古くなった家庭用消火器の処分をお願いするために消防署へ行った。
消火器の処分は、中身をすべて出し切ってから町内の不燃ごみの日に出すことができるのだが、うちの消火器は使用期限が大幅に過ぎてしまっているせいか、中身を出そうにも消火剤が全く出なくなっていた。
そのような中身の入っている消火器は消防署で処分してくれるそうだ。
消火器は使用期限が切れると使い物にならなくなる可能性があるのですね。学びました。
万が一の時に備えて、消火器は使用期限を守って使ったほうが良さそうです。。。
というわけで、中身が出ないほど古くなったうちの消火器を持って消防署へ行ったのだが、ちょうど消防署の前で5~6名の消防士さんたちが訓練か何かをされていた。
「あの、すみません」
ちょうど目が合った30代くらいの消防士さんに声をかけると「どうしましたか?」と言って来てくれたのだったが、それと同時に周囲にいた他の消防士さんたちが一斉にこちらへ向かって駆けて来て、あっという間に私は彼らに囲まれてしまった。
あとから駆け寄ってこられた消防士さんたちの顔を見ると、まだ幼い・・・と言っては失礼かもしれないが、今年高校を卒業して消防士さんになったばかりなのかなと思われるような初々しくも若い少年のような消防士さんたちだった。
「どうしましたか?」「どうしましたか?」「どうしましたか?」
口々に初々しい消防士さんたちに声をかけられ、消火器の処分だなんて、こんなことでお忙しい中お呼び立てしてしまって恐縮ですという気持ちになってしまった。
取り囲まれた輪の中で、申し訳なさに身を縮めつつ「これ中身が出ないのですが、こちらで処分していただけますか」と言うと、今度は口々に「わかりました。処分ですね!」「わかりました」「わかりました」の「わかりましたコール」が沸き起こった。
持って行った消火器を一人の方に手渡し、初々しい消防士さんたちの輪の中から小走りで出てきたのだったが、なんともこちらも清々しい気持ちになるような消防士さんたちの清々しい応対だった。
今春、消防士さんになったばかりなのか、夢と希望に満ち溢れ「これから市民の為に働きたい」という一生懸命さがひしひしと伝わってくるようだった。
さて消防署のあと、もうひとつ用事を済ませようと、今度は区役所へ行った。
長女チェリーの障害者用交通カードをもらうためだった。
交通カードは1回にもらえる枚数が決まっているのだが、使い切ったカードを新しいカードと交換してもらうことができる。
窓口へ行くと、最初に年配の女性が来たのだったが、すぐに若い男性職員を呼んで「これをやって下さい」と告げた。
若い男性職員は、こちらも今年入ったばかりと思われる方だった。
横に立った女性職員に教えてもらいながら、書類を出してきて手続きを始めて下さったのだが、最後に「では新しいカードを差し上げてください」と女性職員に言われた時、彼はなぜか慌てふためいた。
「す、すみません。古いカードと新しいカードを一緒にしてしまいましたぁ」
彼の手には、いつも貰っているよりも、ずいぶんとぶ厚いカードの束が握られていた。
「早く古いカードと新しいカードを分けてっ!」
そう女性職員さんに促されて、彼は「申し訳ございません」と何度も謝りながら、やっと新しいカードだけを渡してくださった。
私は別に急いでいるわけではなかったので「いいんですよ。大丈夫ですから」とカードを受け取り、新人さんの彼に「頑張ってね!」と心の中で応援したい気持ちで一杯になっていた。
新人さん・・・春から半年も過ぎたが、まだまだ仕事を覚えている最中なのですね。
新人さんではないが、ここ数ヶ月うちの長女チェリーも仕事を覚える事に奮闘していた。
高等養護学校を卒業して3年目、同じ作業所で仕事をしているのだが、作業所内で色々な部署に回される。
それは一般就労に向けて色々な仕事を経験するということなのだが、春から入った職場が食堂だった。
以前、喫茶で働いたことがあるので、接客はずいぶん慣れたのではないかと思っていたのだが、どうも喫茶と食堂ではやることが違うらしかった。
チェリーはうちへ帰ってきては、職員さんに注意されたことをメモ書きしたりしていたが、徐々に作業所へ行くのを嫌がるようになってしまった。
時間を計って作業すること、お金の計算、接客の仕方など、なかなかできないことが多いようだった。
「これができるようになったら、きっとどこでも働けるって!」
そう言って励ましていたのだが、時には目に涙をためて家を出て行くチェリーを見ていたら、そこまでして頑張って苦手なことをしなくてもいいんじゃないか・・・という思いが出てきた。
ただ、一方で乗り越えてほしいという思いもあった。
もう無理かな?と思ってチェリーを送り出した日。
思いがけずチェリーが明るく帰ってきた。
「明日から、他の職場に移ることになったよ!」と嬉しそうに教えてくれた。
チェリーの様子を見ていた職員さんが、もう無理だといって職場を変更してくれたそうだ。
先週末に職場が変わってから、チェリーはもう嫌がることなく毎朝、元気に出勤していく。
そこは同じ作業所だが、やる仕事は初めてのものだそうだ。
がんばれ!新人さん!
