振り返りシリーズ(2020.11.24)、埴谷雄高著『死霊 六章』(講談社、1981年9月8日発行、1000円)を読み終えました。1ページ22行、1行48字、しかも改行が極めて少なく、読み初めには、次の行に目線を移す時にずれてしまい、かなりのストレスを感じました。
句読点の少なさも、埴谷雄高さんの文体の特徴なのでしょうか。過誤の宇宙史、《愁いの王》、存在の王、非在の王、夢見る宇宙の虹、暗黒速、念速など、独特な言葉の言い回しに少なからず刺激を受けました。
本書の裏表紙に「85.01.05」という見覚えのある字のサインがあるとおり、今は亡き友人Sくんが、おそらく通勤途上に読み終えて、一緒に飲んだその日、「面白いから読んでみて、埴谷雄高さんの本はたくさん読んだから」と、私がいただいた本です。
第一章から始まって、六章以降もあるようですが、いずれかの機会に購入しようと思いますが、とりあえずは大仏次郎さんの『天皇の世紀』や『パリ燃ゆ』を優先したいと考えています。読みたい本、まだまだたくさんありますね。