ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

充実の内容に大満足~第127回・須磨寺落語会

2009-10-18 00:13:53 | 梅団治・須磨寺落語会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・須磨三地蔵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

文三・春蝶さん・・この秋、名跡襲名のお二人が揃うなんて、見逃せない
もちろん梅團冶さん、鶴二さん、お目当ては云うまでもないが・・
Ⅰ氏と待ちあわせて車で、いざ須磨寺ヘ・・・。


・・・・・・・・・・駐車場から見る須磨の浦・・・絶景かな・・・・・・・


・・・・・・・・・2年前まで落語会で、使ってたお堂・・・・・・・・・

2年前に、初めて訪れた時はまだこの会場で、100人足らずのお客さん、
冬はストーブ、夏は扇風機が回っていましたな。


・・・・奥の山を背にそびえる三重塔・・・・

早くから多くの落語ファンが並ばれたので、
開演の1時間15分前に開場。どんどん椅子を追加して最終的には
330名の満員御礼。なんと繁昌亭の1.5倍でっせ。

演者すべてが、素晴しい、パーフエクトなる落語会。
ほんま、遠く須磨まで出掛けた甲斐がありましたで。


一、桂吉の丞・・・・・・・・・・・・・・・・・「強情」

吉の丞さん、素晴らしい出来。
このまえの新聞評にもあったが、最近師匠よりも、
若手、弟子の方が仕事があり、充実している。
そこにも、吉の丞さんの名前もあったような気がする。

今日の高座、まさにそれを証明する様な出来。
今月初めに聴いた「遊山舟」といい、ネタの大きさに負けない、堂々の落語。
本日の「強情」随所にみられる口調から推測すると
稽古をつけてもらったのは、ざこば師匠か。

本日の、落語会の成功の最大の要因は、吉の丞さんにあり。
開口一番から、しっかりした落語を披露すると、落語会全体が引締まる。

落語会の多さで、若手の出番が増え、前座役の成長が、
上方落語界の充実を底上げしてますな。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」

ほんまに、真打級が演じる「子ほめ」のおもしろさ。・・最高ですな。
鶴二さんの「子ほめ」、ゆとりがあり、主人公がアホでもなく、バカでもなく、
でも、どこか抜けている。・・・その頃合、微妙におもしろい。

会場が大きく、後の方はやまびこみたいで、笑いの時間差がありますなと、
おしゃってた、鶴二さん、・・・・・・・
その客席の後まで笑いが伝わるのを、ゆったりと確認するがごとく、
本日、間合いが絶妙・・・余裕と遊びがたっぷり感じられる高座でおましたで。

三、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「山之内一豊と千代」

テレビか、ラジオで聴いたネタでしたが、生の舞台は数段おもしろい。
地語りでありながら、ラジオのトーク番組のようであり
新しい春蝶落語を予感させる講談ネタである。

所々に、お客さん相手に、チャチャを入れ、馬にも喋らせる。
それが、ちっとも厭味に聞こえない。
古典落語が本筋で好きな私ですが、
この噺、もういちど聴きたくなるネタである。

ある、春蝶さんファンは、古典も結構、良いとお勧め、
確かめるべく、もっと春蝶さんの出る落語会、探して出かけなければ。


四、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「千早ふる」

マクラで、受付の手伝いしていた娘さんと、
明日からの中間テストで、家で勉強しているであろう息子さんの話。

まあ、落語が好きで、百人一首では、覚えているのが、
「瀬をはやみ・・・・・」と、「千早ふる・・・・・・」のふたつは完璧と。

そして「千早ふる」ヘ。
梅團冶さんの凄さは、この二年間で20席ほど、聴いているが、
重複したネタは、「切符」と「宇治の柴舟」のふたつだけ。
なんとネタの多さと、その一つ一つの完成度、完熟度の高さ。

噺は葉刈り、枝狩り、をしても、笑いのツボはきっちり押さえながら、
コンパクトにまとめる。・・・梅團冶さんの噺で、裏切られる事はありまへんで。


五、桂文三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」

つく枝、改め文三。今年5月に襲名しましたが、今日で5ヶ月半。
先代の文三さんは、襲名してから半年で他界したので。
兄弟子の三枝さんからは、取りあえず、先代を超えるべく
気はらんと、最低6ヶ月は、がんばりやと、変な応援をもらう。

