外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

東京ムスリム飯店でイフタール~ハラールの中華料理を堪能

2015-07-13 17:20:07 | グルメ

今回は「ラマダーン・カリーム!(=ラマダーンは恵み深い)断食もしてないのにイフタール会に参加してまんぷくシリーズ第3弾」です。
(いつのまにシリーズになったやら。しかもやたら長い上にダサすぎるネーミング・・・)

第1弾の東京ジャーミイ編はこちら
第2弾の日本ムスリム協会編はこちら

10日の金曜日、「イルムの森」というイスラーム系団体主催の女性限定のイフタール会に参加させていただいた。
イフタールはイスラームの断食月ラマダーン中の日没後の食事。要するに夕食会だ。
会場は「東京ムスリム飯店」という、東京のムスリム界では名の知れたハラールの中華料理屋さん。
以前から一度行ってみたいと思っていたお店だ。


東京ムスリム飯店は、JR錦糸町駅から徒歩5分。けばけばしい飲み屋街のド真ん中という怪しい立地条件がステキ。
看板の「東京ムスリム飯店」のロゴのまがまがしさも秀逸だ



ランチ食べ放題は750円から。これも今度試してみたい。イフタールメニューになかった羊肉の餃子や串焼きも気になる



1階奥の様子。中華の回転テーブルは、子供の頃に法事で祖父母や親戚と囲んで以来なので、ワクワクした。
これみるとびゅんびゅん回したくなりませんか?動体視力が追いつかなくなるくらいに。光の速さで!(食べ物が吹っ飛ぶね)



参加費千円を払って、指定されたテーブルに座る。テーブルが4個配置された1階奥のスペースが貸切になっていた。
会の流れとしては、7時過ぎに断食終了の合図が出たら、まず配られたタムル(デーツ)を食べて水やお茶を飲み、それから食事を開始。
ムスリマの人たちは食事前に各自お祈りを済ませ(礼拝用スペースや部屋の隅っこなどで)、食事の後半にはラマダーンのドゥアー(祈願)をみんなでやる。
最後の方には賞品(スカーフ)が当たるくじ引きなどもあり、場を盛り上げる工夫がなされていた。

スペースに対して参加人数が多く、非常に賑わっていた。そのほとんどが日本人のムスリマさんたちで、子供連れの人が多かった。
国際結婚組が多いため、子供たちの大半がハーフで、アイドルのように可愛らしい。



大根サラダ?よく覚えていない・・・



謎の食べ物。麺類じゃない食感だった。中華料理の知識が足りなくて料理名がわからない・・・



唐揚げは欠かせませんね。私は唐揚げが好きで、2日に一度はお惣菜屋さんで買って食べている。
自分で揚げるのは面倒だからやらないけど



麻婆豆腐も好き。唐辛子がたっぷり入っていたが、意外に味付けは薄め。白ご飯にかけて麻婆丼にして食べた


ふわふわの卵がプロの技



トマト入りのかきたまスープ。これが一番美味しいとの意見もあった



お料理はどれも美味しかったが、イフタールとしては、ちょっと油っこかったかもしれない。
私は唐揚げと麻婆豆腐を集中的に食べた。幸せ・・・

私のそばに座っていた女性たちは、幼い子供を膝にのせて片手で支え、もう片方の手で食事していた。子供を産んだことのない私から見たら、離れ業としか思えない。子供たちは食べ物にはあまり興味を示さず、脊椎動物とは思えないほどぐにゃぐにゃとうごめいている。彼女たちの手はそんな子供をがっしりつかみ、折を見てはスプーンでその口に食べ物を投入している。
ムスリマとか非ムスリマとか、そういうことに関係なく、お母さんってスゴイよなあ・・・

