線維芽細胞の培養に取り組んでいます。
線維芽細胞は体中にあって、組織の修復などに働いています。
皮膚の表皮細胞の下にも存在していて
ヒアルロン酸やエラスチンを作っています。
皮膚の弾力性の鍵は線維芽細胞が握っていると言ってもいいでしょう。
動物病院を受診する動物たちは、いろんな病気でやってくるわけですが
皮膚の異常はとても多いです。
ヒトの場合、皮膚の状態が悪くなれば
なにか「塗る」ことが多いと思いますが
動物は毛があるので塗り薬はけっこうむずかしいです。
それに、変なものが塗られたら
動物は気になって気になって
なめてしまうので、薬をうまく使うのはむずかしいんです。
動物の皮膚の研究をするためには
皮膚の細胞の培養ができるといいのですが
ヒトやマウスと違って市販されていないので
簡単に手に入りません。
それで自分で線維芽細胞の培養を始めました。
やってみるとおもしろいことがいっぱいあります。
細胞がうまく培養できるかどうかは
いろいろな条件によります。
なにかが違うと急にうまくいったりします。
それがすごくおもしろいです。
すごくうまくいく条件、というのを
早く見つけたいと思っています。
毎日顕微鏡をのぞいて
きれいな形の細胞がどんどん増えているのを見ると
とてもうれしくなります。
わたしの元気の元かもしれません。