8月上旬になって、つくば実験植物園の森の中を散策すると、まさに蝉しぐれの中を歩く心地よさがあります。アブラゼミに交じってツクツクホウシも鳴き始めていました。ツクツクホウシの声を聴くと何となく秋の訪れを連想します。写真は多分アブラゼミが羽化した後に残った抜け殻ではないかと想像しています。地面から出てくるのが遅い時間だったのか、地面から低い百合で羽化したようです。昆虫図鑑によれば、蝉の抜け殻は、漢方で「蝉退」という生薬として古来使われるそうです。
つくば実験植物園で美しい青紫色の花を咲かせていました。中国・朝鮮半島に分布するシソ科の多年草です。江戸時代に小石川養生所で栽培されたのがわが国での栽培の始まりだと言われています。漢方では、抗炎作用があるとされて活用されます。根の切り口が黄金色をしていることが和名の所以のようです。