イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

水軒沖釣行

2021年05月22日 | 2021釣り
場所:水軒沖
条件:若潮 3:01満潮 9:22干潮
釣果:マルアジ27匹 ゴマサバ1匹

今日もチョクリに出発だ。今日サバが釣れれば来週の連休中に燻製を作ることができる。それに、チョクリの季節が始まると簡単に勝負がつくのでついついこっちに引き寄せられてしまうのだ。

小船も動かさねばならないが昨日の大雨で港の近くは釣りにはならないだろう。しかし、沖の方も心配だ。相当な水潮が出ているに違いない。まあ、釣れても釣れなくてもどちらでもいいやという気持ちで家を出る。
今日の日の出は4時53分。チョクリは朝早いほどよいという迷信を信じているので今日も暗いうちには出港しようと考えていたのだが、夜明けのほうが早すぎる。家を出たのは午前4時になる前であったけれども、岸壁を離れるころには辺りはすっかり明るくなってしまっていた。



しかし、今日はそれのほうがよかった。昨日の雨の影響で漂流物がかなり浮いていて、薄暗がりで走行していると激突してしまう危険がある。



それでも午前4時半過ぎには出港し、今日も初島の沖を目指して船を進める。
海面を見てみると濁りもかなりある。まあ、これも仕方がない。沖に向かうにつれて海面は澄んできたけれども魚探の反応はまったくない。まだ40メートルラインなので50メートルくらいまでは行ってみるつもりだ。
そして、50メートルラインを越えたくらいからまた水が濁り始めた。しかし、せっかくここまで来たのだ。引き返すのは惜しい。小さな潮目を見つけたのでそこで停船。
仕掛けを下し始めるが、淡水の混じった海水がいくつも層をなしているのか、魚探は完全に死んでしまい、海底の位置さえ掴めなくなっている。この下にきれいな海水の層が残ってくれていたらチャンスはあるかもしれない。

どうして今日の僕はこんなにポジティブなのか、それは、ラフターヨガをやってみたからだ。昨日の、「おかえり、モネ」でモネちゃんと森林組合の課長さんがやっていたやつだ。笑うと元気がでるというらしい。
海域には僕ひとりだけ。どれだけ大きな声を出しても誰も見ていないし、聞いてもいない。
仕掛けをセットし終わって船の舳先に立ち、両手を広げて大きな声を出して笑ってみる。意外と大きな声が出るので我ながら驚いた・・。
「おかえり、モネ」は久々に1回目から観始めた朝ドラだ。清原果耶ちゃんが可愛いからというのではない。主人公が気象予報士の仕事を目指すということで、気象に関する蘊蓄がたくさん出てくるということに興味を持ったのだ。1週間観たところではディテールに欠けているところがあって心配だが今後の立て直しに期待したい。
その、ディテールについてだが、西島秀俊が登米にやってきての歓迎会の時、地元のおばさんが勧めた食材が、”今朝採ってきたゼンマイ”だという。ひょっとしてこの地方ではそういう食べ方があるのかもしれないが、一般的にはゼンマイの下処理にはかなりの日数がかかるはずだ。だから今朝採ったゼンマイをその日に食べるというには無理がある。
山菜採りが大好きな人間からするとこれは看過できないのである。



しかし、夏木マリの家に飾ってある「五常訓」はいい。伊達政宗はこんな言葉を残しているんだな~と感心した。
『仁に過ぎれば弱くなる。
 義に過ぎれば固くなる。
 礼に過ぎれば諂(へつら)いとなる。
 智に過ぎれば嘘をつく。
 信に過ぎれば損をする。』
要は、過ぎたるは及ばざるがごとしということであろうが、現代の効率一辺倒、忖度一辺倒の世界に一石を投じる言葉ではないだろうか。
調べてみると、この言葉には続きがあるそうで、
『気ながく心穏やかにして、よろずに倹約を用い金を備うべし。
 倹約の仕方は不自由を忍ぶにあり、この世に客に来たと思えば何の苦もなし。
 朝夕の食事は、うまからずとも誉めて食うべし。
 元来、客の身なれば好き嫌いは申されまい。
 今日の行くを送り、子孫兄弟によく挨拶して、娑婆の御暇申するがよし。』
だそうだ。
なんだか、戦国の世を生き抜いてきた人にしては緩いなと思うのだが、逆に、ガチガチで生きていると、あんな時代には心のほうが先に潰れて生き残れなかったのかもしれないなとも思ったりもするのである。サラリーマンの世界でも一緒なのかもしれないと思うのである。

与太話が長くなってしまった。
ラフターヨガが奏功したか、アタリは間もなくあった。魚探の反応はなかったが手持ちの竿に1匹。それも鉤を飲み込んでいる。かなり活性が高いようだ。こうなると水の濁りが魚の警戒心を緩めているに違いないとやっぱりポジティブな考えになってくる。恐るべし、ラフターヨガ・・。
そして間もなく魚探にも強い反応が出始めた。水深30メートル付近だ。今度は棚を浅めにセットしていた置き竿にヒット。反応が出始めるとかなり長時間出続ける。だから、置き竿の魚を回収しているとその間に手持ちの竿にもアタってくる。いいパターンだ。マルアジばかりだが型も大きい。サバが掛かったと思うほど広い範囲を走り回っているので仕掛けも絡んでしまう。
一度目の絡みはなんとか解くことができたけれども2回目はひどい。



これを解くには相当な時間がかかりそうだ。新しい仕掛けを取り出そうかとも思ったが、生け簀の中には目測で20匹くらいは入っている。今からだと「わかやま〇しぇ」の閉店時刻に間に合う。サバが釣れていれば燻製の材料確保のために頑張りたいところだが今日もサバは1匹だけだ。
だから、マルアジならこれだけあれば十分と午前6時過ぎに終了。

梅雨の合間の晴天。蒸し暑さもなく朝は寒いくらいでヤッケを羽織りながら実釣時間約30分。まったく汗もかかずに終了した。



魚を絞めて港へ戻ったのが午前7時過ぎ。浮遊物を警戒してゆっくり走りすぎた。帰り支度を終えて「わかやま〇しぇ」へ。



いつものお店に行くのは決まって魚が釣れない日なのでおじさん(この人社長らしい・・)から「釣れた?」と聞かれても、「ダメ」と言ってばかりだ。こいつは下手くそに違いないと思われているのだろうから、汚名返上のために、「アジが釣れたので食べてもらえますか?」と聞いてみる。さすが地元のひとだ、「マルアジ美味しいから食べるで~。」となって差し入れ。
叔父さんの家に行くと円卓会議の真っ最中だ。メンバーたちにもおすそ分けをすると残ったのは6匹だけ。今日は型がよかったので貰ってもらうのにもちょうどよかった。

残った獲物を今日は干物にしてみた。どれだけたくさんの魚を釣っても今までは干物にしたことがなかった。あまり美味しそうには思えないというのがその理由のひとつだったのだが、たまに買うサンマの干物はすこぶる美味しいのであんなのを自分で作ることができればいいだろうなとずっと思っていたので初めてやってみたのだ。
10%の食塩水に1時間漬け込んでその後天日干しを5時間。見た目は程よく干しあがってはいる・・。



結果はというと、もう少し塩味が欲しいところであった。魚が大きかったのでもっと長時間漬け込む必要があったのかもしれない。いっそのこと、塩をすり込んだ方がよかったか・・。
これからも試行錯誤しながら完成を目指したいと思っているのでチョクリの日々が続きそうだ・・。


コメント (2)
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