リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

小説 - カズオ・イシグロ、松本清張、三島由紀夫

2017年10月06日 16時41分36秒 | 日々のこと
カズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞しましたが、彼の作品は「日の名残り」一冊だけ持っています。でも読みかけて途中から別の本を読み始めて、忘れていました(笑)。早速続きを読まなくちゃ。私が「日の名残り」を買ったときは、静かに買えましたが、これからは本屋に行けば平積みされていたり、アマゾンでは中古本が格安で買えるということはなくなるんでしょうねぇ。そもそもしばらくは品切れになるんでしょう。

先月金沢でコンサートを行ったので、昔読んだ、金沢が舞台になっている松本清張の「ゼロの焦点」を新たに買って読んでみました。昔の版は字が小さすぎて読むのがしんどいので、新たに購入です。

内容はだいたいは覚えていましたが、(特にラストシーンはよく覚えていました)なにせ50年くらい前に書かれたとあって、会話(特に女性のしゃべり方)がすごく今とは異なっていて印象的でした。若いころ読んだときはそんな印象はなかったですから、はやり時が経ってしまったということでしょう。

昔読んだシリーズで、こんどは三島由紀夫の「潮騒」も読んでみました。こちらも例によって新規購入です。清張の小説は今読んでみると、少しユルイ感じで、もはや小説としてはあまり価値がない感じがしましたが、「潮騒」はさすがです。私は若いころは読解力とか文学的感性がなかったんでしょうか、そういったことは感じませんでしたが、今回40数年ぶりに再読して、芸術性とエンタテイメント性を兼ね備えた稀有な作品だと思いました。決して装飾過多ではないのですが、豊富な語彙を駆使した格調高い文体で物語が綴られています。年表によると三島が29歳のときの作品です。天才性というのは年齢は関係ないでしょうけど、やはり違いますねぇ。

フォンス・ムジケ

2017年10月06日 16時07分12秒 | 音楽系
今村泰典氏率いるフォンス・ムジケのコンサートに行ってきました。会場は宗次ホールです。今村氏に会うのは一年ぶりだし、メンバーも昔とは大幅に変わっていましたので、とても楽しみにしていました。コンサートは期待にたがわず素晴らしいものでした。

ただこの会場、宗次ホールでコンサートを聴くといつも残念に思うことがあります。それは天井です。



こんな感じの天井ですので、音がみんな上に抜けていってしまいます。私は8列目の真ん中あたりの席に座っていましたが、演奏者からは10数メートル程度しか離れてないとは思えないくらい、音が遠いところから聞こえていました。コンサートホールだったら普通はこんなに音が上に抜けるようにはしないと思うんですけどね。まるで、どっかの自治体が作った無目的ホールみたい。演奏が素晴らしかっただけに残念でした。

以前ここで演奏したことがありましたが、ステージ上はとても音が綺麗に響いており、演奏者からすれば、まさかこんなに距離感のある音を聴衆が聴いているとは思いもよりません。だから演奏者にはとても評判がいいようです。

終演後は焼き鳥屋で打ち上げです。



すぐ近所にちょうどいいお店がありましたので、そこに入りました。ただこのお店には英語のメニューが残念ながらなくて、フォンス・ムジケのメンバー(+向うからいっしょに来た家族+α?)にわかるように説明するのがなかなか大変でした。こっちもあまりよくわからないものもありますから。結局彼らには苦手なものを聞いておいて、Trust me!ということで私が推薦するものを注文しました。彼らはおいしそうに食べてましたよ。