古伊万里江戸後期物万歳

古伊万里江戸後期ものの魅力。

一葉観音

2013年07月07日 21時41分55秒 | 金属の骨董品
最近思うことは、
ここからあと半世紀を生きることは、無理だなぁ。。
なんてときどき、思ったりします。

いや、半世紀どころか、20年も危ないのではないか?
とも、思います。(笑)

思うことは、人間って、まったく性質の異なるものが、
一体化して、生きているような気がしてなりません。

魂は、永遠で、老いることも病に倒れることもないが、
肉体は、まったく別で、老化とそれに伴う病とは避けられない。
そんな感じがします。

つまり、永遠に生きつづける魂と、時限付きの肉体。
その、まったく性質の異なるものが、一体化して生きている。

今生は、たまたま日本人ですが・・
あるときは、インドに、またあるときは、中国に、
転生を繰り返して、いるのかも知れませんね。

どうして、転生を繰り返すのか、私にはわかりませんが、
例えば、ピアノという楽器をご存知でしょう。
あれは、楽器の中でも、傑作中の傑作とおもいますが、
まったく性質の異なるものが、お互い共鳴し合って美音を出しています。
重い鉄アングルに張られた鋼鉄の弦が、木製の箱に共鳴して、ピアノ音を出しています。
あれ、鉄だけでも、木だけでも、ああいう美音は出ないでしょう。

魂と肉体の関係もこれに似ていて、まったく性質の違う同士が、
調和するとき、そのどちらにもないすぐれた性質を発現するのかもしれませんね。
スポーツに感動するとき、偉大な発明や、偉人伝に感動するとき、
ひょっとすると、我々は、無意識のうちにも・・
肉体人間の限界と、魂との調和に、感動を覚えているのかもしれませんね。。

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これは、どこの国の工芸品かお分かりになりますか?
すこし古色がありますが、時代はありません。





なかなか、よくできていると思います。
真鍮で出来ています。

これは、三十三観音のうちの「一葉観音」と思います。
国産の一葉観音は、蓮の花びら一枚に乗っているカタチが多いです。




なお、日本で、一葉観音といえば・・

道元禅師が仏法を求め中国に渡られ、修行を終え、帰路の船旅での出来事です。
大変な嵐に遭遇され、危うく命を落すところでしたが、一心に観音経を念誦されると、
蓮華の花びらに乗った観音菩薩が現れ、風雨が静まり助けられたと伝えられているそうです。

道元禅師は、曹洞宗の開祖と呼ばれているそうです。

高さ、22cm。中国製




コメント (19)
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