その本の内容はとても高度で高校2年生の英語力で完全に読めるシロモノではありません。英語の文章としてはかろうじて読めても内容的な理解がついて来ないのです。I 君はもうハナから諦めていました。
先生の個別学習も2ヶ月位経ったころからは件の本の購読に加えて新聞の社説を100字に要約するという課題を頂きました。それも5日分!まぁ英語はもう無理だからこれならできるだろうということだったんでしょう。本当は英語を教えていただくということで通い始めたんですが、なんか変わってしまいました。
一週間に5本の社説をそれぞれ100字に要約するというのはなかなかハードな課題でした。最初はどうしても100字を超えてしまうのですが、先生はそれではだめだとおっしゃる。やっている内に100字にするためには、文章は2つか3つでなければだめだということが分かってきてそれなりに軌道に乗ってきました。この課題をこなしたお陰か、1年後の大学入試の現代国語は割と余裕でした。
さてここまで書いてきましたように私の場合ウチの家庭教育力は当時としては普通というか今のレベルで言えば「ない」といっていいレベルだったでしょう。これは別にウチに限ったことではなくほとんどの家庭がそんなものだったと思います。
ところが何かの偶然が重なり、ヴァイオリンにせよ、子供の科学にせよ、中学受験勉強にせよ、はたまたKenneth Galbraisにせよ、随分高いレベルの教育に触れることができました。10代までの基礎力が周りの人たちのお陰で、大したレベルには行かなかったにしても多少なりとも高められたと言えます。すでに鬼籍に入られた方もいらっしゃいますが、関係の皆様には本当に感謝申し上げたいと思います。<(_ _)>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます