鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

リーマン予想

2014-09-30 23:23:35 | Weblog

曇りがちだけれど、気温は高め。


昨日の夕方。
テレビ朝日の目玉番組・テレビドラマ『相棒』が、再放送されていた。
『リーマン予想』の謎を解いてしまった数学者の殺人。

リーマン予想。
ミレニアム問題。
解き明かされていない数学の7つの問題のうちのひとつだそうで、100万ドルの懸賞金がかけられているという。


以前、入社試験SPⅡの問題で、(  )内の数字を埋めよ・・・という問題が、あった。

2  3  5  7  (  )  13 

等差数列でも、等比数列でもとけない。

解答の選択肢は、 8   9  10  11  12

正解は、素数の出現順序で、『11』。

気紛れのように、現れる自分自身と数字『1』でしか割り切れない数を素数という・・・数年前の某・国営テレビでも、科学のドキュメンタリー番組で取り扱っていたのを、バッチリ見たので、さわりだけは、ナントカ・・・。


この素数の出現の研究をしている数学者は、精神に異常をきたす・・・という。


ゼータ関数???というらしい←相方が教えてくれたが、全く理解できなかった。

6日前のブログに記載したとおり、オトナのための算数・数学やり直しドリルなど、今更、どうあがいても、算数(数学)には、トント才がなくて、簡単な足し算、引き算で、躓いているから、もう救済のアテもない。

来月は、『相棒』の新シリーズが始まるのね・・・なんて思いながら。




『想定外:ジョン・ケイ-著』

2014-09-29 22:52:29 | Weblog

秋晴れ続く。


今月、2回程、震度5前後の地震があって、私の部屋に積んである書籍の塔が、ふたつばかり
崩壊した・・・この話は、3日前の拙ブログに既に記載済である。

その崩れた本の塔から2年前くらいに購入したまま、1ページか2ページ読んだきり、そのまま放置してあった本が出てきた。

『想定外』という本である。
サブ・タイトルが、『なぜ物事は思わぬところでうまくいくのか?』ということで、『想定外』というのは、どちからというと、悪い状況で使われる言葉だと思っていたので、ポジティブな想定外って、あまり聞いたことがないような気がする。
『想定外』という言葉を最初にメディアにのせたのは、かの堀江貴文氏だったような気がする。

本の帯には、こんなセンテンスが印刷されている。

『どこかを目指すなら、反対方向へ進むこともひとつの選択肢だ。』
なぜ利益を追求しない会社のほうが利益をあげるのか?
なぜお金を追求しない人のほうがお金持ちになるのか?
なぜ幸福を追求しないひとのほうが幸福になるのか?

直線的に行動するより、回り道をしたほうが、早く目的に辿りつく・・・という例を、経済、金融、芸術、スポーツそして、日常生活から例をあげて、解説している。

そんな本を読んでいるときに、SONYの株価下落、無配当、赤字・・・なるニュースが飛び込んできた。

かつて、SONYは、『不当な利益追求はことごとく排除する』と宣言した。
そして、世界のSONYとなった・・・そのモデルも或いは転換期を迎えることになるのかもしれないし、かつてのSONYと、現在のSONYは、違うのかもしれない。

直線的にガムシャラに突き進んで、崩壊した数え切れないくらいの企業モデル。
利益を追求しすぎて、ダメになった企業・・・近いところでは、リーマンだとか、シティグループだとか・・・ソロモン、ドレクセル、バンカーズ・トラスト・・・。

経済史として読んでも面白いし、広範囲な数々のサンプルから導き出される結論も興味深い。

・・・かくいう私は、回り道ばかりして、未だに、何処へも、辿りつけずにいるし、目的さえも、見失ってしまっているのだけれど・・・。



御嶽山噴火。

2014-09-28 22:52:49 | Weblog

秋晴れの日曜日。


昨日、テレビをつけると、御嶽山噴火のニュースを伝えてきた。

今月の始め頃から、某・国営放送で、『巨大災害』という番組を4回シリーズでオン・エアしていて、
台風・津波・地震・火山など、地気球規模での災害のメカニズム、対策、今後の予報の精度など、現段階でできる最大の防御などを特集していた。

そんな矢先、我が居住地周辺では、震度5の地震、身体に感じる程度の地震など頻発している。
そして、昨日の御嶽山噴火のニュースであった。

何やら、地球温暖化とリンクして、巨大災害が、エスカレートしているらしい。

巨大災害に対しては、備えあっても、憂い有り・・・で、防御の対策が、たぶん、ほとんど・・・ない。
人智の及ばぬ巨大なエネルギーに、対向できる術を持たない。

コンピューター・グラフィクスで、災害の地獄絵図を繰り返し、地上波に乗せる某国営放送。
たしかに、防災に在り方について、一石以上投じることだろう。
しかし、防御できないのである。
どうしたらいいのかを、教えてはくれない。
最終的には、自分で判断し、自分の身は、自分で守りましょう・・・って主旨のようだ。

・・・ン・・・なこと、言われても・・・。無力である。何も出来ないのである。

そんなことを、ツラツラと考えながら、映像を見ている。

巨大な火山が噴火すると、噴煙などで、太陽の光が遮断され、氷河期状態になる・・・火山の冬が訪れるそうだ。
火山灰の堆積により、作物は壊滅。
交通はマヒ。
火山灰で、ライフラインは、切断を余儀なくされ、生き残ることなど不可能なようだ。

温暖化で、地球の気温が上昇を抑え、低下させるために、火山を爆発させて、地球の温度を下げる・・・ってか・・・。

地球の自己防衛なのかも・・・?

あまりにも稚拙だけれど、そんなことを考えた。


地球は、私達に恵みを与えすぎた。

だから、奪われるのも道理なのだろう・・・か・・・???





わたしのどこが、好きなの???

2014-09-27 23:16:18 | Weblog
秋晴れ。

今週も、市内のどこかの小中学校で、運動会(或いは体育祭というのだろうか?)が開催されたらしく、朝6時とともに、打ち上げ花火。

先程(午前5時半)、眠りについたばかりなのに・・・。


午後から、以前の派遣先の友人と会う。

昼食を一緒にとって、いろいろと話をした。
彼女は、私と同じか、或いはそれ以上のネガティヴさんなので、話をすると落ち込んでしまうのだった・・・性格も似ているのだろうと思う。

そんな彼女との話で、以前の職場のSさんの話題となった。

Sさんは、仕事は、イマイチだけれど、わりと美人で、仕事『以外』の計算が、大変よくできるようだ。
仕事以外の損得勘定は、得意だし・・・みたいな話をした。

そんなSさん。彼氏に質問したそうだ。

『私の何処が好き?』

・・・まあ、女性であれば、一度は、聞いてみたいことであろうな。

彼氏。少し考え、

『顔。』

と答えたそうである。


『え~~~っと・・・。その・・・顔っていう答えというのに、Sさんは、憤慨したのでしょうか?それとも自慢なんでしょうかね?』

『自慢に決まってんじゃん!』

私は、多少也とも、Sさんの精神性を考慮しての意見なのだけれど、好きなところが『顔』というのは、つまり、容姿に惚れた・・・ということであるから、それでは、中味(或いは中身か)は、どうなのだろうか・・・人間性とかは、どうでもいいのか・・・ということで、憤慨したのかと思ったのだけれど。

まぁ、Sさんについては、私も少し見誤っていたところもあったので、今更ながら、思うところがあった。

もう少し知的で、奥の深いひとかと思っていたのだけど、ちょっと違っていたような気がする。
仕事が出来なくて?現場事務に回されたSさんだったけれど、私と居るときと、現場の男性といるときでは、話し方が、全く違っていたのを思い出した。

『いゃああん・・・。』

なんだか、Sさんらしからぬ嬌声で、私は少し驚いたのだけれど・・・。
しかし、それがSさんの本来の姿で、私といるときは、別の人格を演じていたのかもしれない。

でも、女性(←にょしょうと読んで下さい)たるもの、顔(容姿)が美しいのも才能のひとつ。

彼氏の好きなところが、自分の『顔』なのは、自慢したいことかもしれない。




地震と本

2014-09-26 22:54:58 | Weblog

秋晴れ・・・というよりは、戻り夏。
気温は、夏だけれど、大気は、秋。
その大気の中に、透明な・・・でも、オレンジ色の花の香を乗せて、金木犀が咲き始めたようだ。
金木犀は、濃い緑色の葉の間に、小さなオレンジ色の花を咲かせる。
花自体は、そう目立つことはないけれど、なによりもあの芳香が、この花の存在を際立たせる。
控えめなんだか、目立ちたがり屋なんだか・・・よく分からない花だけれど、秋の訪れを嗅覚で感じさせてくれる。


