時間があったので、再開局に向けてのFT-101(HFトランシーバ)のメンテナンスを行った。
1.スピーカーが内蔵(底部)されているが、ちょっと周波数特性が悪そう(といってもSSBの場合0.3~2.1kHzしか帯域が無いけど)なので、手持ちの秋月製67mm×67mm(2個300円)に交換して見た。取り付け穴が合わないので、瞬間接着剤で固定、ホットボンドで周囲を補強。裏側にスペースが無いので、これ以上奥行きの有るのは無理である。結果いくらか柔らかい音になったかなという程度でした。
2.CW用クリスタルフィルタをオークションで安く入手したので、説明書通り、基板を取り外して交換した。FT-101は各ユニットがカードエッジ式のプラグインになっているので、簡単である。ジャンパーのセラコンを取り外して、フィルタをねじ止め・半田付けして完成。CWを受信すると、混信無く明瞭に受信出来た。本体カバーを外さないと出来ません。
3.これも気休めなのだが、電源入力にACライン・インレット・ノイズフィルター(秋月製150円)を入れてみた。FT-101本体内部には、実装スペースが見当たらないので、外部に付けることにし、配線し、裏側電源トランジスタ放熱カバーのスリットにタイラップで固定した。
4.メインダイヤルは合っているのだが、サブダイヤル(つまみの周囲にある100kHzの目盛り板)がノブを廻している内にずれていく。外して見ると、ジョイントしているボスの止めねじが緩んでスリップしていたので閉めなおしてOKになった。底部カバーを外すと出来ます。
5.クラリファイア(受信周波数のみ±シフトする機能)が動作しないので、継続調査中。
2/20 ダウンロードした回路図と実機の配線を照合したら、全然違っていた(左図の手書き回路比較参照)。これでは動作するはずが無い。改造した形跡も無く、購入当初から動作してなかったみたいである。メーカーにも問い合わせて見たが、古くて調査しようが無いとのことで、仕方が無いので、回路図通り自己責任で改造することにした。ついでに、周波数安定化のため、供給している+5VSTBも3端子レギュレーターで独立させようと思っている。
【電子部品豆知識】
上記クラリファイアに使用されているバリキャップ(varicap diode)とは、ダイオードの一種で、端子に加える電圧によって静電容量が変化するダイオードである。可変容量ダイオード(かへんようりょうダイオード)やバラクタとも呼ばれる。
静電容量の変化率や容量は多種あり、バリコンなどの代わりに使用することで、安価で小型のラジオなどが作れる。
バリキャップは逆バイアスで使うため電流は流れないが、空乏層の幅がバイアス電圧で変化することで静電容量が変化する。通常、空乏層の幅は印加電圧の平方根に比例し、静電容量は空乏層の幅に反比例する。このため、静電容量は印加電圧の平方根に反比例する。
すべてのダイオードで、こうした現象がある程度は見られる。しかし、バリキャップは静電容量とその変化域が大きくなるように意図して製造されている。逆に他の多くのダイオードでは、これらが小さくなるようにしている。
一部Wikipedia(ウィキペディア)記事検索より引用
30年前の機器で、バリキャップを採用したのは、珍しく、当時はかなり高価だったと思う。