リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

アクセルとブレーキの踏み間違い(1)

2023年11月18日 13時04分19秒 | 日々のこと
先日もアクセルとブレーキの踏み間違いをして、軽自動車がレクサス販売店に突っ込んだ事故がありました。衝突されたレクサスは700万だったそうですが、運転していた60代の男性も、店にいたお客さん、従業員も全員無事だったとのことです。でも賠償金は高くつくだろうなぁ。

このアクセルとブレーキの踏み間違い事故、なんでこんなことが起こるんだろうと不思議でしたが、ある自動車の専門家の方が納得いく説明をされていたのでご紹介します。

昔の車はアクセルとエンジンのキャブレターがリンクで繋がっていました。アクセルを踏んだ動きがそのままエンジンのキャブレターの弁を動かす突起みたいなもの?に物理的に繋がっていて、アクセルをべた踏みしたところが弁の全開ということで燃料供給をおこなっていました。

現代の車にはキャブレターはなく、電子制御のインジェクターが燃料供給を行っています。アクセルペダルはもはやインジェクターに物理的には繋がっていません。キャブレターはアクセルペダルの踏み込み量に比例して燃料供給量をコントロールしますが、(上手な人はとても微妙にコントロールするでしょうけど)、現代の車のアクセルペダルはいわばボリュームスイッチで物理的にインジェクターと繋がっていません。インジェクターはアクセルペダルというボリュームスイッチでコンピュータにより踏み込む加速度、量などにより複雑にコントーロールします。

日本の多くの車の自動変速にはCVTが使われています。プリウスなんかは電気式のCVTがついています。CVTは変速ショックがないのでとてもスムーズに速度が上がります。ゆっくり走っている分にはまだいいのですが、加速量を増大したりするとカラ回りみたいになって、エンジンの回転の割には速度が上がりません。このカラ回り感(ラバーバンド・フィーリングというようですが)を少しでも解消しようと言うことで、アクセル開度の調整をしているようです。すなわちアクセルの踏み込み量が少なくても、加速度を付けて踏み込むと、かなり回転があがるようになっているらしいのです。