今回はヨルダンの話。(前回のヨルダンについての記事はこちら)
新型コロナウイルス感染拡大を阻止するため、21日朝から全土で完全外出禁止になったヨルダン。お店が全部閉まり、買い物にも行けないというから、非常に大変そうだ。但し、4日目の24日には、各地の自治体がバス等でホブズ(アラブのピタパン)を配って回っていた(有償、各家庭に1袋・3㎏分入り、1ディナール=160円弱)。初めての事なので時間がかかり、アンマン在住の友人によると、彼女のマンションの辺りでは夜10時近くにパン配送車が回って来たらしい。今後はその他の食品、水、粉ミルク、医薬品等の配達も行われるとのことだ。
かつてアンマンのスペイン文化センターでスペイン語を習った際に同級生だったイラク人の主婦(長年アンマンに在住)に様子を聞いたら、「外出禁止は厳しいけれど、これはみんなのためになることよ。この危機が解消されますように」とのことだった。彼女は優しくて穏やかで、理知的な女性。イラク人って、いい人が多いイメージだ。
話は逸れるが、私はかつて日本で無職で暇を持て余していた時に1年間スペイン語を独学し、その後アンマンでやはり失業して暇を持て余していた時、スペイン文化センターに通っていたのだが、スペイン語がイタリア語とそっくりで頭の中でごっちゃになってマズいことに気が付いてからは、完全に手を引いた。「2匹の猫を追うものは、1匹も捕まえられない」と言うからねえ~(うそ)
アンマンのスペイン文化センター 入り口の警備員さんが猫を餌付けしていて、いつも数匹たむろしていた。
センター併設のカフェテリア。スパニッシュオムレツやガスパチョなどがメニューにあった。お洒落な割に安い穴場。
本題に戻る。
24日に保健相が発表したヨルダンの感染者数は153人だった。完全外出禁止になったにも関わらず、前日から26人増加している。そのうち12人が、禁を犯してイルビッドで密かに開かれた結婚式の出席者だという。イルビッドの皆さん、あんまり無茶をしないようにね・・・ちなみに残りの14人の内訳は、イギリスからの入国者3人、アメリカからの入国者1人、国立バシール病院の看護婦との濃厚接触者5人、他の感染者との濃厚接触者4人、ルーマニアから入国したスペイン人1人となっている。
外出禁止令をあの手この手で迂回しようとしていた人もいたようだ。ヨルダンではまだ感染による死者が出ていないので、あまり危機感がない人々もいるのだろう。
これは、ゴミ袋に変装した人たちの動画(ヨルダンではなくて、夜間外出禁止令が出ているクウェートだとの意見もあったが詳細不明)
こちらは、葬列のふりをした人たち。
パトロールのサイレンに怖気づいてみんな逃げ出し、最後に死者が蘇って逃げてるけど。
アラブ人、面白すぎる・・・
(終わり)