リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ときめきフェスタ2023

2023年07月16日 21時46分38秒 | 音楽系
今日は岐阜県の穂積市で開催された「ときめきフェスタ2023」に行ってきました。ときめきフェスタとは近隣の愛好家が集って曲を演奏する会で、発足は平成11年(1999年)だそうです。

この会は特定のアンサンブル団体に席巻されるようなことはなく、個人とかせいぜい三重奏までの演奏が主体でレベルも高いので私もよく出かけます。でもコロナの期間は休会していましたので、実に2019年6月以来4年ぶりの開催になります。

会場は少し寒いくらい冷房が効いていましたが、それにもめげず?力演、怪演がつづきました。プログラムはいままでの流れと同様バッハが人気です。28組の参加者で7曲がバッハでした。ソルは3曲、ターレガも3曲、あとはいろいろ。

アマチュアの集まりなのでどうひこうと勝手ですけど、せっかくバッハを弾くのならちゃんと弾いてほしい気持ちはあります。他の楽器の発表会(当然参加者はアマチュアです)で、実力的に無理な曲を弾くことは稀です。これは大体は教室の発表会でしょうから、先生による選別というかフィルターがあるのでそういうことはないわけです。

この会はそういうフィルターはないのでどうしても無理筋演奏になりがちです。リュート作品とか通奏低音付き作品の編曲を弾きたい気持ちはよくわかりますが、声部はぶつ切れで技術的に無理、音楽的にも全く不勉強(~やや不勉強)という残念な演奏が多かったです。他のバロック期の作品の演奏も同様に残念賞です。

そんな中お一人だけきちんとしたバッハがありました。BWV1002よりサラバンドとドゥブルを演奏したM女史です。装飾が独自すぎる以外はきちんとバランスの取れたフレージングが出来ている演奏でした。聞けば名古屋の I 先生のレッスンをきちんと受けているとのこと。こういう人なら私もバッハのレッスンをしてみたいですね。

あと、私の編曲作品をひいてくれた四日市の二人組も参加していました。彼らの演奏は昨年別の場所でききましたが、とても素晴らしかったです。大いに褒めあげたのですが、今年は残念賞でした。また来年は新しい曲でがんばるそうです。

例年は終演後みなさんで軽い食事を取って歓談していましたが、今年はコロナを意識してか「まだ」そこまではしませんでした。来年も楽しみにしています。