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大好きな内田洋子さんのデビューエッセイともいえる本。
(初稿は、1992年6月~1994年10月まで「室内」に連載されたもの)
今でこそ、イタリアの本作りの歴史を掘り下げた「モンテレッジオ小さな村の旅する本屋の物語」や、人との関わりを描いた「ジーノの家・イタリア10景」の素敵な本が沢山ありますが、その最初の原点とも言えるエッセイ。
失礼ながら、イタリアの観光本みたいな表面的なうわべだけの紹介になっていますが、今から25年前、その後の25年の間に、内田さんの充実度は凄い・・・でおます。
よく、NHKのタモリさんの「ブラ・タモリ」は縦糸の歴史を掘り下げる番組と云われ、鶴瓶さんの「家族に乾杯」は横糸の人間模様、人間の繫がりを伝える番組と云われていますが、まさにこの本のあと、内田さんはその両方を次々出版されていかれるんですね。
その原点ともいうべき本に出会えて、ある面ホッとした安心感と何事も最初は小さなことからのスタートであると再認識した次第でございます。
何事も、小さなことからコツコツでおますな。
追加、この本の朝倉めぐみさんの挿絵とっても素敵です。
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