習作シリーズの最後です。作品として、なんとか見せられるのは、この5枚だけです。
黒い紙で制作したものは、どれも苦しそうな顔をしています。最初に紹介したものだけは、別のスケッチブックに、後の4枚に先行して描いたものですから、少し気分が違っているんでしょう。
タイトルの意味は、苦しいことでも、なんとかやろうとして、やってはみたものの、あまりの苦しさに、呆然となり、あわてて方策を考えているところ、というとこです。
やれません、では通じないことなので、やってはみましたが、現実は厳しいなんてものじゃなかった。ここをなんとか乗り越えるには、どうすればいいのか。自分に使えるカードを繰りつつ、考えた末、できることは今、忍耐しかない。
その忍耐するための方法を考えている。
だまって耐えるだけでは苦しすぎますから、とにかく頭を使います。
まずは、一番大切な愛と魂を、完璧に守れるところに非難させ、周りを自閉の鉄壁で囲む。そして、最低限の対策をするための感覚だけはあけておき、すべてはそこで行う。自分にわかりえないことは、すべて神にまかせ、自分をほとんど冬眠状態に置き、命脈を保つことを最優先とする。
最低の事態を、耐え抜くために方策としては、多分これが最善の方法でしょう。むやみに切り抜けようとして、あがきだせば、いっぺんで壊れてしまう。そういう状況でした。
あとは、忍耐の日々を少しでも楽なものにするために、あらゆることをやってみる。踊ったり、編み物をしたり、詩を書いたり、写真を撮ったり、おもしろいことを考えたり、バカみたいなジョークを楽しんだり。
大切なのは、苦しい、辛いと、思わないことです。自分はこれを切り抜けられる。その力があるんだと、信じること。自分を信じる。それだけは、欠いてはいけません。
できるんだ。わたしは。
わたしは、すごいんだ。
やれるんだよ。
それだけはいつも、自分に言い聞かせていた。さても。
とんでもないことでも、やれる人は、やれるもんです。どんなことがあっても、自分を信じぬく。それで、やれるんです。