もう年数的には新人ではないけど、新しい仕事を覚える事に頑張っているチェリーにそう言いたくなった。
消火器の処分は、中身をすべて出し切ってから町内の不燃ごみの日に出すことができるのだが、うちの消火器は使用期限が大幅に過ぎてしまっているせいか、中身を出そうにも消火剤が全く出なくなっていた。
そのような中身の入っている消火器は消防署で処分してくれるそうだ。
消火器は使用期限が切れると使い物にならなくなる可能性があるのですね。学びました。
万が一の時に備えて、消火器は使用期限を守って使ったほうが良さそうです。。。
というわけで、中身が出ないほど古くなったうちの消火器を持って消防署へ行ったのだが、ちょうど消防署の前で5~6名の消防士さんたちが訓練か何かをされていた。
「あの、すみません」
ちょうど目が合った30代くらいの消防士さんに声をかけると「どうしましたか?」と言って来てくれたのだったが、それと同時に周囲にいた他の消防士さんたちが一斉にこちらへ向かって駆けて来て、あっという間に私は彼らに囲まれてしまった。
あとから駆け寄ってこられた消防士さんたちの顔を見ると、まだ幼い・・・と言っては失礼かもしれないが、今年高校を卒業して消防士さんになったばかりなのかなと思われるような初々しくも若い少年のような消防士さんたちだった。
「どうしましたか?」「どうしましたか?」「どうしましたか?」
口々に初々しい消防士さんたちに声をかけられ、消火器の処分だなんて、こんなことでお忙しい中お呼び立てしてしまって恐縮ですという気持ちになってしまった。
取り囲まれた輪の中で、申し訳なさに身を縮めつつ「これ中身が出ないのですが、こちらで処分していただけますか」と言うと、今度は口々に「わかりました。処分ですね!」「わかりました」「わかりました」の「わかりましたコール」が沸き起こった。
持って行った消火器を一人の方に手渡し、初々しい消防士さんたちの輪の中から小走りで出てきたのだったが、なんともこちらも清々しい気持ちになるような消防士さんたちの清々しい応対だった。
今春、消防士さんになったばかりなのか、夢と希望に満ち溢れ「これから市民の為に働きたい」という一生懸命さがひしひしと伝わってくるようだった。
さて消防署のあと、もうひとつ用事を済ませようと、今度は区役所へ行った。
長女チェリーの障害者用交通カードをもらうためだった。
交通カードは1回にもらえる枚数が決まっているのだが、使い切ったカードを新しいカードと交換してもらうことができる。
窓口へ行くと、最初に年配の女性が来たのだったが、すぐに若い男性職員を呼んで「これをやって下さい」と告げた。
若い男性職員は、こちらも今年入ったばかりと思われる方だった。
横に立った女性職員に教えてもらいながら、書類を出してきて手続きを始めて下さったのだが、最後に「では新しいカードを差し上げてください」と女性職員に言われた時、彼はなぜか慌てふためいた。
「す、すみません。古いカードと新しいカードを一緒にしてしまいましたぁ」
彼の手には、いつも貰っているよりも、ずいぶんとぶ厚いカードの束が握られていた。
「早く古いカードと新しいカードを分けてっ!」
そう女性職員さんに促されて、彼は「申し訳ございません」と何度も謝りながら、やっと新しいカードだけを渡してくださった。
私は別に急いでいるわけではなかったので「いいんですよ。大丈夫ですから」とカードを受け取り、新人さんの彼に「頑張ってね!」と心の中で応援したい気持ちで一杯になっていた。
新人さん・・・春から半年も過ぎたが、まだまだ仕事を覚えている最中なのですね。
新人さんではないが、ここ数ヶ月うちの長女チェリーも仕事を覚える事に奮闘していた。
高等養護学校を卒業して3年目、同じ作業所で仕事をしているのだが、作業所内で色々な部署に回される。
それは一般就労に向けて色々な仕事を経験するということなのだが、春から入った職場が食堂だった。
以前、喫茶で働いたことがあるので、接客はずいぶん慣れたのではないかと思っていたのだが、どうも喫茶と食堂ではやることが違うらしかった。
チェリーはうちへ帰ってきては、職員さんに注意されたことをメモ書きしたりしていたが、徐々に作業所へ行くのを嫌がるようになってしまった。
時間を計って作業すること、お金の計算、接客の仕方など、なかなかできないことが多いようだった。
「これができるようになったら、きっとどこでも働けるって!」
そう言って励ましていたのだが、時には目に涙をためて家を出て行くチェリーを見ていたら、そこまでして頑張って苦手なことをしなくてもいいんじゃないか・・・という思いが出てきた。
ただ、一方で乗り越えてほしいという思いもあった。
もう無理かな?と思ってチェリーを送り出した日。
思いがけずチェリーが明るく帰ってきた。
「明日から、他の職場に移ることになったよ!」と嬉しそうに教えてくれた。
チェリーの様子を見ていた職員さんが、もう無理だといって職場を変更してくれたそうだ。
先週末に職場が変わってから、チェリーはもう嫌がることなく毎朝、元気に出勤していく。
そこは同じ作業所だが、やる仕事は初めてのものだそうだ。
がんばれ!新人さん!
もう年数的には新人ではないけど、新しい仕事を覚える事に頑張っているチェリーにそう言いたくなった。