トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

HP8657A修理

2021-10-15 15:41:28 | 測定器

HP製SYNTHESIZED SIGNAL GENERATORのHP8657Aを久々に電源ONしたらエラー表示されで、何も操作出来ない。
ヤフオクで入手した際にも表面のボタンが効かない現象があり、その際に導電ゴム部分にアルミ箔を貼り付けて治した記憶があり、多分これがショートしっぱなしになったのだろうと判断し表面パネルを分解して、この際、再発しない様に全ての接点をタクトスイッチに付け替えた。ハンダ付けの場所も微妙に合わないので、1個終わる毎に導通チェックを行い、やっとの思いで完了し、電源を入れたらエラーが無くなり、ボタンも全て反応する。ところが信号出力が出ない。
電源出力電圧をチェックすると+15Vだけが出ていない。このために+15Vで動作させているオーブン付き基準信号発振器が動作していない。
電源出力から各ボードに行っているコネクタを外すと、電圧は正常に出ている様なので、メインボードのどこかでショートしている様だ。
こうなったら、入り口からどんどん切っていって、ショート箇所を絞っていく。
結局、タンタルコンデンサがショートモードで不良になっていた。
現役時代、タンタルコンを直接電源回路に入れるとショートモード(タンタルコンはそのモード)で壊れるので使わない様に設計していた。これも、それが原因かもしれない。最新のタンタルコンは改良されておるのかも知れないが。
なので、安全のため電解コンデンサに交換したら、無事+15Vが出る様になって、正常に信号出力した。


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HP3325B修理

2021-10-13 15:07:52 | 測定器

久々にHP製Synthesaizer/Function Generator HP3325Bの電源をONしたが入らない。
見ると、裏側のサーキットブレーカーがトリップしている。
戻しても、やはりONすることで即時トリップしてしまうので、電源回路の不良かもということで、調べることにした。
回路図はサービスマニュアルがHPから入手出来ているのだが、何しろ小さくて見れないので、プリンターで分割印刷して、貼り合わせた。結果一畳位までの大きさでやっと見える様になったので、調査に入った。
サーキットブレーカーのトリップ信号コネクタを外すと、動作するし、各出力電圧は正常なので、このままでも使えそうだだが、エラー026が出る(結果、電源とは関係無く後述による)。
トリップにはサイリスタが使用されているが、これのゲートには電圧印加が無いのに関わらず、アノードとカソード間に電圧がかかっている。
調べると、回路図には無い、アノードとカソード間にセラコンが入っており、これが劣化して絶縁不良になっている様なので、取り外すとトリップしなくなった。
電源部は解決したので、メイン回路電圧をたどっていくと、+5Vが出ていないところがあり、このタンタルコンを外して導通を見るとショートモードで壊れていたので、手持ちの電解コンデンサに交換したところエラー026も出なくなった。

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