「崇徳院」さんを久し振り聴いたが・・・・・善かったですな。
熊さんのキャラがとっても良い。
親旦那、若旦那、主人公といい、さほど、くどくなく、
噺、すべてに品がある。

文三さんの落語、益々の充実、まちがいなしの高座でおましたで。

一緒に行った、Ⅰ氏も大満足、須磨まで来た甲斐があったと。

次回128回は、12月6日(日)午後2時開演、
「東西落語競演」と題し、東京から柳家さん生さんと三遊亭春馬さんの出演。
またまた、お伺いしなければ、なりませんな。


第127回・須磨寺落語会
2009年10月18日(日)午後2:00開演
須磨寺青葉殿にて

一、桂吉の丞・・・・・・・・・・・・・・・・・「強情」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
三、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「山之内一豊と千代」
仲入り
四、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「千早ふる」
五、桂文三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」
・・・・・・・・・・三味線・・・花登益子

09-70-304
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これ市馬さんとの二人会~桂梅團治のこれ独演会

2009-07-27 06:54:48 | 梅団治・須磨寺落語会
東京の柳亭市馬さんとの初出逢い。
江戸落語の粋さに、期待ですな。


・・・・・・・・かっこいいな・・梅團治さん・一枚看板・・・・・・・・・・・・

一、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」

トップに出るのは、久しぶりですが、今回満員御礼でございます。
まことに、市馬さん効果で、早々とチケットぴあ販売分が完売。
凄いですな。

市馬さんは、今後東京の落語界を支えていく方。
私は、家族でさえ、ささえるのが、精一杯ですが。

今日は、たっぷり江戸落語を堪能して貰いたいと、
ゲストの市馬さんを立てながら、二人会の意気込みを語る。

噺は「子ほめ」・・梅團治さんの子ほめ。良かったですな。
間抜けな主人公ではなく、べんちゃらのひとつもいうて、
ただ酒にありつけたいということで。

呑みたい一心で、人の話など聞く耳をもたないのが、
ストレートでおもしろい。

まずは、梅團治さんの「子ほめ」が聴けだけでも、得した気分ですな。


二、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・・「かぼちゃ屋」

上方落語でいう、「みかん屋」。・・大阪弁に慣れている私には、
数段、みかん屋の方がおもしろい。

長屋の賑やかさなくて、ものさびしい。
みかんは衝動買いはあるかも知れないが
かぼちゃの衝動買いは如何なものか。
その日、長屋全部がかぼちゃ料理とは、気持悪いでっせ。

元々は、どちらの噺か。・・長屋噺は、上方に限りますな。
凄い・・えこひいき。


三、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・・・「宇治の柴舟」


私の隣に坐った男性、今日初めて繁昌亭に来ましたと。
「ええ、小屋ですな。」
「まあ、大きさも丁度よろしく、二階席でも充分楽しめまっせ」と
小屋主みたいに、誉め言葉を述べる。

その方が、終わったあとで、「崇徳院と思いましたわ」の一言。
ほんま、若旦那の悩みとやらを聞くのは「千両みかん」もあるけど
「宇治の柴舟」と「崇徳院」は最初のところ、瓜二つですな。
惚れたのが、生身の女性ではなく、絵の中の女性。
まさに、究極の恋患いでおますなが。

プログを見ていると、梅團治さん、
鉄道写真に、この若旦那以上に、恋患いですな。

仲入り

四、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・・・「寝床」

最初に、お断りしときますが、私の寝床は、短いです。
今日初めて聞く人は、是非他の人のも聴いてください。
本来、そこそこ長いネタです。

いきなり、「久七、・・・・どうやった、すると町内の皆さんは、
誰も来られんということか。」というと、
客席から、思わずああなんと大胆なという笑い。

でも、その後は、最後の定吉のくだりまで、一切の手抜き無しの
ノーカット版。・・・・・・・・・・・・・おもしろい。

実は、大好きな鶴二さんの寝床も、このバージョン。
噺家さん、縮めたり、伸ばしたり、、今日の梅團治さんの「寝床」
時間は短いが、中身は濃縮の味わいでしたな。


五、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・・「百川」

梅團治さんの、好きなものを語っている時の顔はよろしいな。
私は実は無趣味・・・・・・いや、昭和歌謡が好きで・・・と。
三橋美智也の最初のヒット曲「おんな船頭唄」を客席の期待に
応えて歌ってくれる。・・・伸びのある、いい声。