さて・・・。
今月は、月初と中旬に、震度4、5の結構、危機感を感じる地震に襲われた。
月初の方は、夜中だったので、ああ・・・揺れてるのね・・・くらいにしか感じなかったのだけれど、中旬の地震は、正午すぎで、先の震災の記憶が、よみがえり、揺れている間中、再び、どこかが被災して、ダメージを受けるのではないか・・・という、一種の恐怖感があった。
生存の危機よりも、生存後の心配をするあたり、本当の生存危機とは、程遠く、やはり、コレも本末転倒であるなぁ・・・などと思ったりした。

リーマン・ショック以後、まともな読書が出来ない旨、クドイほど、このブログ内でも記載している。
読みたい本は、あるものの、ページを開くとトタンに眠気が襲い、そのまま少し眠ってみても、精神的ダメージから、目が覚めてしまい、入眠が困難だったりした。

この2,3日。
何故か、本を開いても、すぐさま眠気が来ることも無くて、リーマン・ショック以前の・・・本を暫く読むと、緩やかな眠気が訪れて、消灯し、眠る・・・というパターンが戻ってきた。
・・・いや、まだ戻ったと断言はできないのだけれど、そのキザシが見え始めた・・・ような気がする。
あくまで、気がするだけなので、再び、眠れなくなるのかもしれないし。

そんなわけで、まだ未読の本が、山積み。
私は、『本の塔』などと、カッコ?つけて呼んだりしているけれど、今月の2度の地震で、その『本の塔』の2つが崩壊した。
別に崩壊したなら、崩壊したままでも一向にかまわぬのだけれど(この部屋の住人は、私だけだから)。
埃がつくのがイヤなので、積み直す(積んだところで、埃は、避けられないけれど)。
以前、買ったまま手つかずの本を、改めて読み直してみる。

そんな本の数冊を、ここ数日読んでいる。

地震にも以外な効能?があったもんだ・・・と思う夏のような秋の週末。



『舞妓はレディ』~換骨奪胎の傑作。

2014-09-25 22:50:38 | Weblog
 
台風から変わった温帯低気圧の接近に伴い、雨風、強くなったり、弱くなったり。


昨日(9月24日)は、夕刻から、市内のシネ・コンへ、『舞妓はレディ』を鑑賞に。
(水曜日は、レディース・ディなのだけれど、台風接近中の為か・・・あの広い映写室にお客さんは、私と相方と、他女性の2人連れの計4名・・・)

監督は、『Shall We ダンス?』の周防正行さん。
出演者の草刈民代さん、竹中直人さん、渡辺えり子さん、田口正浩さんは、徳井優さん、草村礼子さんは、『Shall We ダンス?』からの続投。

舞妓さんを目指す少女・春子ちゃん役の上白根萌音さんは、素朴で、初々しく、踊りも歌も上手。
ほのぼのとした雰囲気。

このストーリーは、かの『マイ・フェア・レディ』の換骨奪胎版である。
鹿児島弁と津軽弁のバイリンガルのネイティブスピーカーの春子ちゃんが、舞妓さんの必須条件である京都弁を習得すると同時に、厳しい舞妓修行を続けていく展開。
春子ちゃんに京都弁を仕込む若き言語学者に長谷川博己さん。

イライザとヒギンズ教授の役回りである。
イギリスと日本、訛りと方言、花売りと舞妓とかなり巧みにシンクロさせているあたりは、流石の一言。
『マイ・フェア・レディ』、『Shall We ダンス?』の観客ならば、二度、三度と美味しい作品となりそうだ。

映画は、ミュージカル仕立て。
歌あり、踊りあり。
花街の雰囲気もたっぷりで、芸者置き屋のおかあさん(富司純子さん)、置き屋の芸者さんに、草刈民代さん。
ご贔屓のダンナさんの小日向文世さんとの掛け合いがユニーク。

舞妓不足のため、アラサーになっても舞妓を続けなければならない先輩舞妓に田畑智子さん。
田畑さんは、化け物舞妓をユーモラスに演じて、春子ちゃんが、舞妓さんになって、舞妓不足が解消したため、芸者さんに格上げ。
やはり舞妓さんは、若くなければならないようで、芸者姿になった田畑さんは、色っぽく、こちらの方が、お似合いだ。

老舗の旦那さん役(映画では、若さんと呼ばれていたようであるが・・・)が、良く似合う岸辺一徳さん。相棒の小野田官房長役以来、何故か、ステータスの高い役が多いですかね?

