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1月8日 (水) 
暖かく穏やかな朝。
四条河原町通りをアパホテルの6Fツインルームから見下ろしている。
昨夜は、午前3時にお開きとなったが、この夜は、羽ちゃんと赤ワインハーフに始まり、結局フルバディを空けちゃった~♪
懲りないさくら、今年も良い一年になりそうだ。
うふっ。
先に「酒菜 栩栩膳(くくぜん)」をひとりで出て行き、後からホテルの部屋に戻った羽ちゃんが興奮して話すには、「凄い! あの稲本のおかみさんと、隣り合わせで呑んできたよ♪ こんなことアリ~?」
栩栩膳を出て、4軒ほど離れた町家のショットバー「フィンランディア」に、ふらりと入り、このお店のカウンター野先客が稲本のおかみさんだったという不思議な邂逅(めぐりあい)♪
羽ちゃんならずとも、興奮するよね!
そんな、懐かしい「ぎをん稲本」は、テレビ大阪のプロデューサー・西村聡さんに連れて行っていただいた、一見(いちげん)さんお断りのお店だ。
あれは2002年の6月。
KLCの加盟店大会の帰りに、友人の羽ちゃんを誘って祇園に繰り出したのだった。
◆2002年のブログに、下記の次第を書きとめている◆
午後8時。テレビ大阪の西村プロデューサーの案内で祇園名代の「きしめん」を食べに行く。
芝居の書割にあるような町並みを、羽田嬢と3人でそぞろに歩いて行く。
鰹だしのよく利いたきしめんを、ふうふう、ふう…、美味!
店を出たところで、「開(あ)いてるかなぁ?行ってみましょか」と西村さんが言って、西村さん行きつけのお店を覗くことになった
四条花見小路を少し下がったあたり、三味の音が聴こえそうな静かな落ち着いた町並みが広がる。
暗い道の両側に、芸妓置屋さんが軒を並べて静まっている。
…京都って、ホント懐が広いんだなぁ。
西村さんは、とある格子戸を構えた落ち着いた風情の家のチャイムを押した。
「西村です…」、「どうぞ…」のやりとりで格子戸が開き、同行3人、お香が焚きしめられた玄関からすぐに2階に上がる。
と、…これは、これは!
年の頃なら17~8歳…。
妙齢の美女が少しく首をかしげ、重ねた両手もたをやかに、微笑みながら和服姿でのお出迎え!
現役の記者時代に、夜な夜な大阪・北新地に出没。20年前の当時でさえ1席5万円(座るだけで…)と言われた、バブル当時でも目を剥くようなお店に連れて行ってもらったことのある私が、「えっ?」と絶句した、その店の名は「ぎをん稲本」。
「おいでやす。久しぶりどすなぁ」
妙齢の美女は、現し身の八十ン歳!!!!!!に姿を変え、はんなりと絨毯に座った。
※あ、申し遅れましたが、はじめに出迎えてくれた美女は、芸妓時代の若かりしおかみさんのポスター写真。 …失礼しました。
芸妓時代の源氏名を「ひろ栄(ひろえ)」と言い、その道ひと筋、ン十年!!!
悠悠自適の老後は自宅を開放し、若々しく爽やかな京都大学生7人を夜のアルバイトに活用して、このお店を切り盛りしているという。
階段を上がった左手には座敷、右手には大正浪漫におかみの少女趣味が程よく溶け合った応接間とバーカウンターが…。
カウンターの中には、イケメンの京大生が、いなせな風情で注文を待っている。
水割りを注文し、「さすが! 西村さんのお店…」と乾杯。 喜杯を重ねる。
西村聡さん、京都育ちの男伊達。
父上は華道・池坊の重鎮だったひとだが、親子二代の反骨・剛毅な性癖を、色白・丸顔、はんなりとやわらかな物腰に隠して人生を語る、まことに”熱い"お人ではある。
西村さんとは、「金つなぎの会」を度々取材・放送して頂き、その後も親しいお付き合いを頂戴している。
ありがたいことである。
※西村夫人・ゆりさん(同志社女子大学講師、NPO「光の音符」代表)も、まことに"熱い"お人だ。
彼女の痩身・小柄な体躯に溢れる、素晴らしきダイナミズムについては、また、今度に…
「この間、やしきたかじんさんが来やはって…、"たかじんや、6人や…"って言わはったんどすけど、"ウチは、一見(いちげん)さんは、してしまへんよって…"って言うて、帰ってもろたんどす」
優しくも凛々しき、おかみの心意気や、善し!
たかじん敗退、「技あり、1本!」
その夜、天下のやしきたかじんは、あっさり引き下がったという。
※この話、たかじんの大きさを伺わせる後日談もあるが、それはまた、今度に…。
さて、付き出しは黒光りした黒豆。
その味わいの程のよさに、水茄子と大根の漬物の小粋な取り合わせも上々で、興に乗ったおかみさんが三味線を弾けば、私がとつぜん、小唄「梅は咲いたか」「梅にも春」を唄いだし、西村さん、羽田嬢に驚かれたりして、京の夜は静かに更けた。
これはこれは…の、得がたい非日常。
なんと、有難いこと!