与太郎、与次郎、与三郎と、一字違いでアホから若旦那まで大違い。
与太郎の説明しているようで、最後のさげの複線、にくいですな。

噺は、百川に勤める百兵衛が、言葉足らずで、河岸の若い衆と
「主人家の抱え人」を、「四神剣の掛けない人」とトンチンカンの勘違い

江戸言葉に馴れない私は、一度こちらの言葉に変換するので
素直に笑いに入れない。

サゲは、「かめもじ」、と、「かもじ」、の一字違いと。
最初の、仕込が生きてくる・・・。

語り口、品の良さは最高。
江戸落語は、やはり上方にはない人情噺、武家噺なら素直に入れるが
私には、今日の二席は、チョット違和感ありましたな。

本日は、市馬さんより、梅團治さん。
江戸落語より、上方落語が
私の笑いの壷にはあいましたな。

でも、もっともっと、江戸の、噺家さんに、
こちらで会えるような企画、大いに増やして欲しいですな。



第3回・桂梅團治のこれ独演会
2009年7月26日(日)午後6:30開演
天満天神繁昌亭

一、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
二、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・・「かぼちゃ屋」
三、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・・・「宇治の柴舟」
仲入り
四、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・・・「寝床」
五、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・・「百川」

09-54-249
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鶴二さんネタおろし「紙屑屋」~須磨寺落語会

2008-09-28 07:58:32 | 梅団治・須磨寺落語会
本日も、鶴二さんネタおろし第二弾。
「天下一浮かれの屑より」・・「紙くず屋」
唄も踊りも入る、ハメモノたっぷりのネタ。
ネタおろしと聞くが、昨日の出来上がりからすれば、
今日も、期待に応えてくれそう・・・。

今から、須磨に向かって、嫁さんとレッツラゴー。

ヌヌ、250名の大入満員。
料金が今回より、300円アップの1,500円。
料金アップも何のその。充実の落語会。
みんな、よう知ってますな。


一、笑福亭たま・・・・・・・・・・・「看板のピン」

いつものショート、落語。
「銃撃戦」、「清涼飲料水」、「バチカン」など、
私は、「血をサラサラにする、清涼飲料水」が好き。

噺は、バクチのチョボイチの説明から「看板の一」ヘ。

バクチ打ちのおっさん、強烈なる個性で演出。

「すると、「2から6」まで出たら、俺のもんやな。」
「でも、中が「1」やったらおまえ等のもんや」と・・・。

でも、中が、「1」やったらを言うてしまうと、
「1」が出た時の、以外性、オチの衝撃が薄れる。
如何なものか。

嫁さんは、ファンですが・・・・・。


二、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・「切符」


新作と言えども、各地で演じられてる十八番。
ようやく、須磨寺落語会、初登場。

土台は、住吉駕籠での、酔っ払いの絡みの部分からのパクリ。
しかし、圧巻は、駅員が、駅名を尋ねられ、
新大阪から東京まで、全ての駅を諳んじる・・・素晴らしい。
50過ぎてからの、暗記力。・・・プロですな。

でも、凄いのは、左、前の男性、ポケット時刻表を持って確認。
梅團冶フアンは必携帯か。多少まちごても、よろしいやん。
と思う私ですが。ひょっとすると、落語ファンではなく、
鉄道マニアか。・・・・幅広い客層。

昨日の珍念さんではないが、覚えるという作業。
落語の基本中の基本ですな。


三、林家染二・・・・・・・・・・・・・「地獄八景亡者戯」

凄い、豪華な顔ぶれ。上寿司のような豪華なネタ。

トリの鶴二さん意識してか、
第二回繁昌亭受賞者の意地か、なかなかの熱演。

染二風の地獄八景。淡々とすすむ。
冥土筋から、各演芸小屋の辺りも、もっともっと
笑いを期待してしまう。

閻魔大王の顔、似おうてましたで

独演会以外で、この様な大ネタが聴けるとは。
須磨寺落語会、充実ですな。


四、笑福亭恭瓶・・・・・・・・・・・「宮戸川」

江戸落語のネタであろう、お花ちゃんと半七の恋物語。
しかし、演目の「宮戸川」はどこからと帰って調べると、
前半は「お花半七」、後半の部分で「宮戸川」が出てくるが。

