リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅17のチラシ

2024年07月21日 22時03分46秒 | 音楽系

バロック音楽の旅17講座の広告は先月に桑名市広報に掲載されました。昨年まで応募がコロナ禍からあまり立ち直ったという感じではありませんでしたが、今年はなかなかの出足です。はがきでの応募、オンラインでの応募とも昨年より大幅に増えています。

さらなる増加をめざして今年は大量にチラシを配布することにしました。きちんとネットの印刷屋に頼んで印刷してもらいます。

写真は昨年度のバロック音楽の旅16最終回のアンコールシーンです。私が飛び入りでバロック・ギターを弾きました。チェンバロは杉浦道子さん、ソプラノは増野友香さんです。

主に桑名市外で配布する予定のチラシです。(内容は一部省略しています)きちんとしたオフセットカラー印刷にしますのできっと目を引くはずです。(ぜひ引いてほしいです)

今年に入ってから行ったコンサートは3回(リサイタル、六華苑、マザック美術館)ですが、3回とも「力強い」入りでした。2020年から始まったコロナ禍を経て人々の動きが活発化して久しいですが、私の関連するコンサートやイベントもやっとその波が到達したという感じです。昨日の「フェスタ」も主催の方の話では応募の足がとても速かったそうです。

今夜にもチラシのイラレ・データをネット印刷屋さんに送付する予定です。


ときめきフェスタ2024

2024年07月20日 20時36分24秒 | 音楽系

今日は岐阜県穂積市で開催されたときめきフェスタ2024を聴きに行ってきました。「ときめきフェスタ」というのはクラシックギター愛好家の合同演奏会です。岐阜県だけではなく三重県、愛知県、そして関西からも参加される方がいます。

穂積市はウチからだとまっすぐ揖斐川沿いに1時間くらい車で走ったところにある町です。ほとんど堤防道路なので信号はほとんどなくドライブにももってこいのルートです。

ときめきフェスタにはここ3年は毎年出かけています。今年はギターの方で私がレッスンした方や私のアレンジを使っていただく二重奏の方たちが出演されました

アマチュアの方ばかりなので全体的演奏レベルはそんなところですが、お二人だけ群を抜いたレベルの方がいらっしゃいました。お一人は私が何度かレッスンをした方でバッハを演奏しました。もうおひと方はファリャとカルカッシを演奏しました。このおふた方はここ2,3年私が注目している方たちです。

演奏後おふた方といろいろお話をさせていただきました。また私が編曲した二重奏を弾いていただいた方達は体調が優れないようでしたが、それにもかかわらず頑張って弾いて工夫してつけた少し凝ったハーモニーを聞かせてくれました。演奏が終わったあと、こちらのおふた方ともいろいろお話をしてそれぞれ楽しい時間を過ごすことができました。

全体は四部構成でしたが、最後の第4部には聴いてみたい人はいませんでしたので、第三部終了後会場をあとにしました。


第1世代も即売

2024年07月19日 11時15分44秒 | 音楽系

iPad Pro 12.9 第2世代がメルカリですぐに売れたのに気をよくして、第1世代もメルカリに出しましたらこんども即売でした。お値段が第1世代と言うこともあって安めに付けたことも奏功したのでしょう。楽譜リーダーとして使うのでしたら充分な性能とバッテリーの持続時間でしょう。

メルカリで販売するために保管してあった箱を探して中身を見たらいろんな書類が出て来ました。実は第1世代はアップルの認定整備品として購入して2、3ヶ月経ったら電源が入らなくなりました。認定整備品はバッテリーを新品にした上に1年間の保証付きで販売されます。出て来た書類のうちのひとつを見て見ますと名古屋のビックカメラ内にあるアップルの出店に持って行ったときの書類がありました。第2世代ともども購入が2018年なのか2019年なのか記憶になかったのですが、この書類で購入の年月がわかりました。アップルで修理されて戻ってきた品はその後何の問題もなく今に至っていました。

