松岡農相が自殺した。このことにより、事務所の政治資金問題や官製談合事件で告発された独立行政法人・緑資源機構の関連団体からの献金問題は解明されないままうやむやに終わる公算が大になった。戦後多くの疑獄事件が起こったが、この場合も、責任者の自殺による真実の隠蔽が行われている。これで思い出すのが25年程前早稲田大学商学部で起こった長年に渡る不正入試問題である。このときも一人の人物が全ての真実を握ったまま自殺した。商学部に長年勤務し、その後早稲田高等学院に事務長として移動した、G元主事である。彼は商学部時代商学部の入試本部の事務責任者として活躍していた。彼の自殺により真実は闇の中に、数人の事務職員の個人的犯罪と断定され彼らの逮捕で幕引きとなった。まさにトカゲの尻尾きりである。当初学部ぐるみの組織的犯罪と思われていたがそこまで警察の手はのびることは無かった。
時は早大創立100周年記念を向かえ盛大な祝賀行事が考えられていたときであり、さらに総長選挙を控えていた。現総長の対立候補M教授一派は商学部に潜む不正入試問題を利用することを考え、2人の商学部の事務職員を呼び、不正入試の証拠集めを命じたのである。彼らは商学部校舎の地下に保存されていた過去数年に渡る入試の答案用紙を点検し始めた。このようにして証拠を握った2人は、これを三大紙の一つM新聞にリークした。かくして新聞は連日のごとくこの記事を一面で大々的に報じた。本来なら内部的、かつ秘密裏に処理されるものであり、結果として外部に漏れたとしても、新聞にわざわざリークすべき問題ではなかったのである。そこに彼らの邪悪な意思をくみ取ることが出来る。総長選挙は対立候補M教授の敗北に終わった。理事会はおそらくこの真相を把握していたのだと思う。何人かの人間を死に追いやり、早稲田の権威をがた落ちにし、早稲田の100周年事業をムチャクチャにした人間を総長に選ぶことは無かったのである。
時は、この事件の起こった10年程前戸山町にある文学部の校舎の横にバカでかい記念会堂が建設された。早稲田当局に何十億と言う建設資金が在るわけが無い。とうぜん財界にその資金調達を依頼したのである。財界はその見返りとして財界の子弟150人の早大入学を希望した。早大当局は断るわけにも行かず、第2商学部(当時:夜間=現在の社会科学部)を受け皿にして、裏の試験本部が秘密裏に作られたのである。この本部の事務責任者が自殺したG元主事だったのである。本来なら所期の目的を達成した段階で裏の本部は解散され関与した職員は配置転換されるべきだった。しかし組織は残った。そしてその後の不正入学の温床となったのである。裏のルートを通じて何百万と言う金が動き、不正入学が行われたのである。さらにアフターケアーが行われ、成績の改ざんまで行われたのである。不正入学者は入学から卒業まで保障されたのである。めでたしめでたし。
かくして総長選の真相、裏口入学のルーツは何一つ明らかにされることなく、真相を握っていたG元主事の死によって真相は隠蔽され、数人の職員の個人的犯罪として処理されたのである。
今年は、早稲田大学創立125周年(10月21日は創立記念日)である。今後の発展を早大出身者として祈るのみである。
この物語は早大商学部の不正入学を題材にした、当時商学部に勤務していた僕の作ったフィクションである。それ故この物語に起因するいかなる問題に対して、その責任を負うものではない。
時は早大創立100周年記念を向かえ盛大な祝賀行事が考えられていたときであり、さらに総長選挙を控えていた。現総長の対立候補M教授一派は商学部に潜む不正入試問題を利用することを考え、2人の商学部の事務職員を呼び、不正入試の証拠集めを命じたのである。彼らは商学部校舎の地下に保存されていた過去数年に渡る入試の答案用紙を点検し始めた。このようにして証拠を握った2人は、これを三大紙の一つM新聞にリークした。かくして新聞は連日のごとくこの記事を一面で大々的に報じた。本来なら内部的、かつ秘密裏に処理されるものであり、結果として外部に漏れたとしても、新聞にわざわざリークすべき問題ではなかったのである。そこに彼らの邪悪な意思をくみ取ることが出来る。総長選挙は対立候補M教授の敗北に終わった。理事会はおそらくこの真相を把握していたのだと思う。何人かの人間を死に追いやり、早稲田の権威をがた落ちにし、早稲田の100周年事業をムチャクチャにした人間を総長に選ぶことは無かったのである。
時は、この事件の起こった10年程前戸山町にある文学部の校舎の横にバカでかい記念会堂が建設された。早稲田当局に何十億と言う建設資金が在るわけが無い。とうぜん財界にその資金調達を依頼したのである。財界はその見返りとして財界の子弟150人の早大入学を希望した。早大当局は断るわけにも行かず、第2商学部(当時:夜間=現在の社会科学部)を受け皿にして、裏の試験本部が秘密裏に作られたのである。この本部の事務責任者が自殺したG元主事だったのである。本来なら所期の目的を達成した段階で裏の本部は解散され関与した職員は配置転換されるべきだった。しかし組織は残った。そしてその後の不正入学の温床となったのである。裏のルートを通じて何百万と言う金が動き、不正入学が行われたのである。さらにアフターケアーが行われ、成績の改ざんまで行われたのである。不正入学者は入学から卒業まで保障されたのである。めでたしめでたし。
かくして総長選の真相、裏口入学のルーツは何一つ明らかにされることなく、真相を握っていたG元主事の死によって真相は隠蔽され、数人の職員の個人的犯罪として処理されたのである。
今年は、早稲田大学創立125周年(10月21日は創立記念日)である。今後の発展を早大出身者として祈るのみである。
この物語は早大商学部の不正入学を題材にした、当時商学部に勤務していた僕の作ったフィクションである。それ故この物語に起因するいかなる問題に対して、その責任を負うものではない。