約2時間半。
たっぷりとたのしめるエンタテイメント作品に仕上がっている。



『オトナのための算数・数学 やりなおしドリル:桜井進・著』~算数が、出来ない・・・!

2014-09-24 22:51:40 | Weblog

曇りがち。お天気下り坂のよう・・・。


暇なので、数学などやろうか・・・と思った。

桜井進先生の『オトナのための算数・数学 やりなおしドリル』というA4サイズより、すこし小さいドリル本を購入したのが、数年前。


小学校の算数・・・足し算から初めて、高校の微積までを網羅するというこのドリル。

1日目から、つまずいた・・・。
算数に関しては(算数に関しても・・・と記載すべきなのだろう)、初等教育で、既に躓いていたことが、判明。
2桁から、3桁の足し算・引き算が、6問、目標時間3分。

・・・出来ないのである。

繰り上がりはなんとか。
問題は、繰り下がりだ。
となりから、10借りてきて・・・ええと・・・???

コレまで、筆算なんて、必要なかった。
電卓・・・という文明の利器、エクセルという表計算ソフト・・・コレさえあれば、筆算なんて、要らない。
(因みに、失業前は、ひと月、億単位の支払計算をしていたのだ!)


2日目は、掛け算、割り算の筆算。
コレも全くできない。
やはり、繰り上がり、繰り下がりで、大きく躓いた。

・・・全く出来ないのである。


3日目は、分数。
もう、壊滅だ。
分母が違う分数の足し算、引き算は、お手上げだ・・・。

私の頭は、算数には、全く向いていないようなのだ・・・。

4日目は、小数である・・・。

もはや、手遅れ・・・かも・・・。

数学以前の問題である。





昔の記憶~温泉宿②

2014-09-23 22:55:56 | Weblog
曇りがちで、少し暑い秋分の日。


昨日、昔、宿泊した温泉宿のことを書いていたら、やはり、居住地の県の北部にある温泉宿に、その翌年だったか次の年だったか・・・とにかく、お盆の時期で、安価に泊れる宿を探していた頃のことを思い出した。

あの頃は、まだ自室にエアコンなる文明の利器を設置していなかった頃で、夏などは、何処か涼しい場所へ避難(暑)することばかり考えていた頃でもあった。
ただ、今よりは、ずっとずっと凌ぎ易くて、エアコンを使ったとしても、正午から夕方前くらいで、充分で、夜間は、窓を開け放しておくと、涼しく眠れた。

どうも、温暖化は、急ピッチで進んでいるようである。


私の泊る宿は、価格の設定が、安価だから、施設が、ボロい、サービスも悪い、食事も最低・・・というところにばかり・・・といっても、昨日記載した渓谷のボロ宿と今回も川沿いの宿の二か所は、ボロさも際立っていた。

やはり、有名な温泉地でも、旅館は、ピンからキリまで、存在するものである。
今日、記載するこの宿も、オボロゲな記憶しかないけれど、食事は、まあまあだったし(・・・おかあさんの手作り料理風だった)、温泉場は、汚いが、湯は、よいお湯で、他に誰も入湯者がいなかったので、ひとりでのびのびできたのは、祝着であった。

温泉が、旅館の地下にあって、川(渓谷)に面する露天?風呂風なのだけれど、なにぶん、地下で、陽が当たらないから、暗くて、陰気で、ちょっとコワイお風呂なのであった。
ここでも、8月上旬くらいまでは、蛍狩りができたという。

例の如く、テレビは、見ずに、残暑見舞いのハガキを書いたり、雑誌を読んだりして、過ごした。

食事を作らない、お風呂を立てる必要もない・・・ようするに、暇な状態で、一晩過ごすのだけれど、このときは、本は、持参しなかった。
携帯電話のインターネットをみたり、ゲームをして過ごしたのだと思う。

普通、お盆の時期に、おんなひとりで、温泉宿って・・・どういう客なんだろうと思われたかもしれないけれど。

因みに今日、記載した宿は、廃業したのだろうか・・・。

旅館の検索サイトからは、その旅館の名前を見つけることはできなかった。




昔の記憶~温泉宿

2014-09-22 22:53:14 | Weblog

暑さの戻った一日。


いつまでも、いつまでも、しつこいくらい、覚えている記憶。

全部まとめて捨ててしまいたい記憶。

忘れたい記憶。消去したい記憶。

パソコンのメモリーは、ボタンひとつで、簡単に消去できる・・・というのは、ちょっと違うようで、何やら、内臓のハードディスクに残っていたりするそうで、パソコンを廃棄するさいに、業者さんに頼んでメモリーを本当にこの世から、綺麗に消し去る・・・という作業が必要らしい。
知らない第三者の手に渡ると、トンデモないことになったりするそうだ。

