ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

一人芝居~笑福亭鶴瓶落語会

2009-01-18 23:20:47 | 落語
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・笑福亭鶴瓶落語会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鶴瓶フアンのO津さんとⅠさんと一緒に西宮北口ヘ。
なんと800名も入るの中ホールだが、落語には大大ホール。


開演の前に、開演にあたっての諸注意が、
生の鶴瓶さんの声で流れてきた。

「場内での、飲食、喫煙、・・喫煙する人おるんかいな。」
「携帯、ポケベル、・・きょうびポケベルはないやろ」
「切った気になった人もおるから、もういちど見てや」と

通常、係りの人がアナウンスする原稿を読みながら突っ込む。
期待に胸膨らませてるお客様には、ピッタリのメッセージ。

鶴瓶さんの、サービス精神に脱帽。

幕が開くと、まず、普段着姿で鶴瓶さんが舞台ヘ
ピンマイクがつけて無いので、マイクを渡される。

年末の30日、紅白のリハーサル中のSMAPの中居から電話。
「鶴瓶さん、今何してるの」・「空けてたけど、紅白振られたから・家や」

31日の6時、紅白始る寸前に、また中居から「何してんの」
9時のニュースの合間にも、「何してますの」・・「紅白見てんのや」
ほんま、・・・けったいな、やつでっせ。

今度の映画、吉永小百合さんと競演して、話をすると
124本も主演して、映画に出ておられるのに、
「私、まだまだですと、今だ、自信が無い」と・・謙虚。

今年の、私のテーマも、謙虚さをもって、初心に戻ると言う事で、
前半が、「長屋の傘」、仲入り後、「らくだ」を・・
昨年各地で、らくだツアーしたけれど
こちらでは、させて頂いて無いので、
締めとして、本日ご披露させて頂きます。・・・・一斉に大拍手。

自分でおもしろおかしく前説しての20分でおます。


一、柳家三三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「不孝者」

三三さん、高座に上がる姿が美しい。
雲の上を歩いているように、フワフワと小粋。
上方で、高座までの出にに、気をつかっている噺家は・いないな。

噺は上方でいう、「茶屋迎い」。・・・・なぜかイナセ。
女の色気、旦那の気性、二人の息遣いまで
二階の一番奥の私の席まで、充分に伝わってくる。

なぜか、ちくしょう、34才、恐るべし、逸材。

小さん冶師匠のまな弟子、実力のほどは聞いていたが、
感心も得心もいたしやした。

繁昌亭での、至近距離で、二、三席、聴いてみたい。
吉弥、三三の会、なかなか取れませんが、次回頑張ってみよう。


二、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「長屋の傘」

すぐ上の、小学生の兄弟子、おもちゃさんの事。

小つる、松橋、鶴瓶さんの下宿に、おやっさん、松鶴師匠が
乗りこんで来て、傘の先で突きまくる。

次の日、誰かの粗相に怒っておられると、三人で謝りに行く。
出てくるは、出てくるは、いたずらの数々。
ほぼ、鶴瓶さんのしわざですが。

サゲは、九官鳥が、小つるの声で、「兄さんもう覚えましたか」
何を覚えたかは、・・・ひ・み・つ。


三、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「らくだ」

仲入り後、客席が真っ暗。
幕が開くと、暗い葬式の斎場のような照明。
生成りの着物を着て、鶴瓶さん登場。

「らくだ、らくだ」と第一声から噺へと。

それからの50分、長かった。
落語は、よくひとり芝居とか言うが、
それを超えた、一人芝居。・・・落語では無くなった。

話はおもしろいが、落語からは、飛び出した状態。
考えるに、鶴瓶さんだからできた、舞台。

他の者、誰が演じても、非難の対象になる。

噺は「らくだ」が生き返るというか、死んでいないというか
らくだの、粗忽長屋版。

一度、オチがあって、大拍手をもらって、
そののち、再度、「らくだ」が、橋のたもとで気がついてついて
話が再び始まる。・・・そして我が家へ戻る。
クラッシックのカーテンコールかと、思ってしまった。

ひねり過ぎ、こねくり廻し過ぎて、

酒を呑んで、「紙屑屋」と「熊」の立場が入れ替るという
単純な図式が薄れてしまって、テーマがぼける。

テーマ、主題はひとつ、それがあっての変奏曲。
テーマが増えれば増えるほど、インパクとが薄れる。

芸術ホールの荘厳さに、
なぜか、ベートーベンのシンフォニーが浮かぶ。

「落語会」ではなく、「独演会」と呼ぶに相応しい。
もっと、私落語の時ように、自然体で落語をされたら良いのにと。

終演後、外に出ると、霧のような冬の冷たい雨が降っていました。



笑福亭鶴瓶落語会
2009年1月18日(日)午後1:00 開演
兵庫県立芸術文化センター・中ホール

一、柳家三三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「不孝者」
二、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「長屋の傘」
仲入り
三、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「らくだ」


09-07-24
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