隣に座っていた方とお喋りしていたとき、デーツミルク(デーツを浸けた牛乳)をコーヒーに入れて飲むと美味しいと教えてもらった。デーツ自体は取り出して食べるそうだ。翌日やってみたが、浸ける時間が半時間と短かったせいか、あまりデーツ味が牛乳に移らず失敗。また気が向いたら再度チャレンジしてみようと思う。


すっかり満腹になって帰宅し、いただいた手土産の袋を開けてみると、こんなものが入っていた。
メッカのカアバ神殿の方角がおおよそわかるコンパス付きの携帯用お祈りマット



タタミに妙に合っているような気がするが、気のせいか・・コンパクトだが、安定をよくするため四隅に重りが入っているスグレモノだ



私は使わないけど、誰かムスリマの友達がうちに遊びに来た時に使ってもらえるな。
千円しか払ってないのに、美味しい中華料理を満喫した上、こんな立派なお土産までいただいていいのだろうか。
イルムの森さん、どうもありがとうございました。お疲れ様でした~

ラマダーンが明けてイード・ル・フィトゥル(断食明けのお祝い)に入るのは、17日頃だそうだ。


東京ムスリム飯店のそばの小さな公園には、時計塔を兼ねたトーテムポールが。東京って、へんなところだ・・・



東京ムスリム飯店情報。料理はハラールだが、アルコール類も置かれている。イフタール会は当然お酒抜きでしたが。
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131201/13175913/










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日本ムスリム協会の女性限定の「イフタールの集い」は美味しい

2015-07-03 02:42:26 | グルメ


先日、代々木の日本ムスリム協会主催の「イフタールの集い」にお邪魔した。
この集まりは女性限定。やはり女性に生まれたのは正解だったな、ふふふ・・・
(イフタールはイスラームのラマダーン月の日没後にとる断食明けの食事)

断食もしてないのに、イフタールをご馳走になってばかりの今日この頃・・・
アラブ諸国に住み始めた頃は、ラマダーン中は酒屋が閉まったり日中外出先で飲食できなかったりするから、実は多少いまいましく思っていたのだが、
近年急速にラマダーンを好きになりつつある。(現金なやつ)

行事の流れとしては、まず夕方6時からラマダーンについてのお話があり、7時過ぎに水とタムル(デーツ)を摂取して一息ついてから、皆で礼拝。
そのあとにいよいよ食事会が開始、という運びだった。

日本ムスリム協会は、ごくふつ~のマンションの一角にある。
ここを訪問するのは初めてなので、道に迷いまくって遅刻した。
方向音痴なのでいつものことだ。駅員さんと交番のおまわりさん、大変お世話になっております。ぺこ
汗まみれになってたどり着いたときには、もう6時半を回っており、お話は後半に入っていた。
講師の方は、シリア留学時以来何かとお世話になっている女性。イスラームはもとより、アラブ諸国・アラビア語等についても非常に詳しい偉大な先輩だ。
個人的には、友達だと一方的に思っているが・・・

大部屋(マンションの2室を合わせた広さ)には、20~30人の女性たちが集まっていた。
そのほとんどが日本人のムスリマさんたち。
ハーフらしき可愛い子供たちも数人うろちょろしている。
国際結婚をしている方が少なくないようだ。

お話が終わってから、まだ自己紹介をしていない人が自己紹介をすることになったが、ムスリマの人たちは皆ムスリマ・ネームを持っており、本名ではなくこれで名乗っていたのが、何となく羨ましかった。(ムスリマ・ネームは、イスラームにゆかりの女性の名前。例:アーイシャ、ハディージャ、etc.)
ないものはしかたがないので、私は本名で自己紹介したが、後になってから、「はっしまった。フランチェスカとかエリザベスとか、即興で非ムスリマ・ネームを作って名乗ればよかった!」と激しく後悔した。唐突に現れた見知らぬ女が、「初めまして、フランチェスカと申します」などと自己紹介したら、場内がしい~~~んと静まり返ったかもしれないが・・・

お水とタムルをいただき、礼拝を見学させてもらった後、配膳が始まった。大人数分をてきぱき用意する女性たちが頼もしい。


配膳前に台所を覗くと、こんなステキなものが!インドネシアのさつま揚げ風の料理だそうだ。名前を聞いたが一瞬で失念した



左がマトンカレーで、右が肉団子のスープ



ナスとひき肉の煮物



料理は全体的にインドネシアと和のミックスのようだった。
私がインドネシア料理を食べたがっていたことが、なぜこの人たちにわかったのだろう・・・テレパシーか?!