恭瓶さん、江戸落語のような、上方落語のような、
人情噺のような、芝居噺のような、
笑いの少ないような、名人芸のような・・・・・

まぁ、通常の上方落語とは、一味も、二味も、違う落語でした。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「紙屑屋」

三味線・・・・花登益子


良かったですな。
これほど、落語を聴いて、いや観て、感動したのは初めて。

華麗に舞台で舞う、鶴二さんを観て、
胸に熱いものが・・・・。なんだ、この感情は・・・。

芸に対する、真摯な姿勢がヒシヒシと伝わる。
今日が、ネタおろしとは、思えぬ完成度。・・凄い。
いかに稽古を重ねてこられたことか。

この「紙屑屋」を演じる為にダイエットをされたとか。
細身になって、身も軽く、華麗にそして、若々しい。

大本番の独演会に向かって、
体調だけは、留意して頂きたいですな。

それと、花登益子さんの、「吉兆廻し」の唄、「娘道成寺」のまり唄など
ええお声で、良かったですな。

これほど、三味線方の御声を聴けるネタ、他には無いのではないか。

鶴二さんの応援、頼みまっせ。


次回は、2009年1月18日(日)と、
来年のこと言うと鬼が笑うと言いますが、
早くも、来年の笑いのスケジュールが入ってきましたでぇ。



第122回・須磨寺落語会
2008年9月28日(日)午後2:00~
須磨寺青葉殿にて

一、笑福亭たま・・・・・・・・・・・「看板のピン」
二、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・「切符」
三、林家染二・・・・・・・・・・・・・「地獄八景亡者戯」
中入
四、笑福亭恭瓶・・・・・・・・・・・「宮戸川」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「紙屑屋」

三味線・・・・花登益子
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充実の落語満載~121回・須磨寺落語会

2008-07-13 23:07:42 | 梅団治・須磨寺落語会
前回に引続き、冷房完備の青葉殿での公演。
左右に45席ずつ追加の、300人の大入満員。

一、桂そうば・・・・・・・・・・・・「ろくろ首」

ざこばの七番弟子ですと。
都丸、喜丸、出丸、わかば、ひろば、ちょうば、そうば、と。
師匠の勢いは、十分修得してまんな。

上手いです。
師匠のざこばさんのろくろ首聴いたが、
随所にざこばさんの息が聞えてくる。(弟子やからあたり前か)

主人公の気の良さが出ていて好演。

単に、師匠のネタと言うだけでは無く、
本人に合っているかどうか・・・・これなんか、ピッタリ。

早く、九州弁が薄まれば。Goo。


二、笑福亭喬若・・・・・・・・・・「へっつい盗人」

今までの、喬若さんの話の中では、ピカイチか。
相棒の頼り無さに、爆笑、大爆笑。
客席を暖めるということは、こういう事か。
笑いの大きさが、どんどんエスカレート。

店の前で、こんな二人が、大声でやり取りしていて
お店の方が起きて来ないかと心配しながらも、おもしろい。

伸び盛りの、喬若さんでした。


三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・「宇治の柴船」

最初、大入満員御礼。
今日は、300人で、繁昌亭の定数216人(補助席プラス250人)
を超えて、勝った・・・・・と。

まぁお値段的に、安いですな。(今、ハガキ1,000円、一般1,200円)
この会場使うなら、値上げをさせてもらいたい・・。
でも、そんなに、大幅には考えていない。・・・・。
遠慮がちに。
私的には、(ハガキ持参、1,300円、一般1,500円)あたりか。

また、7月27日の独演会のお知らせ。
今月の会の案内を今ごろするのは、ずばり余っています。
是非、お買い求めを。
これも、遠慮がちに。

話は、「宇治の柴舟」、あまり上方でもほかの人もあまりやらない話です。
理由は、ひとつ。笑いが少ないからです。
私は、春蝶師匠のCDをもっていますが、粋な噺です。

他の噺とダブル、似たような部分はありますが・・・・。
出だしは、「崇徳院」さん。夢から覚めるのは「天狗さし」か。

梅團冶さんにかかると、
おもしろい、笑いたっぷりの噺に変身。
こんな、噺ほど、腕がものいいまんな。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「野晒し」

