~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

「までい」の心

2013-03-18 21:57:06 | 日記
私は関東の生まれなので、方言と呼べるものを持っていません。

だからでしょうか、方言への憧憬は歳を重ねれば重ねるほど

色濃くなってきます。

初女先生の言葉は、もうそれだけで私にとってふる里そのものです。

宮澤賢治の作品を読むと、方言を持たない自分がとても薄ぺったく

感じるのです。

今日、また素敵な方言に出会いました。

「までい」です。

「までい」とは、手間を惜しまず、丁寧に心をこめて、慎ましく

と言った意味合いを持つ、東北の方言だそうです。

何だか、初女先生のお姿にぴったり重なります。

福島の飯館村では、20年の歳月をかけて「までい」な村づくりを

してきたそうです。

飯館村は本当に美しい風景がひろがり、「日本で最も美しい村」

連合に加盟を果したのは、震災の5か月前だったそうです。

そして、その飯館村を舞台に刊行された『までいの力』に書いて

あることが、新聞に載っていました。

それは、震災を体験した私たちが歩むべき道を、示して

くれているようです。

『「までいの心」あるいは哲学は、ないものをねだるのではなく。

あるものを探し生かす。

この足元こそ、ほんとうに大切なものがきっとあるはずだ。

走るスピードを緩めて、時には立ち止まって、なくしてきた大切な

何かに気づき、それを見つめ直す。

昔からの村の暮らしの中にこそ、未来を方向付けるべきヒントが

隠されている。』

一人ひとりが「までい」を心に刻み、震災後の私たちの歩むべき

道を探していかなければ…
コメント
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