配膳が終わって、いよいよイフタール開始。
大部屋に座りきれない人たちは、台所で食べていた。
みんな食べながらお喋りに熱中していて、とても賑やか。
私も周りの人たちと言葉を交わし、エジプト料理についての情報を仕入れたりしつつ食事をいただいた。
インドネシアのさつま揚げ(?)がとても美味しい。
おかわり自由だったので、カレーをおかわりした。羊肉が柔らかく煮えている。ヒツジさいこ~


豆のサラダやインゲンの胡麻和え等、栄養バランスへの配慮がみられる。さすが女性の集まりだ



食後、手作りのお菓子各種とフルーツ盛り合わせが出てきた。至れり尽くせりだ。
私はお菓子はあまり食べないので、メジロのようにフルーツを集中攻撃した。


緑色の謎のお菓子。味見させてもらったら、もっちりしてウイロウ風だった



チーズケーキ



バナナとゼリー?



豪華なフルーツ盛り合わせ。気が付いたらアップで撮っていた・・・



すっかり満腹になり、お礼を言ってお暇しようとしたら、「おみやげがあるのよ」と渡されたのがこれ。
ハラールのパン屋さんのパンセット。カレーパンとアンパン、ぶどうパンが入っていた



御馳走やデザートだけではなく、手土産まで用意されていたとは・・・
なんてこった。まさにラマダーン・カリーム(ラマダーンは恵み深い)だ。

関係者の皆さん、大変ありがとうございました。
ラマダーンももう半分が過ぎたけれど、残りの期間も断食をがんばって、充実した時間をお過ごし下さいね~。


日本ムスリム協会のサイトはこれ
http://jmaweb.net/





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東京ジャーミイのイフタール(断食明けの食事)は盛り上がる

2015-07-01 15:59:12 | グルメ


6月27日、代々木上原の東京ジャーミイでのイフタールに参加した。
イフタールとは、イスラームの断食月のラマダーン中、日没後にとる断食明けの食事を意味する。
一般には馴染みの薄い単語かもしれないが、「いふたーる、いふたーる、いふたーる・・・」と100回位つぶやいたら覚えられるので、電車の中で暇なときなどに試してみてくださいませ。(なんのために)

東京ジャーミイに関する以前の記事はこちら

私はムスリマではないので、ぜんっぜん断食していないのだが(ムスリマはムスリムの女性形)、
ネットで予約さえすれば一般人でも参加できるということなので、友達と参加することにした。
東京ジャーミイのイフタールは初めてだったので、非常にわくわくした。
美味しいトルコ料理がタダで食べられるなんて、うふふ・・・
東京ジャーミイったら太っ腹~


イフタール開始は7時過ぎだったが、6時から日本人ムスリムの前野さんという方のラマダーンに関連する講演会があった。彼もシリア留学経験者らしい。



前野さんの講義は、歌ありクイズあり、正答した人へのご褒美の飴あり、気分転換の首の体操ありと聴衆参加型で、説明も明快でわかりやすかった。アラビア語も流暢だし、この人は将来有名になるかもしれん。NHKで「前野の部屋」っていう宗教番組枠を持つとか・・・(ないない)


トルコ人イマーム(礼拝を率いる指導者)との合唱風景。前野さんが日本語とアラビア語、イマームがトルコ語とアラビア語で歌う。
このいかにもトルコの正しいおじさんといった風情のイマームがステキ・・・テーブルにレモン果汁が置いてあるのもトルコっぽい



