リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

BWV1006a(11)

2024年07月22日 14時23分19秒 | 音楽系

39小節目の音型はその後も調を変えて何度も出て来ます。(ヘ長調-ニ長調-変ロ長調-ハ短調)時に2拍目の音型はポジションや調が変わるとなかなか手強いです。弦のポジションや左右の運指が悪いとスムーズに弾けなくなってしまいます。

上のタブは弦のポジションや右指の運指をできる限り統一的にしたものです。統一的にすると弾きやすくなると思われがちですが、実際に弾いてみると意外に弾きにくいです。そこで次のタブを考えてみました。

こちらは左手のテクニカル・スラーも交えて弾きやすさ重視です。弾きやすくはなりますが、弦の使い方がその都度変わったり、スラーが入ったりするので、その違いが見えないよう同じようになめらかに弾くのはなかなか大変です。

もともとがリュートネイティブではない音型のようなので、まるで(弾く方も聴く方も)「リュートネイティブみたい」という風に持っていくためにはいろいろ工夫が必要です。でもこのプレリュードに関してはやりようによっては結構それっぽく行けますので、ひょっとして実はこの曲はもともとリュートのための書かれたオリジナルかも。