メルカリで販売したのが本品で134品目です。沢山売ったつもりですが、メリカリからの評価では出品者レベル7とありました。この出品者レベルというのは何か特典でもあるのかなと思い調べてみましたら、「この機能はテスト中であり、現在一部のお客さまへのみ表示されている機能です。本機能は予告なく表示が終了する可能性があります」という説明がありました。推測するに、少し前のお客さんには表示していたが今はもうそれはやっておらずいずれ廃止する予定、というふうに読めました。

あとメルカリで売れそうなものはあまり残っていませんが、そうそうPC8001MKIIがありました。もう40年以上前の品ですが、動作チェックをしようと思っていましたがディスプレイがなくそのままになっていました。検索しましたらディスプレイ付き4万円で出ていました。動作を検証するにはディスプレイや接続ケーブルを探したりで結構手間がかかりそうです。私が売るとするとジャンク品5000円ですね。


不要になったiPad Pro

2024年07月18日 11時29分19秒 | 音楽系

新しいiPad、iPad Air 13 inch は毎日快適に使っております。処理速度が今まで使っていた10年前の品より格段に速くなっているので画面の切り替わりがとてもスピーディー。画面もより鮮明です。そして何より便利なのはApple Pencil Proです。今まで使っていたのはApple Pencil の第1世代ですが、それと比べると圧倒的に使いやすいです。どうして最初からこうしてくれなかったんでしょうねぇ。

ということで今まで使っていた2枚のiPad Pro(第1世代と第2世代)が不要になりました。こういうときはメルカリに限ります。最近あまり利用していなかった感じがしていましたので、調べてみますと昨年の春にiPhone 8を売ったとき以来利用していません。

久々に利用したのでまず最初にIDやら暗証番号を要求されました。どうやって自分のアカウントに入っていたのかすっかり忘れていました。メルカリで暗証番号は設定せず、Googleのアカウントを使ってメルカリに入っていたことを思い出すのに10分くらいかかりました。(笑)

売却するには譲渡できる状態にするべくiCloudなどのサインアウト、リセットをしなければなりませんが、新しいiPad をインストールしたときにご丁寧にその流れで譲渡状態にしてくれましたのでとりあえず何もする必要はありません。

メルカリに登録するには本体をピカピカに磨いてから写真を撮る必要があります。今回メルカリに出すのは2枚あったiPad Proのうち第2世代のものです。こちらはアップルの認定整備済製品で購入したもので本体にカバーを付けて使用していたこともあって本体は全くの無傷という美品です。

本体に関する情報をできるだけ分かりやすく正確に記述しますが、クレームが来るといけないので問題のあるところは正直に書き写真にも示す必要があります。結構時間がかかりましたが、登録して1時間も経たないうちに売却成立、さっきクロネコの営業所から送ってきました。やはりiPad は人気なので「足が速い」ですね。

次はもう一枚の古いiPad Pro(第1世代)です。こちらもはたして買い手がつくか。はい、いい品だからついて欲しいです。


市長はつらい

2024年07月17日 22時19分51秒 | 日々のこと

テレビのニュースを見ていましたら、透過度が10センチもないみたいですが「きれいになった」セーヌ川をパリの市長やそのとりまきが泳いでいました。なんでもオリンピックでセーヌ川を競技に使うためのアピールだそうです。

パリ市長ともなれば普段は会員制で水がきれいなプールで思う存分泳いでいるでしょうに。ニュース映像で見た限りではバーゼル市内を流れるライン川よりはずっと汚い川に見えました。彼らのいう「きれいになった」というのはゴミやペットボトルが浮いていなくなり大腸菌が少し減ったという程度のことなのかもしれません。

ニュース番組ではパリを流れるセーヌ川がどうして汚くなるのかという理由も伝えていました。それはパリ市内を流れる下水道が大雨のときなどにセーヌ川に下水を流してしまうという仕組みにあるということでした。そうしないと下水道があふれてしまうのです。下水道には家庭からでる汚水も混じっているといいますから、この仕組みを直さない限りはセーヌ川で泳ぐのはためらわれます

