外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

闖入者たち

2013-06-04 22:47:40 | ヨルダン(猫中心)


昨日のこと。
朝起きたら、居間に猫が3匹いた。
うち1匹はうちの猫で、いつものようにテーブルの下の床に横たわっている。
残りの2匹は庭猫(うちのアパートの庭に出入りしている猫)で、私の姿を見ると素早く窓から逃げていった。
ソファーを見ると、猫の毛に混じって草の実がいくつか落ちていた。
どうやら、うちに入り込もうとしているのは、猫だけではないようだ。

夕方、窓のところに子猫が飛び乗っていて、こちらをじっと見つめた。
悪いけど、中に入れてあげるわけにはいかないのよ~と説明すると、やがてどこかへ姿を消した。
どうも、この猫もうちの猫に似ている気がするが、いとこかなにかだろうか?

うちの猫は最近よそよそしい。
マタニティブルーだろうか?
それとも、何か私に不満があるのか。
夕方窓から入ってきたとき、すぐにゴハンを用意してあげなかったのが原因だろうか。
ゴハンを用意してあげるまで、猫は廊下の暗がりうずくまって、恨みがましい目でこちらをじっと眺めていた。
以前はこういうとき、みゃあんみゃあんとやかましく抗議して、まとわりついて離れなかったものだが。
猫の心理というのも、案外複雑なのかもしれない。
この先、この猫が出産したらどういう事態になるのか、想像もつかない。

まあ、なるようになるのだろう、ケ・サラ・サラ(ケ・セラ・セラのイタリア語版)。


うちの猫、なんだかいじけた態度
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猫に出待ちされる

2013-06-03 19:28:10 | ヨルダン(猫中心)


朝、出勤しようとドアを開けると、外には猫が1匹、私を出待ちしていた。

うちのアパートの庭によく出入りしている、おなじみの猫である。
うっ、と思わずひるむ私に追い討ちをかけるように、角の向こうからもう1匹顔を出す。
2匹とも厳しい顔つきをして、「あなた、当然朝ごはんをくれるんでしょうね。くれなかったら一生許しませんわよ」とでも言わんばかりにじりじり詰め寄ってくる。

ちょうど、うちの猫の食べ残しのイワシの骨を2匹分持っていたので(うちから最寄りのゴミ箱でたむろする猫たちにあげるため)、それを1匹ずつあげて勘弁してもらう。
うちの猫の食べ残しではあったが、彼らのお気に召したようで、熱心に食べている。

やれやれ、さあ仕事に行かなきゃと立ち上がったとき、別の1匹が近づいて来た。
これもうちをテリトリーにしているやつだ。
磨呂タイプの眉毛マークが付いているため、私はこの猫を「マロまゆ」と呼んでいる。
顔つきがうちの猫にそっくりなので(つまりうちの猫にも磨呂マークがある。さほど目立たないけど)、血縁関係があるのだと思うが、詳細不明である。
マロまゆにはキャットフードをあげ、これ以上猫が増えないうちにそそくさと立ち去り、職場へ急ぐ。

うちのアパートは猫多発地帯で、飼い猫を計算に入れると、常時10匹以上出入りしている。
私だけではなく、大家さんの孫アハマド君も、隣りに住んでいるインド人男性も猫の餌付けをしているし(たぶん)、他にも猫好きが住んでいそう。
実際、「にゃ~ん、にゃあ~ん」と甘えてエサをねだる鳴き声がしょっちゅう聞こえてくるし、庭にはエサをやった後のプラスチックトレーなどがよく落ちている。

私としては、色々な人からエサをもらっている色つやの良い庭猫よりも、サバイバルな毎日を送っている、汚れきって痩せこけたゴミ箱猫のほうを支援したいのだが、うちを取り囲む猫包囲網を素通りするのは大変むつかしい。
結局、両方のグループの猫たちに何がしかあげることになるのだが、おかげで出費が増えて困っている。


私を出待ちしてた猫 可憐な美少女風の視線が最大の武器


私の登場後すぐに現れた猫 ちょっとコミカルな模様


飛び入り参加した猫、マロまゆ


うちの猫 マロまゆと同じ系統の顔でしょ
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イワシ汁はムーミン谷の漁師の味?

