FT-101は問題無いのだが、FT-101Zは送信時の変調について交信局からクレームが付き、実際出力レベルを見ていてると、途中でレベルが低下する、送信立ち上がりにサチル(サチュレーション)といった現象が見られる。ネットでお世話になっている無線機レストアのOMさんに予想される不良原因について確認したところ、マイクアンプ部電解コンデンサの容量抜け、リーク電流の増加等で直流が印加されているのではとのアドバイスを頂きました。
時間が出来たのでマイクアンプ部波形を観測(DCレンジ)してみたが0(ゼロ)電位で問題無し。但し、変調出力のコネクタで波形観測すると、都度、変動するので調べたら、その前にある平衡変調部の送受切り換え(マイクアンプ出力/スピーカーアンプ入力)リレーの接触不良が原因の様です。富士通製の1トランスファ「fbr210.pdf」をダウンロードでカバーが取れるタイプなので密閉型リレーと違い、接触不良の可能性が高い様です(以前の会社は富士通系列で、良く設計に使っていたリレーです)。逆に外せるので、接点グリスをつけたらOKになりました。確かに接触不良だとすると現象が頷ける。何度となく送受を繰り返し動作させ、SDRによるモニタでも音声は正常でしたので、後日、ローカル局に確認してもらうことにしています。
このリレーはピンアサイン及びピッチが特殊なせいか、まだ製造している様である。
5/26 コネクタも接触不良
ローカル局に確認してもらおうと3.5MHzでコンタクトが取れたが、混んでいたので21MHzにQSYしたら、送信出力が出なくなり、またFT-101に戻した。その後、分解して調査したところ、同じ基板にある電源供給/送信切り換え信号コネクタ(写真でリレーの左側に写っているもの)を動かすと、リレーがばたばたON/OFFを繰り返す。基板を外すとパターン側半田付けが接触不良になっており(見た目では判らない)、これにより、送信に切り替わらず、電波が出なかったものです。半田を付け直して正常動作した。おもちゃ以外でも有るんですね(古いんで、半田付け部分が酸化したのかも知れない)。
ただ、これを直しても自作マイクアンプの動作がおかしい(RVによるゲインが調整出来ず、周波数特性が良すぎる?)ので作り直してみます。
5/27 1石マイクアンプにモデルチェンジ
それほどの増幅度も要らないことから、本「いまからはじめる電子工作」に掲載されていた、2SC1815GRをエミッタ接地で使用したマイクアンプ回路に作り替えた。抵抗5本・コンデンサ3本で構成。出力には記事にも有るようにボリュームを付けた。電源は単3×2本(3V)です。
-50dBm入力に対し出力は-18dBmと、約30dBの増幅度である。CR発振器とオシロスコープによる波形観測では問題無く、周波数特性は500Hz~10kHzまでフラットでした。早速FT-101Zにこのアンプを接続し、カラオケマイクを使って、SDRでモニターしてみた。モニターした限りでは問題無く、レベルも十分だった。またローカルOMにモニターしてもらうことにする。写真は取り敢えずモノラル用だが、汎用性を持たせるのに、もう1回路入れてステレオ用にする予定です。
2SK30を使用した記事も有ったので、これも試作してみよう。
うまく行けば、遊工房さんにステレオマイクアンプを提供すると約束しているので、もうちょっと綺麗に製作し、どちらか渡す予定です。