消えている。
作品の紹介としては、料理が登場する場面と少しだけのあらすじについて書かれているだけなので作品全体についてのことがわからないのではあるが、かえってそれが妙な先入観を抱かずにすむというのがいいのかもしれない。2ページという制約を逆手にとってうまく書かれているというところだろうか。
天武四年(675年)天武天皇が最初の食肉禁止令を出してから、明治五年(1872年)にその禁が解かれるまで日本では魚が料理の中心であったと著者はところどころで書いているが、それが多彩な日本食のもとになったのだとあらためて思うわけだ。肉が中心だと素材のバリエーションが少なすぎる。とくに読みたいと思う本はなかったけれども、そのことだけが 頭の中に残った。