今日の鶴二さんの「野晒し」、最高の出来。
おおねた以外では、」前回の「道具屋」では初めて
物足りなさを感じただけに、・・・良かった、良かった。

竿をもって、淀川ヘ出かけてからは、絶好調。
チャラカ、チャン。・・・・。
アホが、途中で謡を謡うところで、鶴二さん上手すぎて、
へたに謡うのに、四苦八苦。

おおねた以外でも、感激。感激。

「千両みかん」、「持参金」、「みかん屋」、「植木屋」
オオネタで、
「高尾」、「蛸芝居」、「後家馬子」、
など、鶴二さん、3年の間に聴かせてください。


五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・「次の御用日」

三喬さん曰く、ECO、ECO、と言いますが、
皆さんが日頃できる一番のECOは、スーパーでの買物の際、
製造日の古い物、賞味期限のせまっている物から買う事です。
でも、できませんなぁ。

根本的な、本質を突いているのは、三喬さんらしいところ。
落語を聴きに来て、経済学と心理学を学ぶとは・・・・。

演目は、「次の御用日」。

マイクはあるが、声が自然に聞え、顔の表情も十分見える。
お奉行の、目と目の間で訴状を読むところなどは、
大ホールでは、到底無理。

笑いの連鎖反応というと、今日みたいな人数300人程度がBEST。
笑いが、笑いを呼んで大爆笑。
でも、女性陣の笑いには負けますな。
箸がこけてもおかしいと言われるが、いくつ、何十になっても、
女性の笑い声は、よろしいな。

三喬さんの「次の御用日」をホン一週間前に、
落語好きの30人の会場で聴いたが、
今から思うと、笑いの寂しいこと。

笑いは、時間差で、響きとなって更に大きな笑いに・・・。
ほどほどのキャパ。・・・・。
落語では・・・繁昌亭定員のやはり216人ぐらいか・・・・。

でも、本当に声が出ににくなり、次の御用日に・・・。
まあ、三喬さん、何を聴いてもおもしろい。

本日の、噺家さん全てが、正統派で素晴らしい。
梅團冶さん、自信をもって、ちょぴり、値上げして下さい。

今回も、充実の落語満載の、須磨寺落語会でした。

尚、次回122回目は、9月28日(日)だそうです。
どんなメンバーになるのか、楽しみですな。




第121回・須磨寺落語会
2008年7月13日(日)午後2;00開演
須磨寺・青葉殿

一、桂そうば・・・・・・・・・・・・「ろくろ首」
二、笑福亭喬若・・・・・・・・・・「へっつい盗人」
三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・「宇治の柴船」
仲入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「野晒し」
五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・「次の御用日」
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継続は歴史なり~25周年記念・須磨寺落語会

2008-05-04 21:30:10 | 梅団治・須磨寺落語会
今日は、25周年記念で、従来の本坊ではなく、
青葉殿の大会場での公演。
椅子席400席用意されていたが、立見が80人ぐらいの
500名弱の大入満員。

上方落語協会会長の桂三枝師匠と
NHKのちりとてちんの「草原」役の吉弥さんの
出演での、御来場が多いのか。
私は、ご贔屓の鶴二さん、目当てですが。

ただ、舞台はスポットを入れても、照度不足。
お寺だけに、これ以上の明るさは、不要のものか。


開口0番・・・・・・・・・・・須磨寺小笑・・「親子酒」

なんと、住職さんがでて来てのご挨拶と思いきや、落語を一席。

大入満員で、息苦しいですが、万が一何かありましても、
本職の方で責任をもって、・・・・・・・・、やらして頂きますと。

演目は、「親子酒」。・・・・・・なかなかの出来。
老婆心ながら心配して聞いていたが、老人中心に笑い。
普段、仏を相手にしているだけに、度胸は十分。
生きている人間なんか、へとも思われないのか・・・たっぷり15分。

一、桂三幸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「くもんもん式学習塾」

繁昌亭のニコスカードを申し込みと、抽選に当り、
クロネコヤマトのメール便で届いたのは、
なんと、「桂三枝の色紙」・・・・・師匠の色紙・・・もろうて・・・・。
「いや、一生、家宝にします」と・・。

話は、やくざが不況で、新ビジネスをと、学習塾を!
「学力」プラス「根性」で、それなりの成果をあげていく。
学校で「しつけ」、塾で「根性」。案外流行るかもしれませんな。

三幸さん、6年目の話ップリ。
でも三枝師匠の他の人に語られる噺は、やはりよう出来ていますな。
「鯛」、「宿題」のように、何度聞いても面白いという時点で、
古典でおます。


