外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(34)~またイスタンブールをうろうろした編~

2024-12-24 15:34:23 | トルコ

 

 

イスタンブール3日目は、トルコ最終日だったので有終の美を飾るべく、新市街に出ておじさんと猫を眺めながらビールを飲んだり、海岸の岩場で猫をはべらしているおじさんを眺めたり、自分も猫をはべらしてビールを飲んだりした(いつも通りや)。

 

この日は早起きして(=8時)洗濯し、ロビーにチャイを取りに行き(セルフで飲み放題)、部屋に戻ってSNSの更新や写真の整理をした。

 

気が付いたら14時頃になっていたので、切り上げて出かける。アクサライのメトロ駅周辺のアラブ料理店街に行こうとしたが、見つからず、無駄に歩き回って疲れた。何度も通ったことがあるのに、近くにあるはずなのに、行こうとしたらたどり着けないのはなぜなのか。方向音痴って、かなしい生き物よね…

 

「ネコさん、アラブ料理店街どこかご存じないでしょうか~」「今忙しいにゃ」

野良の猫さんたちって、いつも忙しそうに見える。少なくとも私の15倍くらいは忙しそう。

 

 

公園っぽいスペースに設置されたスポーツ器具

こういうので真剣にエクササイズしている体格のいいヒジャーブのおばさまを見たことある。無料のジムだ。

 

大量の生の鶏レバーをもらっていた猫さん

お腹こわさないかな…

 

 

片隅にあった古典的なイスラムの墓地

地震が来たら…

 

 

アラブ料理店街はあきらめ、トラムで新市街のカラキョイに出て、地下街のペットショップにちゅ~るを買いに行ったら、日曜日なので閉まっていた。私のイスタンブール街歩きは、大体いつもこんな感じ。冴えないわ~

 

前日と同様、一駅しかないナゾ地下鉄テュネルに乗ってイスティクラール通りに出て、楽器屋街に入り、前日に目星をつけて友人に確認しておいたウードの弦を購入。ついでに、楽器屋街のある通りをガラタ塔に向けて少し下ったところにあるジュース屋さんに寄って、人参ジュースを飲む。ビタミン補給だ。

 

安くて種類が豊富で、お店の人がにこやか

シリアでもよく人参の生ジュースを飲んだ。クセになる味。

 

 

イスティクラール通りに戻り、銀行のATMでお金を引き出してから(出国前なのに引き出し過ぎた)、お店を物色しつつゆるゆる通りを歩く。途中で教会に通りかかったので入った。

 

 

この教会、私はなぜかずっとアルメニア教会だと思い込んでいたのだが、調べてみたらアルメニアは全然関係なかった。そういえば、アルメニア教会っぽくない形だとは思っていたんだよな…

 

「パドヴァの聖アントニオ教会」( 聖アントワーヌ教会等とも呼ばれる)

 

 

「パドヴァの聖アントニオ教会」はイスタンブール最大のカトリック教会で、新市街のイスティクラール通り沿いというバリバリの繁華街・観光地に位置する。最初1725年に建てられたが、その後火災などを経て取り壊され、1912年に新たに建てられたのが現在の建物だ。出資したのは、イスタンブールのイタリア人コミュニティ。20世紀初頭、イスタンブールにはイタリア人が約4万人暮らしていて、その大半がジェノヴァ、ヴェネチアにルーツを持っていたという。オスマン帝国時代にこの地で貿易に携わっていたジェノヴァ商人、ヴェネツィア商人の子孫だと思う。現在もイタリア人の神父らがこの教会を運営しているらしい。(ウィキ情報)

 

いつ行っても観光客でいっぱい。ムスリムも来ている。

 

 

パイプオルガンもある。

 

 

教会見学の後、大通りから脇道に入って、路地を歩いていたら、ハッピーアワーでビールが安くなっているパブがあったので、そこで休憩することにした。Wi-Fiが使えて、お洒落っぽい店だが、ハッピーアワーで割安だったためか、おじさんのお客が多くて、居心地が良かった(仲良くおしゃべりしているおじさんたちを見るのが好き)。

 

私の目の前のテーブルでビールを飲んでいたおじさん2人組の1人と目が合ったので、にっこり微笑んだら、おもむろに立ち上がって、黙ってピスタチオをおすそ分けしてくれた。

 

後光が差して見えた(逆光やしな)

トルコでもピスタチオは買うとけっこう高いのに、たっぷりくれた。ピスタチオの天使か。

 

ピスタチオが来たので、ビールをお代わりした。トルコのツボルグは缶でも美味しいが、生は一層美味しい。

 

私の向かいの椅子では、猫が熟睡していた。

おじさんたち、ピスタチオ、ビール、そしてお店の椅子で眠る猫。イスタンブール、最高よね…

 

 

なお、トルコでツボルグブランドのビールを生産しているのは、1967年創業・イズミル拠点の「Türk Tuborg」という会社。ライセンス生産っていうんですかね。私はエフェスより好きかもしれない。

 

 

パブを出て、また路地を歩いてタクシム広場に向かった。

 

 

タクシム広場に出てすぐの、ケバブ屋が並ぶ角のところで、ケバブサンドを買う。

 

ハンバーガーっぽいバンズに挟んだものにした。

トルコだから、日本とは違ってファーストフード店のパンも美味しい。

 

 

タクシムから地下ケーブルカーとトラムでアクサライに戻り、ホテルで昼寝した。私は旅行中、大体いつも午後ホテルで昼寝する。身体が弱いから、朝から晩まで出歩くなんてできないんですもの…

