ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

それぞれの幸せ

2020-01-20 17:28:08 | 日記

お姑さんの初七日が終わって、義姉たちと遺品の整理をした。

お姑さんの荷物は、一昨年、高齢者住宅に移る時にかなり整理したのだが、まだ自宅に残っている。

多いのが衣類で、特に多いのが着物だ。

お姑さんは着物が大好きだったので、和ダンス二つにびっしりと着物が詰まっていた。

「着物にいくら使ったんだろう。考えただけで気分が悪くなるわ」と言ったのは義姉だった。

お姑さんが元気だった頃、和服屋さんに足繁く通っていた頃に撮った写真が着物と一緒に出てきた。

お姑さんが和服屋さんに招待されたパーティで撮った写真で、誰もが知っている大女優さんと一緒に笑顔のお姑さんが写っていた。

「こんな写真が撮れたって事は、和服屋さんのお得意様だったってことだよね。相当、(お金)使ってるよね」と、義姉たちは着物を前にして話していた。

こんなにたくさんの着物が買えたなんて、国鉄職員だったお舅さんのお給料で大丈夫だったのかな、、、と思っていたが、実はお舅さんの親が残した不動産収入があったのだとか。

しかし、今は過疎化で不動産収入どころか住む人もいなくなった。

お姑さんが好きに着物を買えたのは、先祖が残してくれた不動産収入と、優しいお舅さんがそれを許していたからで、そういう意味ではお姑さんは幸せだったと思う。

しかし義姉にしてみれば、着物を買うお金があるのなら大学へ行かせて欲しかったという気持ちがあったようだ。

義姉は兄弟の中で一番勉強ができたのに、女なんだから大学なんて行く必要はないと言われて泣く泣く諦めたのだとか。

でも大学に行かず就職したお陰で優しい旦那さんと知り合って幸せな家庭を築いたのだから、義姉の人生はこれで良かったのでは?と思う。

とは言え、幸せと言うのは本人が感じるものだから義姉の気持ちはわからないし、好きな着物をたくさん買えたお姑さんの気持ちもわからない。

そんなわけで、義姉達の話を聞きながら遺品の仕分けをしていった。

殆どの洋服類は処分することにして、私が近くにある無料のリサイクル引き取り所に持っていくことにした。

また問題の着物は、全て義姉達が引き取ってくれる事になった。

義姉が 「欲しいのが有ったら貰って」と言ってくれたのだが、私は着物を着ないし、娘達も着るかどうか分からないので断った。

義姉達が着物を持ち帰ってくれて、随分と部屋がすっきりとした。

ついでに自分の物も不用品を探して捨てたりして。

最近、すっきりと物が少ない部屋の方が居心地が良く感じるので、着物が入っていた二つの和ダンスも処分する事になって幸せだ。(お姑さん、ごめんなさい!)

もう物は要らない。すっきりとした部屋で暮らすことのできる幸せ。

幸せは人それぞれなんだなぁとつくづく思う。

 

 

 


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