MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『お面屋たまよし』『お面屋たまよし 彼岸ノ祭』

2013年10月15日 | BOOKS
『お面屋たまよし』
『お面屋たまよし 彼岸ノ祭』
著者: 石川宏千花
講談社 YA! ENTERTAINMENT

 「YA(ヤングアダルト)」という若者向けの分類の本ですが、大人でも十分楽しめる時代ファンタジーです。

 自分のなりたい姿になれるが "曰くつき" という「妖面」を商う、二人の若者が主人公。
「妖面」を介して、普段は隠されている欲望や憎しみ・悲しみが表面化します。
 そんな負の側面を持つ一方で、人間の良さ・温かさにも気づくことができる1冊になっています。

 彼らを庇護する、一風変わった とある "眷属" のやりとりが、魅力的。
 人間ってきっと、気味が悪くて、馬鹿で、それでも傍にいたくなる……そんな存在なのかもしれないですね。


<追記 2020.01.30.>
 「眷属」という言葉を改めて調べてみました。
・一族・血族
・神などに仕える従者・使者・神使(眷属神)
 上記の意味から、最近は「人ならざるもの・妖の一族」のような意味で使っているように思います。
 ファンタジーって、人ではないものを登場させることで「人間」を描いているのかもしれないですね。
コメント
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