先日のブログで復調器の製作予定を書いたが、気が向いたので、まずは簡単なAM復調器を製作してみた。
検波回路にはAMストレート方式ラジオ用で3端子のLMF501(類似としてはUTC7642有り)を使用。特性はほぼ同じだがピン配列が異なるので注意!
AGC付き(30dB)高周波増幅と検波回路が入っており、少ない外付け部品で構成出来る。
但し動作電圧が1.0~1.5V(UTC7642はMAX6Vと書いてあるが不明)なので12Vを使用するにはドロップさせる必要が有る。赤色LEDでは1.7V程度と定格をオーバーしてしまうので、Vfの低い赤外線LEDを使うことにした。実測では約1.2Vだった。
赤色LEDで安定化後、シリーズにシリコンダイオードを入れてドロップさせるという方法でも良いかもしれない。
この状態でオーディオアンプ入力に接続してみた。レベルは低いが、ちゃんとAM放送が聞こえてきた。
選択度を変えると、それに応じて音が変わる。最も40Hzや8Hzでは音にならないが。
次にスピーカーアンプ回路を組む。
小出力スピーカーアンプ用として一般的なNJM386BD(DC4~18Vで動作)を使用。
同様なICとしてはTDA2822Mというのも有る。
データーシートにある基本回路通りで製作。LMF501との間には半固定抵抗を入れて音量調整出来る様にする。
完成しスピーカーを接続すると綺麗に聞こえて来た。
と言っても帯域は最大3.1kHzなのですこしこもった感じになるし、ノイズが入る。ノイズは入力を外すと無くなるので、ML422Aから出ているのだろう。「低雑音」を「低歪」に切り替えるとノイズが増えて音が消されてしまう。入力信号に測定用アッテネータを入れて音声を聴いて見ると少し減衰させたのが良さそうなので抵抗を追加する。
LMF501は増幅度が大きい(70dB)ので、IF入力の代わりに50cm位のビニール線を付けるとAM放送が聞こえて来る。同調回路が無いので強い局が聞こえてくる。これは帯域制限が無いので良い音で聞こえて来る。だから同調回路を付けると簡単なラジオにもなる(当たり前か)。
次は空いたスペースにSSB復調(プロダクト検波)回路を組むのだがNJM1496D(MC1496とコンパチ)を使うことにし、部品を注文することにした。共立エレショップで189円/個
SIP9PのTA7320Pというのもエーエレで入手可能。310円/個
局部発振にはタイマーICを使うと安価に出来るのだが、LTC1799モジュールの手持ちが有るのでこれを使ってみようと思う。正弦波が必要の場合は455kHzセラフィルを発振出力に入れるかXR2206を使うことになる。