外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(42)~最終回・帰国編~

2025-01-30 17:09:48 | イタリア

 

今回は帰国編。2年半くらい断続的に続けてきた2022年の旅行記の記念すべきフィナーレなのだが、内容はいつも通り、だらだら行きますよ~うふふ(何その笑い)

 

帰国便に乗る日の朝は、がんばって6時に起きた。ローマのフィウミチーノ空港16:35発と、午後の遅めの時間の出発だったが、フィレンツェからローマに移動する際、イタリアの鉄道は何があるか分からないので、かなり時間に余裕を持って行動するに越したことはないのだ。

 

スローモーションで荷物をまとめ、友人が用意してくれたフルーツの盛り合わせとカプチーノをいただく。滞在中の10日間、毎日フルーツを食べさせてもらっていたので、過去数十年で最もビタミンを摂取できた日々だったと思う。

 

友人にバス停まで送ってもらい、別れの挨拶をしてから、バスでフィレンツェSMN駅に出る。私が乗る予定のローマ行きの列車はもう来ていた。自由席なので、すぐに乗り込んで席を確保する。この時利用したのは、「Regionale veloce(RV)」(快速)。フレッチャロッサやインターシティよりかなり時間がかかるが、その分割安だ。ローマまでは約3時間半で、テルミニ駅ではなく、ティブルティーナ駅で下車する。

 

 

車内は空いていた。

 

人間工学の粋を集め、あえて座り心地を悪くしてある座席(としか思えない)。固い材質で、頭をもたせかける部分を前傾させるタイプの椅子を作った人は誰?

 

道中は、イタリアの田舎の風景を眺めたり、眠ったりして過ごした。

 

ローマ・ティブルティーナ駅に到着

 

ここでフィウミチーノ空港行きの各駅停車(Regionale)に乗り換え。約1時間で空港駅に到着した。フィウミチーノ空港には、ローマ・テルミニ駅から特急「レオナルド・エクスプレス」に乗るのが一般的だが、ティブルティーナから鈍行に乗る方が当然割安だ。時間は特急の倍かかるが。

 

空港行きの列車

 

フィウミチーノ空港駅に到着

 

空港に出来ていた健康志向のバール「NATOO」

 

納豆かと思ったぜ(あるいは北大西洋条約機構)

 

空港には13時半頃に着いた。カタール航空のチェックインカウンターの前には長い列が出来ていたが、早めに着いたので問題なかった。チェックインの時、イタリア人女性の係員にPCR検査の陰性証明を二度もチェックされ、写真を撮られた。その際、彼女は隣にいた同僚の女性に「あなたの携帯で写真撮っていい?」と聞いて、その人に「それはつまり、私の私物の携帯で陰性証明の写真を撮りたいっていうこと?」と、聞き返されたが、「そう」とうなずいて、借りた携帯で写真を撮っていた。イタリア人のお姉さんの私物の携帯で撮られた私の陰性証明、その後どうなったのかな…

 

最後にイタリアビール「ナストロ・アッズッロ」を飲んだ。

 

ナストロ・アッズッロは、今回まだ飲んでいなかったから、空港で飲めてよかった。最後までイタリア満喫~なお、お店で飲むと高いので、売店で買って飲んだ。それでも市価の2倍以上したが。

 

カタール航空のローマ発ドーハ行きは、定刻に出発した。約5時間半のフライトなので、まあまあ長い。

 

機内は満員で、私は3人掛けの窓際だった。隣はインド人っぽい女の子、その隣は黒人の男性。有色人種を集めたのか?

 

機内食

 

 

チキンのトマト煮のバスマティライス添え、じゃがいもサラダ、ベリー系のチーズムースとパン。空港ではパニーノが7ユーロくらいするので買えず、空腹だったから、メインは完食。サラダとムースも半分くらい食べた。飲み物は赤ワイン。カタール航空は、機内食は可もなく不可もなしという感じだが、ワインは美味しい。お代わりしたかったが、トイレに行きたくなったら困るからやめておいた。黒人男性はワインをお代わりしていて、羨ましかった。やはり飛行機の席は通路側に限るな…

 

ドーハには、定刻より少し遅れて、23時半頃到着した。乗り継ぎが3時間あったので、多少遅れても問題はなかった。飛行機を下りたら、外はサウナだった。さすが7月半ばのドーハ、気温も湿気も殺人的だ。

 

カメラのレンズが曇った。

 

トイレにハンドシャワーがある文化圏に戻ってきたことを実感

 

 

ドーハ発の成田便は、午前2時前に離陸した。今回は約10時間半のロングフライトだ。機内がガラ空きだったので、離陸してから、誰もいない三人掛けの窓際に移動した。



機内食

 

卵焼きもソーセージも、まあまあ美味しい。飲み物は、ビールと赤ワインを両方もらった。ビールはベルギー産の「ステラ・アルトワ」。今回はワインをおかわりした。アル中認定を受けたのか、添乗員さんがなんだか冷たかった気がする…

 

食事の後は、エンターテイメントにあるアルジャジーラの録画を観たり、本を読んだりもしたが、大半の時間は眠っていた。三人掛けに横になって寝ると楽だということに、今回気づいた(おそ)。

 

最後の機内食(着陸2時間前くらい)

 

