先日のブログでも報告したが、今日出掛けて来た。
宇都宮市街は、いつも道に迷うので、カーナビ(といっても、大分前のポータブル用なので最低限の機能だが)に行き先登録をして、渋滞および地理不案内を考えて早めに出発。道路は空いていたが、案の定JR宇都宮駅周辺になって、ちょっと迷った。でも1時間余りで会場に到着。早すぎたみたいで一番乗り、協会の方々がちょっと遅れて見えた。
代表の嶋田さんとは、「2008ねんりんピック茨城」でお会いしていたが、小林副代表は、私が3年前に受講した初級講座で拝見していたので、こちらは一方的に面識があったのだが、下野理事とは実際会うのが初めて(メールでは先輩ドクターの紹介で以前から交流有るが)で、お二人と名刺交換とお話が出来て本当に嬉しかった。(写真、左は小林副代表、右が私です)
55名が参加されて、協会の初級講座では、一番参加者が多かったとのこと。
2日目は実践に即した内容で、説明もパワーポイントのアニメーション機能をうまく使い、実績に基づいた、判り易い内容になっていて良かった(HPに精通した下野理事の作成か)。
この中で、嶋田代表から興味深い「ボンディングIC(黒い丸状のコーティング)」秘話(といっても、知ってる人にとっては、この業界の常識らしい)が。
ここで訂正!呼び名が判らないので「ボンディングIC」と記載しておりましたが、正式名はCOBと言うことが判りました。
これからはCOBと記載します。
COBとは、Chip On Boardの略で、ICチップをDIP型やSOP型のパッケージに加工することなく、直接ガラエポ基板などにICチップを取り付け、回路パターンと接続する実装技術です。
音の出るおもちゃでは、殆どと言っていいくらい「音声発生部」にCOBが使われているが、製造現場は中国の下請けで東南アジア国の屋外トタン屋根の下で行われているとのこと。日本では考えられないが、当然、湿気が中に閉じ込められて、そのうち内部はショート等を起こして動作不良となるとのこと。同様な話は、今使っているデジタルテスターKIT(同じくボンディングICが使用されている)が動作不良を起こした時に確認した輸入元でもしていたので秘話では無いのかもしれないが。
だから、トラブルシュートとしては、裏側(ICの反対側)からドライヤーで加熱してやると湿気が蒸発して復活することもあるという。今度このような現象が有った時は試して見よう。
このほかにも、面白い経験談が
1.ネジや配線材はダブルラジカセを分解するとおもちゃ修理に使える線材やネジが200個近く集まる。、カセットテープ、ビデオテープにも丁度いいネジが有る。
2.カセットテープのテープヘッド押えに使用しているりん青銅板はモーターブラシの補修に使える(最近のものはステンレス製になっているので使えないが)。
3.作業台はタオルを敷いておくと、ネジが紛失しなくていい。ネジは紙コップなどに入れておく。また、複数種類のねじが使われている場合には図解でメモしておく。
4.接点磨きには100円ショップの化粧品コーナーに有るネイル磨きや文房具売り場に有る電動消しゴムが使える。
5.2液性エポキシ接着剤の混合には、ガラスが変化しなくて良いので、化粧品のコンパクト鏡部が便利。
講義に引き続き実習を行う。ここで、やっと(失礼!)私の出番が。
「簡易電池パック」の製作は、私が受講した講座でもお世話になっており、今も便利に利用している。
おもちゃ修理には不可欠な、はんだ付けの実習(006Pスナップコードとミノムシクリップ)となる。
ところが、最初から怪我をしてしまった。ミノムシクリップのチューブを外そうとしたのだが、外れにくくて指で無理矢理外そうとしたところ中の金属部分(リード線カシメ部分)に指の腹を引っ掛けての、ちょっとした怪我。参加者からティッシュを頂く。申し訳ない。
話は戻って、電子工作サークルを始めたころを思い出して、指導する。半田付けは、まず素材を鏝で温めることが基本であるが、このことは実習で経験するしか無いので、判り易く指導する。順調に完成。これを使うと、組み合わせで1.5Vから9Vまで1.5V間隔で出力出来る。
はんだ付けのコツは、講師の方が面白い説明をしてくれたが、お笑いでメジャーになった「世界のナベアツ」の台詞である、123456(コテを当てて3秒したら半田を流し込み6秒目でコテを上げるということ)と3の倍数アクションである。そしてフッと息を吹き掛けて冷やす。
次に、スピーカーテスターの製作である。名前からは回路の想像が付かなかったが100円防犯ブザー(ドア用)の活用である。確かに、これだと安いし簡単!
先生達が事前に防犯ブザー(ドア用)を加工してくれて、内蔵スピーカー配線は切り離し済み、そのパターンの接続部分にはリード線を付け、予備半田済み。こちらは半田不要なので、コテを当てて3秒目でコテを上げるということの注意事項(当て過ぎると半田面の半田が溶けて動作不良になる)の説明が有った。これも、どうやら完成!
終了証の授与式を行い、その後、各団体からの体験談等の説明が有り、私からも、「県西おもちゃ病院」のコマーシャルをしておいた。栃木県での「おもちゃ病院」実現を応援したい。
企画いただいた「日本おもちゃ病院協議会」の皆様、ご準備・運営いただいた「宇都宮市ゆうあいひろば」の皆様、有難う御座いました。
当日は「とちぎテレビ」の取材も有り、夜のニュースで放映されました。といっても、当地、茨城では受信出来ないですが「とちぎテレビWebコンテンツ」で今のところ視聴出来ます。