院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

日本民謡はなぜみな似ているのか?

2017-07-14 07:35:48 | 音楽

(埼玉県立浦和高校吹奏楽部。アラビヤ音楽を演奏する。浦和高校のHPより引用)


私は東京生まれだが、愛知県の名古屋市に20年間ほど住んだことがある。名古屋の西には鵜飼で有名な長良川があって、そのさらに西側は岐阜県や三重県である。

長良川より東京側では(つまり名古屋では)「そうだ!」というところを、長良川の大阪側では「そうや!」と言う。川一本へだてただけで方言ががらっと変わる。そのようにして方言は日本中で様々である。

一方、民謡の旋律は沖縄地方を別として、みな似ている。これは旋法(音階)が同じだからだ。これをファとシを省く47抜き(よなぬき)音階と呼ぶ。(沖縄地方は26抜き音階)。

なぜ旋法だけが広い範囲で同じなのか謎である。旋法が広範囲に及ぶのは外国も同じで、ヨーロッパは長調と短調。アラブ文明圏では、チュニジアからトルコまでアラビヤ旋法である。(アラビヤ旋法は極めて複雑らしいが、ミとシを長調から半音下げた感じ。それだけでベリーダンスの伴奏のような旋律ができる)。

同じ旋法が広範囲で共通するのは、言語より音楽のほうが「文化的すなわち無くても困らないもの」だからかも知れない。


 ※私の俳句(夏)

    板長があいさつに来る夏座敷