古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

古墳時代・瑠璃ガラス玉

2014年06月08日 21時23分33秒 | 玉(ぎょく)製品
なんだか雨がひどい土日となりました。
皆様の地域は、大事なかったでしょうか?





正倉院の御物で、ペルシャから輸入されたガラスの碗は、あまりに有名ですが、
当時は、日本でも、ガラスが造られていたことは、あまり知られてない気がします。

え!
そんな話は聴いたことがない。それなら、
わざわざシルクロードを経て、高価なものを輸入ぜずともすんだはず。。
あの、御物はなんなの??
そう、おもわれるかも知れませんが、事実なのですよ。(笑)


 

現に、これが、古墳時代に日本で造られたとおもわれるガラス玉です。
            ↓



弥生~古墳時代・奈良時代くらいまでは、日本でも、ソーダガラスは、日本国内で造られていました。
事実、正倉院御物の書籍のなかにも、その造り方が、詳しくでていますし、
ガラス造りを管轄する役所まで、あったそうです。



古墳時代特有の色と、カセが見られます。
この青が基本ですが、古墳時代末期には、グリーンや黄色、赤まで、造られたそうです。



えっつ!?
日本製ガラスが、弥生~古墳時代に??
とおもわれるかもしれませんが、事実だそうです。

伝、奈良県出土。直径12mmほど、27連。



日本製ガラスは、おもに、こういう瑠璃玉や、
勾玉、などの宗教がらみの装飾品のみに特化されていたそうです。

食器に応用されるまでの技術も、需要もなかったらしいです。
それで、奈良時代になると、勾玉、首飾りの玉の需要もなくなり、
カラス造りの技術も人も、衰退の一途をたどったといいます。
その後、日本では、まったくガラスが造られない時代が、しばらく続きます。

このあと、日本で再び本格的にガラスが造られるようになるには、
江戸時代後期まで、待たなくてはなりません。

もの造りも、時代の需要がなくなると、衰退してしまう、よい一例かも。。