アルツハイマーだとか、脳の機能が低下したりして、5分前の事も覚えていられない病気だとか、先天的に脳に障害があって、記憶できない・・・なんて症例もあったりする。
脳に何等かのショックを受けて、一時的にこれまでの記憶がなくなってしまう記憶喪失・・・なんてのは、よくドラマにあったりもする。

記憶というのは、不思議なもので、或る日、何かのきっかけで、完全に忘れていた・・・と思っていたことを思い出した。

十数年前・・・。
お盆に親戚が集まるのが、イヤで、ひとりで、車で温泉地を訪ねた。

県の北部にある山間の温泉地で、今年の夏に訪れた蛍狩りをした場所とそう遠くないところで、渓谷を挟んで、宿泊施設が、並んでいて、私が泊った施設は、廃墟のようなボロい旅館で、一泊5千円くらいだったと思う(最近は、5千円でもよい旅館に泊まれるらしい・・・デフレ?とか、放射線の風評被害で、価格を下げているところも多いと聞く)。

それ以前の(デフレになる前の)普通に安価な宿で、その宿の一室から、上流に建つ高級旅館を眺めた。

あのホテルは、高そうだな・・・(実際、その高級旅館は、私の宿泊しているボロい旅館を見下ろすような上から目線の位置に建っていた)。
旅館の名前もなにやら、スカしたイケスカナく、格調高そうな名前であった。

渓谷の水の音が、絶え間なく響き、もう少し時季が、早ければ蛍狩りもできたらしい。

何だか・・・そんなことを思い出した。

とても、私らしい、シチュエーションだ。
高級旅館なんて、縁がないのだな・・・たぶん。
そんなことを思いながら、ひとり掛けのソファに座って、不味いお茶などのみながら、ずっと上流の旅館を見ていた。

旅館のHPには、チェック・イン15時とあったから、15時ちょうどに行ったのに、フロントのオバさんは、まだ部屋の準備ができていないから、16時にしてくれとフザケタことを言った。

仕方がないので、周辺をドライヴしながら、時間を潰した。
宿泊料も安いが、サービスも最低だった。

食事が済んで、お風呂だけは、掛け値なしの源泉に、2,3度浸かった。

普段テレビも見ないから、涼しい部屋で、本を読んだ。
『嫌われ松子の一生』という上下2巻を一晩で読み終えた。

県北の宿を検索していて、このボロいサービス最低の廃墟のような宿が、まだ淘汰されず残っているの知って、思い出した昔の記憶である。

こんな記憶、さっさと消去していいと思っている。
パソコンなら、業者に持って行って、完全消去をお願いするハードディスク内臓のメモリーと同じくらい価値のない記憶である。

・・・何故か今頃、思い出した次第。










蛍の光の絃、秋の夜長のコンサート。

2014-09-21 22:51:35 | Weblog

終日、乾いた晴天。
台風の遠い影響なのだろうか?
夕刻、ヴェランダに立つと、少し乱暴な秋の風。



毎晩、毎晩、奏でられる虫達のコンサート。

夏の蛍が作った光は、秋の虫達の爪弾く弦楽器の糸になります。

蛍の絃は、砕け散った流星の欠片が、ぶつかり合う様な、キラキラ、サラサラという音がします。

キラキラ、サラサラ・・・星の砂。

リンリンと爽やかな鈴の音は、名前の通り、鈴虫さん。

蟋蟀(こおろぎ)さんは、ヴァイオリン。

絃の調子は、如何でしょう?
弓は、少し強めに張りましょうか?

お月さまは、遅刻。
昼間も白く浮かんでいたから、まだまだいらっしゃいません。

秋の夜会のコンサートのはじまり。はじまり。

あなたは、タキシード。
わたしは、天蚕のローヴデコルテ。

宝石が少し足りないから、海の人魚が流した涙を集めて、真珠をつくるアコヤ貝さんに頼んで、長い長いロングパールのネックレスを貸してもらいましょう。

秋の夜長のコンサート。
さあ、はじまり。はじまり・・・。

おひさまが、顔を出すまで。

さあ、さあ、秋の夜長のコンサートのはじまり。はじまり。