とあるアンケートで「最近の日本人のことをどう思うか」という質問があった。
回答は選択式で「穏やかである」「真面目である」などといった答えが並んでいたが、選んだ人が最も多かったのが「他人に対して批判的である」というものだった。
やはり多くの人がそう感じているのだなぁと思った。
これはネットを見ていると、とても感じる。
例えば誰もが知っている芸能人は、特に批判の的になりやすいが、批判する人たちをさらに批判する人たちまで出てきて、何が何だかわからない批判合戦になっていたりする。
自分の身元が分からないネットだからなのか、ストレス解消とばかりに批判を書き込むのだろう。
ストレスといえば、先日、年上の女性がこんな話をしてくれた。
「コロナで家に閉じこもっていた時、映画や買い物を楽しんでる人を見ると、腹が立って仕方がなかったわ。こんなこと言っていいのかわからないけど、コロナに罹って死ねばいいのにと思うこともあった」
そして「ストレスが溜まっていたのね」とおっしゃった。
彼女の趣味は、小さな映画館に行って、あまり人に知られていないような映画を観ることだが、やっと最近になってまた行けるようになったと嬉しそうに話していた。
それにしても上品な雰囲気の女性の口から「死ねばいい」という言葉が出てきたことに驚いた。
よほどのストレスだったのだろう。
でも冷たいようだけど、家に閉じこもって好きな映画も我慢するという生活を選んだのは、紛れもない彼女。
自分が選んだにも関わらず、それを他人のせいにしてしまうから腹が立つのだ。
自分は、こんなにストレスを抱えて自粛しているのに、好きな映画を楽しんでいる人がいるというのが許せなかったのだと思う。
自分がこうやって自粛しなければいけないのは、好きなことをやっている人にせいだ、、、となる。
コロナには絶対に罹りたくないから一歩も外へ出ないという選択は、それはそれで良いと思う。
そしてコロナは心配だけど、注意しながら自分の楽しみも味わいたいという選択もまた良い。
どちらでもいいけど、自分が選ばなかったことを楽しんでいる人を見て、その人たちのせいだと思うのはちょっと違うのではないかと思う。
SNSで批判する人は、もしかしたら自分の不平不満を他人のせいにする人が多いのかもしれない。
そして自分の考えが、ぶれてしまう人。
人は人、自分は自分で、我が道を行けばいいのだと思う。(、、、と書きながら自分自身に言い聞かせているかも)
ところで中国では「中国人は一人なら龍だが、集団になると虫(もしくは豚)になる」ということわざがあるそうで、冗談に中国人は「日本人は一人なら虫だが、集団になると龍になる」と言うそうだ。
集団行動が苦手そうな中国人と集団行動が得意?な日本人のことを、よく言い表していると思う。
どちらも一長一短だが、もうそろそろ、私たちも一人であっても龍にならなければいけない時なのかもしれない。
、、、と書きながら、またまた自分に言い聞かせている。