院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

「ネット依存」と「本依存」

2013-08-04 04:54:37 | 読書
 このごろ「ネット依存」がよく話題になる。スマホが普及してから、中高生で一層問題にされるようになった。「ネット依存」のきちんとした定義はないが、要するに一日に何時間もネットと繋がっていないと気が済まない状態を言うらしい。

 「ネット依存」の良くない点は、夜遅くまでやっていて寝不足になるとか、まぁ今のところその程度である。

 電車やバスの中で、ずっとスマホをいじっている人がいるけれども、彼らは「ネット依存」なのだろうか?

 寝不足になるほどネットをやり、電車やバスの中でもネットをやり、歩きながらでもネットをやる。このような行為のどこがいけないのだろうか?

 昔は、本に夢中になってついつい寝不足になるとか、電車やバスの中で本を読むとか、歩きながら本を読むということがあった。(二宮金次郎が、その典型である。)

 「ネット依存」の伝で行けば、これは「本依存」ということになってしまう。「ネット依存」が問題となって、「本依存」が問題にならないのは、どこかバランスを欠くように思うのだが、どうか?