市長らは泳ぎ終わってにこやかにきれいさをアピールしていましたが、映像に映っていたセーヌ川の水の色と透過度、そして水質の専門家の話をあわせるとそこは人が中に入るような川ではないという印象を受けました。


BWV1006a(10)

2024年07月16日 18時09分02秒 | 音楽系

4)13小節~16小節:動いているメロディラインの右手指使いは3小節のパターンと同じにします。以降このパターンが出てくるときはこの右手パターンに統一します。

左指が開放弦に当たったり指が外れたりしやすいとてもリスキーな部分です。弦高が低い楽器だとそんなにリスキーではないかもしれません。まぁこの部分は練習と工夫次第です。

5)17~28小節:とてもきれいな部分ですが、4)のときのようなリスキーな部分です。左指自体はそんなに難しいことはしていませんが、慎重に弾かないと指をはずしたり開放弦に指が当たります。この部分の弾き方をクラシック・ギターの人なんかはまるでアルベッジョの練習みたいにあまり意味を考えないで弾いている人がいます。でもハーモニーの流れをつかんでそれを表現しないといけません。4連音の4つ目を親指で弾くので強く弾いてしまいがちです。あと不協和音-解決になっている部分も然るべき弾き方でなければなりません。これらのことを考えないでよく音を抜かさないで弾けたもんだと思いますが、多分そういう人は音を聴かずに指の動きだけに集中して弾いているのでしょう。まぁ演奏家としては失格ですが。

 

4)も5)も3コースがラよりシ♭にしたほうが弾きやすくなる感じがします。右手の指使いはずっと同じですが、28小節目の最後の拍だけ29小節目に備えて指使いを変えてあります。

59小節目以降にこの部分を含めた冒頭部分が調を変えて出て来ます。


ノングレアフィルム

2024年07月15日 16時40分35秒 | 音楽系

新しいiPad Airのノングレアフィルムが届きましたので早速貼ってみました。

本番のときに照明が上にありますので、できるだけ当たらない位置にiPad を置くようにはしていますが、多少は入るときもあります。ノングレアフィルムなしだと鏡のようにライトが映ります。フィルムを貼っていてもライトが反射すれば見にくいには違いありませんが、それでもフィルムがあるとないとではかなり違います。

この手のフィルムは気泡がはいらないように貼るのに少々コツが必要です。この商品は失敗してもいいようにフィルムが2枚ついています。そんなの必要ないだろう、とタカをくくっていましたが、1回目はどうしても取れない気泡が2つ入ってしまい、やり直しました。2回目はコツも覚えたのでパーフェクトでした。

中国のメーカーですが、フィルムの素材は日本製とのことでこれも安心材料。マニュアルもきちんとしていて中国製品にありがちな変な日本語も書かれていませんし、まるで日本製品みたいな至れり尽くせりの品です。もう日本製品が出る幕はないのかしら?

少し前に購入したバンパー付きケースとこのノングレアフィルムでiPad Air を完全防備です。


BWV1006a(9)

2024年07月14日 13時02分11秒 | 音楽系

2)7,8小節は4コースのファから一気に2オクターブ駆け上がるフレーズです。ここは相当ポジションを工夫しないとなめらかには弾けません。ここを音がブツ切れでよたって弾いていてはリュート奏者が廃ります。カッコよく一気に2オクターブ上まで行きましょう。

カンパネラ式の動きがポイント。10フレット以上での音階はバレをしないと指が弦から外れがちになります。7小節目の3拍目冒頭では、2拍目の3つ目の1の指を10フレットに持っていきバレ、8小節目の1拍目で一時的にバレを外しますが、2拍目以降はまたバレをして12フレットまで駆け上がります。