 

 

夕方また出かけて、アクサライから坂を下って、以前住んでいたイェニカプ方面に向かった。

 

アクサライからアタテュルク大通りを下って、途中で脇道に入って階段を下りた辺りに、昔住んでいたアパートがある。その辺りは飲み屋街で、怪しいホテルなどもあり、私も水商売の人と間違われ、知らないトルコ人の男に「How much are you?」などと質問されたことがある。あの時は何も言わずに逃げたが、何と答えるのが正解だったんだろう。私はプライスレスなんだが、率直にそう答えるべきだったのか…

 

 

飲み屋街を越えると、中央アジア系(なんとかスタン系)のお店が集まる界隈に入る。住民もその辺り出身らしき人が多い。

 

 

 

 

 

その先にある庶民的な界隈。この辺りを散歩するのが好きだった。

 

半地下から2階あたりまでの窓が牢屋風。

 

 

道に迷いながら、やっと海岸に辿り着いた。

 

泳いでいる人がいた。

 

 

この辺りの沿岸(クムカプ?)は、前回来た時は工事をしていて入れなかったが、この時は工事が終わってオープンし、市民の憩いの場になっていた。しかし、沿岸の岩場に続く地面が、切り立ったコンクリートの遊歩道となっていて、岩場との段差が大きくなったのに、柵も何もなかった。子供連れだと危ないかもしれない。

 

 

対岸のアジア側のチャムルジャ・タワーが良く見えた。

やっぱりヘンな形…

 

 

クムカプ(たぶん)からエミニョニュ方面に向かってひたすら歩いていたら、やがてコンクリートの遊歩道は終わり、岩場との段差の少ない昔ながらの遊歩道が始まった。よかった、ここなら岩場の猫にエサをあげに行くことができるし、猫も登って来られる。

 

 

 

この辺りは、猫とおじさん多発地帯、トルコの猫とおじさんと海の世界。

 

 

釣りをするおじさんたちとおこぼれを待つ猫さん

 

 

岩場で一人でピクニックしているおじさんの背後で猫たちが待機

 

 

猫をはべらしてくつろぐおじさん

幸せそう。

 

 

トルコのお茶の間、野外バージョン

 

 

岩をどけて、せっせと何か(かまど?)を作っているおじさんたちを眺めていたら、そのうちに一人が私に「ターキッシュマン!」と叫んで笑っていた。イスタンブールのおじさんたちは、海辺でアウトドアライフを満喫していて、楽しそうだ。

 

 

歩いていると、猫たちがやってきて、エサをねだる。

 

 

「カリカリをくれなければ通しませんにゃ」

 

 

「このかばん、いい香りがしますにゃ」

 

 

授乳中の母猫と子猫を発見。

 

 

この母子猫のそばの岩に座って、ビールを飲みながら眺めることにした。やがて授乳が終わり、子猫と母猫が寄ってきたので、カリカリをたくさんあげる。

 

 

ちゅ~るもありますよ~

 

 

カリカリを食べ続ける子もいれば、ずっと遊んでいる子もいた。ミルク飲んだばかりだから、お腹は減ってないはず。

 

 

子猫の眼力

 

 

ふんばった足がたまらない~

 

 

猫まみれになって、1人でビールを飲んでいたら、空き缶を集めている人(おじさんとお兄さんの間くらいのトルコ人男性)が近づいてきて、私に話しかけた。「自分はここ5年ほど、ホームレスの暮らしをしていて、人と関わっていない。人間は信用できない。人間との関係はもう終わった」という、自分語り的な内容だった。そして、私に煙草を持っていないか聞き、私が持っていないと答えると、「元気でな」(kendine iyi bak)といいつつ去って行き、近くにいたおじさんの所に行って、缶のゴミをもらっていた。

 

なんだったの、今の人…猫まみれでビールを飲みつつ海を眺めている外国人の私は、人間にカウントされていなかったのか、あるいは仲間だと思われたのか…?

 

ビールを飲み終えたら、もう9時になっていた。立ち上がって、歩いてシルケジ駅に出てトラムに乗り、アクサライの一駅手前で降りて、残ったカリカリを猫たちに振舞いながら帰った。アクサライに着いたら、夕食用に、この前とは違うシリア系(たぶん)の食堂でファラーフェルサンドを買った。この食堂の人たちも、アラビア語で話しかけたら、普通にアラビア語(シリア方言)で返事をしてくれた。酒屋にも寄って、ビールを買い足す。

 

 

ホテルに帰ってファラーフェルサンドを食べ、ビールを飲む。飲みすぎだ。ヨルダン程ではないが、トルコもビールは結構高いのに。ファラーフェルサンドはまあまあだったが、ヨルダンで食べた物の方がずっと美味しかった。いつも思うが、一般にファラーフェルはヨルダン、シャワルマはシリアの方が美味しい気がする。

 

 

翌日はイタリアに移動する日。朝5時起きで空港に向かうので、早めに寝た。

 

 

(おまけの室内園芸写真)

 

 

キャンドゥの栽培キット出身のトーマさん(ミニトマト)、よく見たら小さい実がさらに2つ付いて、合計4つになっていた。この寒いのに、土がちょっとしかないのに、肥料もあげてないのに、なんといじらしい…

 

 

先っぽが重くなって、そろそろ腰が折れそうだが。

 

 

大きい実、青いままだけど収穫すべきなんだろうか。でも、家族4人のような姿なので、小さい子たちから親を奪うのも気が引ける…

 

 

(続く)

 

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