クミン風味のビーフストロガノフのような煮込み料理のマッシュポテト添え、蕎麦サラダ、ムース。ワインは白にしたが、料理に合わなかったので、おかわりは赤。パンは毎回同じものだった。変えた方がいいのでは。


成田空港には予定より少し遅れて、19時近くに到着した。

 

この当時は、入国手続きや荷物の引き取りより前に、まずコロナの水際対策の措置をクリアしないといけなかったので、要所要所に立っている係員や、矢印の指示に従って、長い通路を進むことになった。

 

透明人間が座っている会場を通り過ぎ

 

生身の人間がいる会場に到着。

 

私はフィレンツェを出る前、日本入国に必要なアプリ「MySOS」とやらをダウンロードして、データ入力を試みたのだが、ローテクな私には難しすぎて、途中で挫折していた。それでも、QRコードを出すところまでは出来ていたので、それを見せ、PCR検査の陰性証明も見せたが、さらにワクチン接種証明も求められて、「あぅ…」となった。ワクチン接種証明は、スーツケースの中に入れてしまったのだ。ローマの空港でチェックインのために並んでいる時に気づいていはいたのだが、スーツケースを開けるのが面倒で、そのまま預け入れてしまったのだ。チェックインの時は、陰性証明の確認しかされなかったし。

 

私に対応してくれた成田空港の職員さんによると、日本入国にはワクチン接種証明が必要で、なければ抗原検査を受けて、1~2時間結果を待たねばならず、しかも私の場合は、検査で陰性でも、その後自宅で1週間自己隔離しなければいけないということだった(おそらく14日以内にトルコに滞在したため)。

 

私がぼんやりした頭で途方に暮れていると、その職員さんは、「ひとつ方法があります。航空会社に頼んで、ここにスーツケースを持ってきてもらうことです!」と頼もしく宣言した。つまり、航空会社のスタッフにスーツケースを届けてもらい、私がその中からワクチン証明を取り出して提示すればよいということだ。彼が航空会社に連絡を取って話をつけてくれ、スーツケースが届くまで待つことになった。税関を通過する前のスーツケースを運んでくるわけだから、いくつか関門があるということで、多少時間がかかったが、その間、別の職員さんが私に気を遣って話しかけてくれたりして、至れり尽くせりだった。私が横着して失敗したというのに、さすが日本、空港の人たちが優しい~チップをあげたくなったわ(海外帰りあるある)。

 

1時間弱経ってから、ようやくスーツケースが届けられ、周囲の注目を浴びつつワクチン接種証明を取り出して、無事に問題は解決した。これも成田空港の職員の皆さんのおかげだ。この恩は、当分忘れない(出たぞ「当分」が)

 

エアポートバスで東京駅まで出て(65分で当時1300円)、そこからJRで最寄り駅まで帰った。

 

最寄り駅の売店で酎ハイを買って

 

駅のベンチで飲んだ。帰国後初のベンチ飲み

 

帰宅したのは22時半頃。私のアパートはまだちゃんと存在した。長く留守にした時って、帰ったら家がなくなっていそうな気がするのだが(私だけ?)、ちゃんと出発した時のまま存在していて、毎回不思議な気分になる。

 

窓辺に絡みついたヘクソカズラが繁殖して、えらいことになっていたが。

 

花まで咲いちゃって

 

 

冷蔵庫を開けたら、酒とジュースが並んでいて、「ご自由にお飲みくださいね~」と書かれたメモ用紙が添えてあった。



 

旅先で私の身に何かあって、警察などがこのアパートに立ち入る可能性もあるかもしれないと思い、彼らをねぎらうために用意しておいたんだった(コワいわ) …結局何事もなく、無事に帰国したから、全て自分で飲むことになった。



旅の収穫

トルコで友人にもらった作家ものの盃

 

 

イタリアで中国人の友人に餞別にもらったネスカフェ

 

どうしてネスカフェをくれようと思ったのかな…

 

 

買った本(もらった本も1冊ある)

 

イタリアで買ったガス直火式エスプレッソメーカー(必需品)

 

説明書きのアラビア語表記が左右逆バラバラの刑

 

行きの飛行機で、隣に座ったブラジル人女性にもらったエホバの証人のパンフ(その時の話

 

写真を撮ってから廃棄しました…

 

 

なんだか色々あったけど、楽しい旅だったな~(また大雑把な感想を)

 

というわけで、2022年夏のイタリア・ヨルダン・トルコ周遊記も、これでようやく終わり。まさか終われるとは思わなかったわい…

 

ここまで読んで下さった超人的に気の長い方々、本当にありがとうございました(ぺこり) この後、2023年の旅行記が続きますが、なるべく短めに済ませようと思うので(ほんまか)、何卒よろしくお願いしますね。

 

ちなみに、2024年は海外旅行どころか、家の近所からろくに出なかった。2025年1月も然り。引きこもり生活に飽きちゃったから、そろそろどこかに行きたいな~

 

 

(おまけの室内園芸写真)

 

もう8か月くらい同居しているトーマさん(キャンドゥの栽培キットのミニトマト氏)、一番最初に付いた実が黄色っぽくなってきたんだが、これはどういう現象だろう。老化…?

 

 


(完)←うふふふふふ…

 

コメント (2)
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