2013-06-01 22:36:15 | ヨルダン(猫中心)


ここ数日、イワシばかり食べている(主にうちの猫が)。
なぜイワシばかり食べているかとうと、市場で冷凍イワシを1kg買ったからだ。
冷凍なので急いで食べる必要はないようなものだが、うちの冷凍庫にはミニ雪女が住み着いているらしく(心の綺麗な人には見えない特殊妖怪なので、私の目には見えないが・・・)、しばらく放置すると凍りついて取り出せなくなるのだ。

買ったイワシは大ぶりのもので、ウロコが目立つ。
以前の記事にも書いたが、私はこれまでの人生で魚のウロコを取ったことがない。
また、内臓を取り出す作業も手間がかかる上、手や流しが血まみれになってコワイから、出来ればやりたくない。
先日は丸ごと焼いた。
今日はどうしようか?

いつものように台所で仁王立ちになり、最も簡単な調理法についてしばし悩んだ末、結局そのまま煮ることにする。
「買ってきた食材をそのまま茹でる/煮る」のは、最近の私のお気に入りの調理法だ。
だって楽なんだもん。

結論が出たところで、冷凍のままのイワシを4匹鍋に放り込み、かぶるほどの水を加えて強火にかける。
沸騰したらいくぶん火を弱め(なんとなく)、フタをして煮る。
中まで完全に火が通ったら出来上がり。
この間私がしたことは、煮えたかどうか確かめるために、時々イワシを箸で突き刺すことだけである。
アクをすくうとか、臭みを消すための香味野菜を加えるとか、そういう気配り細かい作業は私の念頭にはない。

イワシをつんつん突き刺しているとき、頭の中にあの童謡が蘇り、離れなくなった。
「あーぶくたった、にえたった。にえたかどうだかたべてみよ、むしゃむしゃむしゃ、まだにえない・・・」
歌の最後には、何か不吉なことが起こるんじゃなかったけ?
何だったか思い出せないけど・・・。
そもそも煮えたかどうだか分からないのに、食べて大丈夫なのか?!

火を止めて鍋の中を覗くと、見事なイワシ汁が出来ていた(見事、というのは主観的な感想です)。
イワシの血液や内臓が水に溶け出して全体にどんより茶色っぽく濁っている。
青魚特有のなまぐさい匂いが辺りに拡散する。
味見してみると、奥の深いイワシエキスの味がした。
青魚好きの人、特に焼きサンマの内臓を好んで食べる人には、きっと気に入ってもらえるだろう。

イワシ本体は鍋から引き上げ、半分は猫にあげて、残りは翌日のエサ用に冷蔵庫へ仕舞い込む。
うちの猫は不器用で、丸ごとの魚を上手に食べられないので、身をむしってあげる。
猫、大喜び。

鍋に残ったスープには、皮やウロコや小骨などが沈殿している。
一度ザルで漉したほうがいいだろうなとチラっと思ったが、面倒なので気づかなかったことにする。
刻んだ野菜(じゃがいも、玉ねぎ、パプリカなど)を投入して煮込み、塩こしょうで味付けしたらイワシ汁の出来上がり。
最初から野菜を入れていたら、時間の節約になっただろうにと、後になって思ったが。

イワシを既に食べ終わって、私の食事を邪魔しに来た猫をいなしつつ、イワシ汁をいただく。
とても美味しい。
こういう食べ物って、朝、砂浜で漁師さんが食べてそうじゃないですか?
焚き火して、その日とれた魚(売り物にならない雑魚)を地元野菜とともに大鍋で煮込んで、みんなで輪になって食べるの。
パン屋さんから買ってきた焼きたてパンをスープに浸して食べて、食後にはコーヒーも沸かして・・・
あれ、これはどこの国の漁師さん?
ムーミン谷かしら・・・


うちの猫は写真嫌いで、カメラを向けるとこんな顔になりがち








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