今日は、学童保育の仕事をしていた時にみていた子が
オペラ歌手になっているので、彼女の舞台を観に行き
ました。
小学生の時からきれいな歌声だったけれど、こんなに
美しく清らかな声だったとは…
やりたいことに一心に進んでいる彼女が、とても輝いて
いて、感動しました。
彼女の弟も、学童で見ていたのですが、20代で
癌で亡くなってしまいました。
お母さんに「亡くなって何年になる?」と訪ねたら
「もう、7年よ。創君は?」と聞かれ「14年」と答えたの
ですが、帰り道14年じゃない、16年だと気がついた
のです。
こんなことを忘れるなんて、母親失格かも…
最近、若松英輔さんの本を続けて読んだのですが
彼は死と死者は違う、死者は生き続けると確信を
持って言われています。
そして、吉本ばななさんは、死と死者を
峻別できる現代では数少ない作家だと書いています。
吉本さんの小説には、よく亡くなった人が出てきます。
ばななさんも、深い悲しみを知っている方なので
しょうか…
亡くなった人達は、生きている者の幸せを一番に
思っていると言います。
一人の孤独を感じる時も、私達は亡くなった人達
(生き続ける死者達)に、見守られどんな時も
想われている存在なんですね。
悲しんでいる時、そっと寄り添ってくれて
いるんですね。
若松さんの本を読むと、生き続ける死者に
支えられていることを感じます。
オペラ歌手の彼女には、いつも弟君が付いている
彼女の歌を聴いていて、そんな気がしました。
ひとりぼっちの人なんていないんだよ。
目に見える世界より、遙かに広い目に見えない世界が
広がっているということなんだね。
その世界をもっと感じたいな~