院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

葉緑体のはたらき

2017-07-18 19:03:47 | 生物
s0a82x

(TCAサイクル。ブログ「高校生物のお勉強」より引用。)

上のような円環状の化学反応が発見されてノーベル賞を受賞したのは戦前のことである。これをTCAサイクル(クエン酸回路)と呼び、有酸素生物が生存に必須な補酵素が生産される。

(補酵素とは酵素を触媒とする反応に必要なアデノシン3リン酸など。ふつうの酵素より分子量が少なく、化学構造が記載可能。ビタミンなども補酵素の一種である。これらの化学反応は電子をやり取りするので、電子伝達系とも呼ばれる)。

植物は太陽光をでんぷんに変換して生きている。そのためには葉緑体が必要だが、私が中学高校時代(約50年前)には、葉緑体の具体的な役割はまったく謎だった。

ところが現在では葉緑体をめぐって円環状の化学反応系が4個もわかってきた。(今後さらなる反応系が見つかるかもしれない)。生命とは複雑きわまるものである。

私がTCAサイクルを習ったのは大学においてであった。現在は高校で教えられる。今の高校生はたいへんだなと思う。

私の母校は変な高校で、量子力学を教わった。だがしかし、量子力学は日本の明治大正時代にもっとも進歩した。つまりTCAサイクル発見よりずっと以前の話である。発見された時代がこれからどんどんが若くなっていくと、中高生の負担は想像を絶する。

ゲノムについても教えられるようになるのだろうか?細胞核内の染色体から2重螺旋を習って、ゲノムに行きつくまでだけでも容易でないのだ。(私もそれだけで苦労をした)。

でも、そうでもしないと日本が人口の割にノーベル賞が多いのがなくなるかもしれない。(中国は人口の割に平和賞など1,2名しかいない)。


 ※私の俳句(夏)

    天ぷらの手許あざやか夏料理

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電子データの参照不能性

2017-07-18 15:19:58 | 技術
s0a82x


ブログを10年以上続けていると、けっこうな量になる。しかし、前回も言ったとおりブログの記事が電子データとしてどこのサーバーにあるのか分からない。

私がいなくなってしまえば私の家族ももう参照できなくなるだろう。せっかくの積み重ねがフイになってしまうのだ。

だから私はブログ記事を本にした。300ページの本が15冊にもなってしまった。でも、これで誰でも見られるだろう。

電子データほど当てにならぬものはない。


 ※私の俳句(夏)

    雨やんでまた始まりぬ蝉しぐれ


メディアは古いほど残る

2017-07-18 07:37:55 | 技術
s0a82x

(石に刻まれたヒエログリフ。ウィキペディアより引用。)


(8ミリ映写機。ヤフオクより引用。)

げんざい、ビデオカセットテープを再生できる人はどれくらいいるだろうか?もしかすると、8ミリフィルムを見られる人より少ないかもしれない。

古い遺跡から木簡が見つかって、古代の歴史の解明に寄与している。紙の記録より木簡のほうが耐用年数が長い。さらに、石碑のように石に掘った記録はもっと残りやすい。ロゼッタストーンや古代エジプトのヒエログリフがそうだ。楔形文字の粘土板もそう。

メディアは古いほうが残りやすいのである。現在、デジタル写真が隆盛だが、乾板や湿板に記録された明治時代の写真のほうが残りやすいだろう。デジタル写真はコンピュータなどがないと見ることができない。デジタル写真も近い将来、見られる人は少なくなるだろう。

だから私は、残したい写真は紙に印刷してアルバムに貼るようにしている。


 ※私の俳句(秋)

    街の灯の見ゆる物干し星月夜