マツ科マツ属 Pinus thunberugii
学名はクロマツです。
これは確か、幼稚園の近くの、大きなおうちの生垣のマツです。ずいぶん前に撮ったものですが。
マツはたいてい、カメラを向けても、あまりいい顔をして写ってはくれません。やっぱり人間が嫌いだからでしょうか。いつも、自分はそんなもんじゃないって顔で、むっつりと睨み返されてしまうのです。
マツはとっつきにくい。ちょっと怖い。それはなぜか。人間が嫌いなのは、スミレと同じ。でもマツは、スミレのように悲しそうにうつむいたりしないのです。
ちゃんと、やるべきことはやってますよ。いやなことをやるやつには、きついところで、しっかりとお目玉を食らわせます。人間には、わかることはあまりないですけどね。マツは、侮れないのです。
男は、痛いんですよ。そ知らぬ顔をして、痛い、と感じたときには、絶妙のところで、やることはやっている。それが、すごく、きついときがある。勘弁してくれって、悲鳴を上げるような辛いことがあるときには、マツがきついことをやっていることがあります。ほんとよ。彼らは、だてに、マツをやっていません。
いっときますが、マツは、女性より、男性に、きついです。立派なマツが生えている家には、男性に厳しいことがあるかもしれません。ほんとですから、マツがあるおうちに住んでる方は、よく考えてみてください。おうちの男性が、ちょっと苦しそうでしょ。
そのうちの男性が、馬鹿なことをしていると、マツは、ほんとに、怒るんです。
こんなこというわたしにも、マツはいい顔をしないでしょう。余計なことを言うんではないと、にらみつけるかもしれない。マツは厳しいから。けれども、マツが痛いからと言って、伐ったりすると、もっと痛いことになるから、やめてくださいね。マツは、みんなを守っていますから。
昔から、防砂林、防風林などにマツを植えるのは、悪いものが絶対に来ないように、ここで立っててくれ、という人々の願いだったのです。人間も、なんとなく、マツのことがわかっていたのです。ほんとよ。悪いことをしてる人は、よーく考えてみてね。マツが立っているところには、ちかよっていきたくないでしょ。
でも、松くい虫のおかげで、こんなにマツが減ってしまったのは、とても苦しい。悪い人に、がつんとやってくれる、強い守り神がいないから。
マツは、みなで、大事にしましょう。なんとかしていきたい。これ以上マツが減らないように。