3)9,10小節:9小節目の最初のファと次のドは1コースで弾いてスラーにしたいところです。

※この図版と次の図版の右指使いが間違っていました。2拍目の3つ目の指は人差し指(・)です。

ただ残念ながら私の指のスパンが足りないので次のようにしました。


ホピーは上のポジションで弾いていますが、彼の左手は私よりかなり大きいです。


10小節目はこんな感じです。

いろんなポジションが考えらますが、出てくるファは開放弦を使ったものにしました。2,3拍目は左指が開放弦に当たりがちでとても弾きにくい所ですが、ファを3コースでとった場合よりはマシかなという感じです。

このポジションだと水色の部分のポジション移動が少し危ないです。こういうときは2つのポジションを何回も弾きくらべて決定します。


BWV1006a(8)

2024年07月13日 19時30分39秒 | 音楽系

プレリュードは139小節にわたる長い無窮動曲です。そのあとにフランス的な舞曲が続く組曲ですが、ヴァイスなどのリュート奏者による作品で冒頭にこのような大がかりな曲が置かれているものはほとんどありません。小節ベースではこのプレリュードが全体の3分の1以上を占めるというある意味では特異な曲といえます。

長大なプレリュードにはリュートにとって技術的な要になる箇所がいくつか出てきます。そこをどうやってリュートにとって効果的な左手ポジションと右手指使いに落とし込むかが編曲のポイントになります。それらをひとつずつ見て生きましょう。

1)3,4小節:左手のポジションはこんなところでしょうけど、右手に関してはこの曲のポイントとなる指使いが出てきます。

まず3小節目ですがここはこれではなく

こちらです。

 

下のラインを親指だけで弾かないというのがポイントです。奏者によってはこの様な音型を全て親指を使わないで弾いている人もいます。

4小節目は一番低いポジションを使いできる限りモルトレガートで弾きます。このポジションが取れるのは3コースをシ♭したおかげです。


夏場にガット弦を使う

2024年07月12日 16時58分18秒 | 音楽系

最近バロック・リュートのオクターブ弦をガットに替えたという話は少し前に当ブログに書きました。いつも練習する部屋はエアコンを書けて室温が25,6度、室温が40%台になるようにしています。しかし外気の影響を受けますので、完全に一定というわけではありません。猛暑になった日では書きは40度近いですから、内と外の気温差は10数度になります。

こういう条件ですから6~13コースのオクターブ弦は、気温の条件でかなりの幅の音程が狂います。合成樹脂弦の場合も気温の影響を受けますが狂う音程幅はガット弦よりは狭いです。この時期ガット弦のオクターブ弦は数分もしないうちにかなりの割合で音程が上がります。どのくらいの幅でしょうか、1,2セントではありません。多分10セント以上はいっていると思います。

私の今の弦ソリューションでは、6~13コースのオクターブ以外は合成樹脂弦ですから安定しているので、数分おきにバス弦の方に音を合わせ直すだけですみますがそれでも8本もいちいち直さなければならいのでそれなりに面倒です。全部ガット弦を張った場合だと全て大きく狂いますのでこれは大変です。同じ素材なので全ての弦が全く同じ割合で狂ってくれれば相対的な音程間隔は同じと思われがちですが、実際はそうではありません。相対的にもバランスが崩れてしまいます。これは多分全ての弦の太さが異なるからでしょう。

一応保険としてナイロン弦のオクターブ弦をガムート社に注文して今日届きました。オクターブ弦は、ナイルガット、カーボン、ガット、ナイロンと試していますが、一番悪目立ちがするのがナイルガットでした。カーボンが意外にも8コース以降の低いところが渋い音になりいいのですが、6,7コースあたりがちょっと悪目立ちします。アクィラのCDとのマッチングが一番いいのがガット、一番妥協的なところがナイロンという感じでしょうか。これはバス弦の80%程度の張力のオクターブ弦を張った場合の感想ですが、この割合を変えればまた別の結果が出てくるでしょう。