講演後、配膳開始前のコックさんやスタッフの人の写真を撮らせてもらった。「写真撮りたい?どうぞどうぞ!」と嬉しそうな2人



各自トレーを持って並び、料理を入れてもらう。行列は一般客の女性最優先。
いいんだろうか、断食している人たちより先に料理をもらうのって・・・



東京ジャーミイはトルコの飛び地(?)なので、当然イフタールはトルコ料理。左上がスパイシーなスープ(レンズ豆かな?)、左下は肉団子の煮込み。
右下はデザートのプディング。右上のピラフは、私がかつて作ったやつの数倍うまかったです。ち



エプロン姿が愛くるしい東京ジャーミイ名物の下山さん。ムスリムなので日中断食している身なのに、ゆっくり食事をする暇もなく来客の世話に追われていた。ムスリムと一般客が同じテーブルに座り、言葉を交わして交流を深めることができるように気を配っている様子がみられた。この交流こそが、一般客をイフタールに招待することの主目的のひとつなのだろう。



ちなみに、男性は広間の右側、女性は左側と、大まかに分かれて座った。モスク等では男女別々が基本ですね。
こういうとき、「ああ私、女に生まれてよかった!」と思う。女性側のほうがずっと色どりが華やかで、お花畑みたいなんですもの。

食事をいただきながら、同席したインドネシア人の大学生の女の子たちとおしゃべりした。
この子たちは千葉からやってきたという。「千葉にはモスクがないから」と言っていたが、どうなんだろう。
千葉にだってモスクくらいありそうだけど・・・

彼女たちはヒジャーブ(ムスリマが頭部を覆うために被るスカーフ)を着用していなかった。
ヨルダンにも在住インドネシア人は少なくなかったが(学生や住み込み家政婦が多い)、女性はみんなヒジャーブをしていた気がする。
それについて尋ねてみると、こんな答えが返ってきた。

「インドネシアやマレーシア、インドなどのアジア諸国のムスリマには、ヒジャーブをしていない人もけっこう多いです。クルアーン(コーラン)には、『女性は身体を覆うように』との記載があるけれど、これについては、ノースリーブの服やミニスカートなどの極端に肌を露出した服装でなければ問題はないと、私たちは解釈しています。」

彼女たちは、ヒジャーブ着用は「Personal choice」(個人的な選択)だと強調していた。
なるほど、そういう意見もあるのか。事情に詳しくない私にとっては、なかなか興味深い。
実際、インドネシアやマレーシアでヒジャーブをすると頭が蒸れそうだし・・・
まあ、ヒジャーブを付ける方が一般的だとは思いますがね。

ついでに、日本での生活の問題点について質問してみたら、「国民性が全然違うので、戸惑う面がある」とのことだった。
インドネシア人は基本的に開放的でフレンドリーなのに対し、日本人は閉鎖的な傾向があって、留学先の大学でもクラスメートがあまり話しかけてくれないそうだ。

日本社会は元々閉鎖的なのに加え、言葉の問題がそれに拍車をかけていると思う。(彼女たちは日本語があまりできないので、会話は英語)
語学教育システムを抜本的に改革し、補助金を出して交換留学等の国際交流の機会を増やすなど、対策が必要ですね。
小学校の社会見学でモスクや地元の外国人コミュニティーを見学するとか、色々できそう。
もしかしたら、もうやってるとこもあるのかな?

それにしてもインドネシア人の女の子って、どうしてどの子もあんなに可愛いんだろう・・・食べ物がいいのか?
そういえば、あの子たちは「私たちはインドネシア料理を誇りに思っています」と断言していた。
う~む。なんかインドネシア料理も食べたくなってきた・・・


帰りに代々木上原駅で見かけた女の子。ウイグル伝統のサイケデリックな色柄のワンピースを着ていた。この子もきっとジャーミイ帰り
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