鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

韓国時代ドラマ・華政(ファジョン)

2017-04-28 04:32:26 | TV・ドラマ

このところ、緊張が続いている朝鮮半島ですが・・・。


平日の毎朝8時15分から1時間。テレビ東京では、韓国時代ドラマをオン・エアしております。

この時間帯に、このドラマを見ることができるひとは、お年寄りか、専業主婦、或いは、引き籠りのニートか・・・そんな種類の人達だと思うのですが・・・。

ご他聞に漏れず、わたしは、『お年寄りで、引き籠りで、ニート』という三条件を満たしてしまいました。

・・・なので・・・ミサイルが飛んできて、テレビ局が破壊されない限りは・・・と思うのですが、私は、お正月から、4月3日までの華政(ファジョン)を録画しておいて、見ていたわけです。

全64話ばっちり。

なかなか秀逸なドラマだったと思います。


主人公の貞明公主(ジョンミン・コンジュ)は、王族でも正室が生んだ正当な王女。

しかし、預言による火を支配する朝鮮の主人であったため、異母兄である国王・光海君から、命を狙われ、逃亡中に、倭国の奴隷船に捕まり、長崎の硫黄採掘所で、奴隷として売られることになります。

同じ年少者の奴隷達を監督するジャギョンに助けられ、育ちのよさ、頭のよさを、奴隷商人のマルノに見出され、硫黄の闇取引に関わり、ついに母国・朝鮮へ戻ることになります。

自分を殺害しようとした国王・光海君は、弱小国・朝鮮の独立を目指して、火気銃器や火薬の自国での製造にチカラを入れます。

国王・光海君さえ、意のままに操る影の実力者の存在、腐りきった朝廷で、王座を死守する光海君ですが、預言である朝鮮の本当の主である貞明公主が生きて帰国し、武器製造部署・ファギトガムに、いることを知ります。

朝鮮人民を守ることが国王の勤めと信じ、その高い理想に、共感する貞明公主は、光海君とともに、戦うことを選びますが・・・。

周辺諸国からの侵略、売国奴達の策略により、光海君は、流刑となり、都を追われます。

次の国王である仁祖との新たなる対立。

全編を通じて、朝鮮を脅かす影の敵との戦い。

前半では、蛟山(キョサン:ホギュン)、貞明公主を亡き者にしようとしたキム尚宮、後半では、重臣のキム・ジャジョムと仁祖の側室である・ヨジュンを相手に、理想の政治、国家の主は、民衆である・・・といる理念を掲げ、それに賛同する正しき人達を、ひとりひとり、味方につけ、朝鮮を変えようとする火の王女。

陰謀渦巻く宮廷で、正しい者が排除され、殺害されていくなかで、人民のための権力など結局は、ありはしない・・・と何度も、挫けそうになるたびに、夫であるホン・ジュウォン、友であるカン・イヌ、長崎の硫黄採掘所から朝鮮に渡り、生涯、貞明公主を守るジャギョン、ファギトガムの職人達と共に、裁けぬ悪を、裁いていきます。

特に、前半の蛟山(キョサン:ホギュン)、後半のキム・ジャジョムとの駆け引き、思想の違い、正義感、そして、政治とは何か・・・を学びながら、列強の明、そして清国と渡り合っていくあたりが見ものでした。

それにつけても・・・。

未だに、その理想に辿りつけない朝鮮半島。

貞明公主が、現代に生きていたら、どう対処するでしょうか?