今年はびわが豊作の年のようです。
我が家のびわも何も手をかけていないのに
申し訳ないほど、実をつけてくれました。
主人は、びわを採るためにネットで脚立を
買ってしまい今日は朝からびわもぎとなりました。
小さなびわですが、かなりの数なのでジャムを
作ったりびわシロップ煮を作ったり…
皮を剥いて種をとって、下準備をしていると
ふと、初女先生のことが思い出されました。
先生と一緒にクルミの薄皮を楊枝を使って取った時、
私が、これくらいでいいか~と思って戻すと
先生が、私が取り残した皮を取って
いるのです。
美味しいお料理は、この丁寧さなんだと
ハッとしたのを今でも覚えています。
いつだったか、雪のイスキアのHさんが
「北国の人って、冬を迎える前に
いろんな保存食を作るのが、すごく楽しいの
初女先生にもそんな時間をあげたいわ」と言って
いました。
買い物に行く時間もなかったですものね~
亡くなる前年の6月、先生の体力はかなり落ちて
いましたが、堺の講演会に行った時に
包丁を何本か買われたというので、90歳を
過ぎて包丁を買うなんて、先生まだまだ大丈夫
だねと、安心したものでした。
先生が送って下さったトバは、今まで食べた
どのトバよりも美味しくて、夫が何度も
もう一度送ってくれるように先生に
頼んでよ~と言われたものです。
あのトバは先生が作られた冬の味だと
思いました。
イスキアの梅干しも宝物のように取って
あります。
保存食は、亡くなった後も
その人の味を、思いを伝えてくれているのですね。