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四条河原町通りをアパホテルの6Fツインルームから見下ろしている。
昨夜は、午前3時にお開きとなったが、この夜は、羽ちゃんと赤ワインハーフに始まり、結局フルバディを空けちゃった~♪
懲りないさくら、今年も良い一年になりそうだ。
うふっ。
先に「酒菜 栩栩膳(くくぜん)」をひとりで出て行き、後からホテルの部屋に戻った羽ちゃんが興奮して話すには、「凄い! あの稲本のおかみさんと、隣り合わせで呑んできたよ♪ こんなことアリ~?」
栩栩膳を出て、4軒ほど離れた町家のショットバー「フィンランディア」に、ふらりと入り、このお店のカウンター野先客が稲本のおかみさんだったという不思議な邂逅(めぐりあい)♪
羽ちゃんならずとも、興奮するよね!
そんな、懐かしい「ぎをん稲本」は、テレビ大阪のプロデューサー・西村聡さんに連れて行っていただいた、一見(いちげん)さんお断りのお店だ。
あれは2002年の6月。
KLCの加盟店大会の帰りに、友人の羽ちゃんを誘って祇園に繰り出したのだった。
◆2002年のブログに、下記の次第を書きとめている◆
午後8時。テレビ大阪の西村プロデューサーの案内で祇園名代の「きしめん」を食べに行く。
芝居の書割にあるような町並みを、羽田嬢と3人でそぞろに歩いて行く。
鰹だしのよく利いたきしめんを、ふうふう、ふう…、美味!
店を出たところで、「開(あ)いてるかなぁ?行ってみましょか」と西村さんが言って、西村さん行きつけのお店を覗くことになった
四条花見小路を少し下がったあたり、三味の音が聴こえそうな静かな落ち着いた町並みが広がる。
暗い道の両側に、芸妓置屋さんが軒を並べて静まっている。
…京都って、ホント懐が広いんだなぁ。
西村さんは、とある格子戸を構えた落ち着いた風情の家のチャイムを押した。
「西村です…」、「どうぞ…」のやりとりで格子戸が開き、同行3人、お香が焚きしめられた玄関からすぐに2階に上がる。
と、…これは、これは!
年の頃なら17~8歳…。
妙齢の美女が少しく首をかしげ、重ねた両手もたをやかに、微笑みながら和服姿でのお出迎え!
現役の記者時代に、夜な夜な大阪・北新地に出没。20年前の当時でさえ1席5万円(座るだけで…)と言われた、バブル当時でも目を剥くようなお店に連れて行ってもらったことのある私が、「えっ?」と絶句した、その店の名は「ぎをん稲本」。
「おいでやす。久しぶりどすなぁ」
妙齢の美女は、現し身の八十ン歳!!!!!!に姿を変え、はんなりと絨毯に座った。
※あ、申し遅れましたが、はじめに出迎えてくれた美女は、芸妓時代の若かりしおかみさんのポスター写真。 …失礼しました。
芸妓時代の源氏名を「ひろ栄(ひろえ)」と言い、その道ひと筋、ン十年!!!
悠悠自適の老後は自宅を開放し、若々しく爽やかな京都大学生7人を夜のアルバイトに活用して、このお店を切り盛りしているという。
階段を上がった左手には座敷、右手には大正浪漫におかみの少女趣味が程よく溶け合った応接間とバーカウンターが…。
カウンターの中には、イケメンの京大生が、いなせな風情で注文を待っている。
水割りを注文し、「さすが! 西村さんのお店…」と乾杯。 喜杯を重ねる。
西村聡さん、京都育ちの男伊達。
父上は華道・池坊の重鎮だったひとだが、親子二代の反骨・剛毅な性癖を、色白・丸顔、はんなりとやわらかな物腰に隠して人生を語る、まことに”熱い"お人ではある。
西村さんとは、「金つなぎの会」を度々取材・放送して頂き、その後も親しいお付き合いを頂戴している。
ありがたいことである。
※西村夫人・ゆりさん(同志社女子大学講師、NPO「光の音符」代表)も、まことに"熱い"お人だ。
彼女の痩身・小柄な体躯に溢れる、素晴らしきダイナミズムについては、また、今度に…
「この間、やしきたかじんさんが来やはって…、"たかじんや、6人や…"って言わはったんどすけど、"ウチは、一見(いちげん)さんは、してしまへんよって…"って言うて、帰ってもろたんどす」
優しくも凛々しき、おかみの心意気や、善し!
たかじん敗退、「技あり、1本!」
その夜、天下のやしきたかじんは、あっさり引き下がったという。
※この話、たかじんの大きさを伺わせる後日談もあるが、それはまた、今度に…。
さて、付き出しは黒光りした黒豆。
その味わいの程のよさに、水茄子と大根の漬物の小粋な取り合わせも上々で、興に乗ったおかみさんが三味線を弾けば、私がとつぜん、小唄「梅は咲いたか」「梅にも春」を唄いだし、西村さん、羽田嬢に驚かれたりして、京の夜は静かに更けた。
これはこれは…の、得がたい非日常。
なんと、有難いこと!
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