さくらの日々是好日

余命半年から生還♪今年21年目の【金つなぎ勝ち抜きRoad】を走り続ける、多重がん患者の病老の日々や患者会活動をご紹介!

♪ 車中で突然右耳が蓋をされたように無音の状態となり、名張駅から評判の田合耳鼻咽喉科に飛び込んだ

2023年03月03日 03時09分50秒 | さくら的非日常の日々
3月1日(水)   晴

お昼前の電車で、大阪のFM千里のスタジオに行く。
こともなく、『鹿政談』の読み合せをし、午後3時の近鉄で帰路についた。
車中、突然右耳に蓋をされたような不思議な感覚に襲われ、装着していた集音マイクを外しても変わらず聴力が、無い!

家猫の後遺症か、両耳が聴こえなくなったのは1か月ほど前のことである。
その後再び聞こえが戻り、それでも右耳は微妙に聴力が出ないのだった。

大事なその聴力が、突然また、消えた。

ご近所の友人・オギタさんから、「待ち時間が長いけれど、診立ての良い先生よ」と自信たっぷりに教えてもらっていたので、駅から5分余りの田合耳鼻咽喉科を受診した。

噂どおり、「2時間ほどお待ちいただくので、よろしければそれまで外出されても…」と受付で教えられ、受診したのが午後5時。
7時に戻ってまた30分ほど待ち、聴力検査の結果、「滲出性中耳炎、右耳の中耳腔に水の溜まる病気です。 簡単な手術をしますので、耳に薬を入れて首を横に向けて…」。

院長の富田まり子先生は小柄なプロポーションが少年のような爽やかさで、説明も要領が良く、てきぱきと進められる。

以前に受診していたK耳鼻科では、「耳周りの血流の滞り」と診断され、血液サラサラ薬を投与された。
それでも改善しないので「投薬や手術など、ほかの治療法は?」と尋ねたら、「補聴器しか、ありませんね」と言われ、落ち込んで、それでも一縷の希望にすがって両耳にイヤホンを装着して、大阪・FM千里の収録に臨んだ帰り道。 裸耳でも振動音など何かしら少しは聴こえるけれどイヤホンが機能しない難聴の右耳が、突然無音の世界をもたらした。

快癒の予測がつかない不気味な静かさは、内心の不安を掻き立てる。

多重がんを病んで【余命半年】を覚悟した折にすら、なにがしか将来に希望が持てたものだ。
「治療方法が無く、補聴器しかありません」と言われた折の絶望を、田合耳鼻咽喉科の富田まり子院長は、あっさり覆し、耳内の小手術を施し、まるで手品のように、右耳に音を戻してくださった。

右耳の内耳の幕にパチンと鋏を入れ、浸出液を吸い取り、「はい、終わりました。…どうですか、私の声が聴こえますか?」、「えっ。 あ、はいっ。 聴こえます。 右耳から、聴こえますぅ」
院長先生のひざ元まで走り寄って喜んだ。
                     ◆
滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥の中耳腔に滲出液と呼ばれる液体が貯留する病気で、中耳腔内で炎症が起こると、中耳腔の細胞から炎症性の水が滲みでてくる。
通常は中耳と鼻の奥をつなぐ耳管から喉の方へ排出されるが、耳管が何らかの原因で機能しないと滲出液が排出されずに中耳腔内にととどまり耳の詰まった感じ(耳閉感)や難聴が生じる滲出性中耳炎を発症するという。
どの年齢でも起こるけれど、大半は子どもに発症し、子どもの場合は両耳のことが多いそうだ。

滲出性中耳炎を長期間放置すると、癒着性中耳炎や真珠腫性中耳炎になりやすい状況になり、まれにはいのちを失うことも。
                      ◆
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ♪ 「そんなに、邪険に言わ... | トップ | ♪ 今年も、 がん専門図書で... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

さくら的非日常の日々」カテゴリの最新記事