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言葉は人によってさまざまに使われる。私たちが普段使っている日本語は、常に人によって、各個人によって、独自のものとして変化している。
作者は、英語と比べたり、日常何気なく使われている言葉から、ことばの厄介さを問う。自分らしいことば、自分らしい言い回しなんてことがあるのか。
いま、短歌を詠んでいて先生がよく言われることに、きまり文句や常套句的言い回しは避けましょうと、でも独特な言い回しってあるのかないのか、所詮どこかで聞いたことのある、読んだことのあることば、に過ぎないのではと・・・。
日本語能力試験公式問題集にある、問題30は、
・つよい かぜが ( )います。括弧のなかに、なにが入るか。いちばん いいものを ひとつ えらんで ください」との質問に「1・ふいて、・2いそいで、3・とんで、4・はしって」からえらぶ。正解は・1の 吹いて のようですが、強い風が急いでいます。強い風が飛んでいます。強い風が走っています。これらの日本語の方が面白く、日本語しての可能性に満ちていますよね。
まあ、ことばって、たのしいもんです。
因みに、本書は「サンデー毎日」に「時代に翻弄されるコトバたち」と「コトバのおかしみ、コトバのかなしみ」として連載されたものです。週刊誌のコラム、エッセイ、結構たのしいですよね。
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