二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ちりとてちん」

今や、上方落語の超売れっ子。
6~7月の地方の落語会は、既に完売。

でて来るなり「、桂吉弥、またの名を、徒然亭草原」と・・・・。
「ちりとてちん」終わってしまいましたが、それに比べて
今の、「瞳」・・・・・・。
役者も豪華で、ずるいですな。
西田敏行、菅井きん、前田吟、木の実ナナ。
それでも、おもしろありまへんなぁ。

演目は、「ちりとてちん」。
今年に」なって100回以上は、演じているのでは。
噺はおもしろい。吉弥味あり。

喜ぃさんの、旦さんへの、おべんちゃら。
「白菊」、「鯛の刺身」、「茶碗むし」、「鰻のしろごはん」
吉弥さんの、一番おもしろいところ。
喜ぃさんの、目がよろしいな。

この、「ちりとてちん」いつ封印するのか、はたまた
他の者が、演じるのが、憚るぐらいの、十八番にするのか。

吉弥さんの「ちりとてちん」まだまだ興味は続きます。


三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「花筏」

25年間の、ご贔屓への御礼。

噺は、「花筏」。関取の最高位は、昔は「大関」であったと。
梅團冶さん、体つきもピッタリ。声もピッタリ。

噺は、土俵の真ん中で、大の男が、涙をポロポロ・・・・・。
涙というのは、橋下知事や無いけれど、感情を揺さぶるもの。
相撲はおもわずの結果・・・・・・・・。

この会を、25年間続けられたこと自体が、白星。
まさに、梅團冶さん、
「大関」にあたいする貫禄の、大一番でした。

四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」

梅團冶さんと、共に会を支えてこられた鶴二さんの高座。

前半の、「宇治のほたる踊り」だけを残して、
色事根問いをはしおって、
「ヒザツキ」と俳名の「一二三(ひふみ)」をもって稽古屋ヘ。

鶴二さん、お師匠さんの謡、踊りの仕草色っぽくて、うまいなぁ。
(会場からも、何度も、おもわず拍手)

サゲは、今までは
○「色事できるお稽古は」
△「そんなんうちではできまへん」
○「何で」
△「いや、色は指南の他でございます」
ですが、

今日の、鶴二さんは違って、更に
「清元」の見本を示し、「スリバチ」の見本を持って帰らし、
ここでも、御上手。(拍手、拍手)

喜ぃやん、屋根に上がって「ケムリタツ」、「ケムリタツ」
下から、火事かいな、「どこで」
「海山越えて」・・・・・・・・・・。
「そんなに、離れているなら、火事は大丈夫」
初演出の出会いに、感激。
鶴二さん独自ですか、誰か教えてください。

それにしても、落語の世界にどっぷりと堪能させてくれる
鶴二さんは、「関脇」か。
末は「大関」、名誉な「横綱」へと、応援しまっせ。


五、桂三枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「?(米寿の祝い)」

三枝師匠の、生落語、40年前の「花色木綿」以来。

出て来られただけで、大喝采。
今や、上方落語協会・会長。
天満天神繁昌亭をつくって頂き、この落語ブームの
一番の功労者。

まずは、この須磨落語会への支持、お客様への感謝と
引き続きのご贔屓と・・・・・・・・のご挨拶。

ご夫婦の話しから・・・・ネタヘ。
題はわからず、「喜寿のお祝いでの、老夫婦と家族の話し」

しかし、話術とは、不思議なもの、おそれいりました。

「あなた」という、おばぁさんに
「はぁー」とおじいさんが答えるだけで、
大いに、「笑い」がくる。・・・なに・・・なぜ・・。
何なのこれ。・・・「はぁー」だけでっせ。

笑いを極めると、何でも、おもしろくできるのか。
枝雀師匠の「緊張と緩和」が
「あなた」、「はぁー」に凝縮されているのか。
書いていても、読まれている方も、何が面白いのか。
やはり、間合いと、空気ですな。

噺は、息子の名前を間違う親に、逆らわずに、返事していると
「あいつは、アカン、もう自分の名前もわからんようになっとる」
という、オチ。

88才の父。60才の息子が、題材になる。高齢者社会。
三枝師匠、時代の変化に、やはり敏感ですな。

でも、創作落語中心に活躍している、三枝師匠を会長におしあげる
落語協会の、おおらかさ、懐の深さは、すごいですな。

今後ますます、地域寄席も含めて、上方落語の発展に、
三枝師匠、もう一仕事、お願いしまっせー。


第120回・須磨寺落語会・25周年記念
2008年5月4日(日)PM2;00開演
須磨寺青葉殿

0、須磨寺亭小笑・・・・・・・開口0番、「親子酒」
一、桂三幸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「くもんもん式学習塾」
二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ちりとてちん」
三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「花筏」
中入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
五、桂三枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「?(米寿の祝い)」



