今日、2回目の「この世界の片隅に」を観て来ました。
この映画がどのように運ばれて行くか、わかって
いるのに、心に響いてくるものが、前回観た時よりも
深くなっていくのはなぜでしょう…
戦争をテーマにした映画は、どこかで過去のこととして
観ている自分がいるのですが、この映画の不思議な
ところは、アニメなのに主人公のすずさんの生活の
続きに今があり、私たちの生活があると思える
ところです。
多分それは、この映画は生活を描いているからでは
ないでしょうか…
普通に生きたいという小さな願いが、戦争によって
ずたずたにされて行く…
それでも人々を日々の営みを紡いでいこうと
懸命に生きる
映画の中で、誰も「戦争反対」なんて言わない 。
けれども戦争がもたらすものの言葉にできない
酷さや悲しみが観ている者の心に、真っ直ぐに届いて
来るのです。
初女さんは「私はつましいのよ」と言っていましたが
その倹しい生活が、すずさん達の日々の暮らし
なのです。
時代も生活も途切れることなく続いています。
私達が、今というこの時をどう生きていけばいいのか
すずさんに「それで、ええんかいのう」と問われて
いる気がしました。
「この世界の片隅に」私もいるってことを…