古伊万里江戸後期物万歳

古伊万里江戸後期ものの魅力。

蛸唐草紋中皿

2010年07月03日 20時34分05秒 | 古伊万里=染付中皿
古伊万里って、高価だと思っている方がいますが、以外にお安いんですよね。
僕が買うもので、高価なものはほどんどありません。

普通のサラリーマンが一ヶ月のお小遣いで軽く買えるくらいのものばかりです。(笑)
それだけ、江戸後期の伊万里が安値で放置されているともいえます。
低価格で数もほどほどあり、選択肢があるだけおもしろいジャンルといえます。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

蛸唐草紋の尺皿です。

人気の蛸唐草紋ですが、最近はお値段もかなりお安くなってきたようです。




後期も幕末に近いものでしょう。
中央の松竹梅もかなり省略されて、絵が流れています。




皿の縁は、輪花になっており、そこそこの高級品ともいえます。
時代は、幕末期でしょう。




真贋の決め手に、この皿裏の銘の文字の確認もけっこう大切です。
この牧歌的とも、なぐり書きとも見える『太明成化年製』の文字に注目ください。
毎日、毎日、フリーハンドで何十枚と書きなれた筆跡です。
以外に、この文字が、真贋の決め手になる場合があります。

ただ、高級品の場合、楷書に近く丁寧に書かれたものもありますので、なぐり書きが本物とは限りません。
その場合は、その他の絵付けなど、総合的に判断します。




約30cmほど。江戸後期のころ。


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恭賀新年

2010年01月01日 13時45分42秒 | 古伊万里=染付中皿
明けましておめでとうございます。

昨年は、いろいろとお世話になりあとうございました。

でも、新年って、明けるとどうしてお目出度いのでしょうか?

みんな健康無事で歳を越すことができ、新しい歳神様への感謝の気持ちなのでしょうか?

こども心に、不思議に思いましたが、いまだにスッキリしないんです。。。(笑)

ただ、わが家の習慣として、初詣は、墓参と決まっておりまして、今朝もう、お参りを済ませてきました。




コレクションの中から寅図をひっぱりだしてみました。




まともにUPしたのでは、よく見えないので、明度とコントラストを、すこし加工してみました。
これで、いくぶん寅図が見やすくなったでしょうか?他に唐子なども見えます。




時代は、宝暦~天明期くらいでしょう。 この時代に流行った陽刻タイプの大皿です。




  追記☆ この寅と唐子の図の意味は、館長さんの日記で教えていただきました。

楊香(ようきょう)という14才の少年がおったそうな。
ある時、父とともに、山の中に入ったところ、荒々しい虎に出あった。
楊香は父の命を失うことを恐れて、虎を追い払おうとしたが、それもかなわなかったので、
天の慈悲を頼み「どうぞお願いですから、私の命を虎に与え、父を助けてください」と深く祈った。
すると、天もこのことを哀れんで、今まで、猛々しいようすで取って食おうとしていた虎はにわかに尾をすぼめて逃げ去った。
そのために父子ともに虎の難儀をのがれ、無事に家に帰り着いたということであった。
これも、ひとえに、孝養の心が深いために、このような不思議なことが起こったのにちがいなかった。

そういう意味の漢詩の一部がか書かれてるそうです。

  直径約、31cm

       本年も宜しくお願いいたします。


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花紋ねじり絞り皿

2009年12月26日 21時22分29秒 | 古伊万里=染付中皿

本年も、みなさまには、大変お世話になりました。m(__)m


今年は、政権交代や、未曽有の不況、いろいろな社会矛盾の表面化。
今年の丑歳は、変化と不況になりやすい歳といわれているようです。

来年は、寅歳になります。

寅は、方角でいうと東北東でして、方位で言えば、鬼門にあたります。
(反対側の西南西は、歳破となり凶方位となりますので旅行や引越しには、注意が必要です。)

鬼門にあたる歳は、社会的には、大変化の起こり易い歳といわれておりまして、
来年は、世界的に見れば、今年以上の大きな変化のおこりやすい歳と思います。

なぜか、みょうな胸騒ぎがするのですが、なにも悪いことが起きない歳であるとよいですね。

来年も、よろしくお願いいたします。

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江戸後期のお皿です。

よくみると、地紋にねじりとか、縁に細かい切れ込みと縁の盛り上がり、とか、たいへん凝っていますよね。
こういう丁寧なつくりは、江戸時代独特のもので、明治以降は、ほとんど見られなくなります。




絵付けもたいへん丁寧でして、梅(春)・撫子(夏)・菊(秋)・などが弓を描きながら、丸くj描かれています。

来年もまるい歳であると、よいですね。




時代は、文化文政くらいはあるでしょうか。

皿の裏は、たいへん簡略されています。
銘は、江戸後期によくある『乾』」でしょう。乾隆帝の乾です。




 直径約、30cm  江戸後期のころ




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若松鶴紋櫛高台皿

2009年11月28日 19時24分51秒 | 古伊万里=染付中皿
なぞのお皿です。

この屋号のような文字は、なんと読むのでしょうか?
山口(やまぐち)と読むのでしょうか。




たぶん昔の特注品でしょう。

山口と読めそうな屋号と、
どことなくコウノトリのような鶴と、若松が描かれております。

よく見ると、若松には根がついており、なにかの縁起をかついだのでしょう。
関東では、門松には根がついておりませんが、根のついた松を飾る地方もあるようです。




実際に、江戸時代、コウノトリのことを鶴と呼んでいたことが、あったそうです。




櫛高台ですが、もとより鍋島ではありません。
非常に珍しいものです。




  直径約25センチ   江戸後期のころ


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線描花唐草紋四方皿

2009年11月08日 10時22分37秒 | 古伊万里=染付中皿
この線描き伊万里は、文化文政~天保~幕末くらいまで大量に造らて、流行したようです。
江戸後期伊万里の代表のようなデザインの一部ですが、意外に人気の圏外になっていますよね。




その原因の一つは、有名な柴田コレクションにほとんどというくらい、載っていないんです。
一部、載っているとすれば、鳳凰の図くらいで、よく市場でみる線描きの大皿は、皆無に等しいんです。
あれだけの大コレクターですが、きっと、柴田夫妻のお好みに合わなかったんでしょうね。。(笑)




ですから、低価格の原因は、『 あの有名な柴コレに載っている品ですよ、』
と古美術商が高く売り込みにくいのも一つの原因とおもいます。(笑)

見込みは、菊花でしょう。
回りの唐草の中の花も、見ようによっては、菊に見えます。




しかし、私はあんがいこの線描き伊万里は、高く評価しております。

もう、これだけの緻密かつ繊細な線を描くことは、現代人は、まず無理でしょう。
明治になっても線描き伊万里は、生産されているようですが、緻密さは失われております。




  最大直径約、30cm       文政~天保期のころ


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