次回の予告~121回・須磨寺落語会
7月13日(日)14時開演・須磨寺本坊にて

出演者・梅團冶・鶴二・三喬・喬若・そうば
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鶴二さん~おいかけて~須磨寺まで

2008-02-03 22:23:53 | 梅団治・須磨寺落語会
第119回、須磨寺落語会

初めて、遠征しての落語会。

お目当ては、鶴二さんと、梅團冶さん。

嫁さんに、「遠いな~。」とぼやかれながら、

11時半に家を出発。・・・・一時間半の旅。
帰りは、一時間ちょっと。
やはり、湾岸線は空いている。

須磨寺は立派な、お寺。ごみひとつ、無い。
清々しい、環境。・・・商業化していないのが良い。

その本坊に200人アマリの大盛況。

上方落語協会誌最新号の、「んなーあほな」に
TVのおなじみの「ちりとてちん」と地域寄席の
ご案内に、この「須磨時落語会」が載ってます。
と、お勧め。 ・・・・・・300円で買うと、・・・

「ちりとてちん」と「須磨落語会」の記事は、ほんのちょっぴり。
まるで、「秘伝書」か。


一番は、扇平さん。・・・・演目は、「桃太郎」
前座ばなしの演目ーが、もっとあれば、良いのに。

子供が、あまりにも、上品。

長屋のコセガレと言うより、
サラリーマンの親子の会話に映ったが、

良いのか。悪いのか。・・・・はてな。


二番手は、梅團冶さんの登場。
・・演目は、「寝床」

町内や長屋の連中や、奉公人よりも、
大旦那におもむきをおいた、演出。

演りたくて、演りたくて、ウズウズの中で。
機嫌を直しての・・・一席。

「皆が先に寝て、私の寝床がなくて、泣いている」と
サゲは解り易く、してあるが。

いつも、期待に答えてくださる、一席でした。


三番手は、小春團冶さん。・・・演目は「職業病」か・・。

ファミレス、オープンに、前職、葬儀屋。自衛隊。
コギャル、など、キャラクターの強い者が集合。

面白いのは、やはり、接客係りの葬儀屋さん。

小春團冶さんの、創作落語のオモシロサは、

真面目な人が、他の場所では、真面目であればあるほど、
おかしさが、加算されること。

世の中、これほどでなくても、ありえると、納得。


中入り・・・・今日は節分で「節分豆」のサービス。


四番手は、小染さん、・・・・演目は、「上燗屋」

酒飲みの、師小染さん、ゆずりの酔っ払いの話。

私にとって、「上燗屋」イコール、「これはなに」

「これはなに」のない「上燗屋」は、

「クリープの入れないコーヒーみたい」で
(古い言い回しですが)

なんとも、もの足りない、一席でした。



とりは、お待ちかね、鶴二さん・・演目は「不動坊」。

たんたんと進みながら、噺自体のおもしろさが
伝わるので、鶴二さんの噺は、好き。

利吉の真面目さと、長屋の三人の悪戯ごころ、満載。

いつもは、徳さんが、35才~38才のイメージがあったのが
初めて、28才ぐらいの若い人物として登場。

単に、やもめ、。

「利吉」さんと、「やもめ三人衆」の本当の年齢はいかに。
そして、「お滝」さんは。

そんなことより、考えるより。

一日楽しめた価値ある遠征・・・・、。

次の、120回の、「25周年記念」も行くぞ。


まづは、田辺寄席で、鶴二さんの「野晒し」を聞きに・・・・。


第119回、、、須磨寺落語会
2008年2月3日(日)、、午後2時、開演。
須磨寺本坊

一、笑福亭扇平・・・・・・「桃太郎」
二、桂梅團冶・・・・・・・・「寝床」
三、桂小春團冶・・・・・・「職業病」

中入り・・・・・節分豆プレゼント

四、林家小染・・・・・・・・「上燗屋」
五、笑福亭鶴二・・・・・・「不動坊」


08-06
コメント
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