堂ヶ島で、温泉につかってゴロゴロしている間に
本を片付けたのでぺぺっと所感をかきます。
:岩波文庫 「朝鮮民芸論集」 浅川巧著
本業は林業技手。日本で生まれ朝鮮の土となり、朝鮮に慕われた
日本人のひとり。
その人品の、まじめさ誠実さがすてきだ。
『すっかり暮れてから二里位も歩いたでしょう。しかし月がよくて仕合せでした。』
(窯跡めぐりを終えて(2)より p178)
一文を読んだだけで、この人はこのときほんとに仕合せだったんだなあ、
と思います。朝鮮の窯跡を地道にめぐりあるいたときの一文です。
が、読むべきは旅行記ではなく「朝鮮の膳」を始めとした研究4本。
とにかく筆がのっています。何か民芸モノで一冊読みたいんですけど、っと
言われたら、推す本の一冊に挙げます。読みやすく熱く身がぎっしりつまった、
上等の鯛の塩焼きのような一冊です。
:平凡社 「六朝・唐・宋小説選 中国古典文学大系24」 前野直彬選
六朝から唐にかけては種々の志怪小説が生まれ、今の「小説」のかたちに
向って収束してゆく過渡期をみることができます。
難しいことは置いといて総括すると、
「不条理」
がこの時代のお話のキーです。
とりあえずへんなモノが出てきたり、
とりあえず人が死んじゃったり、
とりあえずへんなモノが出なくなったり、
けっこうぷっつり終るものが多かったりします。
時代が下るにつれて、起承転結が生まれ、因果応報譚も
増えてきますけれど、やっぱり気づくと「とりあえず」な
展開になっていたりします。お話の奔放さは後の時代のどこよりも、
想像がはじけていて面白いです。なんといっても「へんなモノ」が
出まくるので。
個人的には「仁氏伝」が好きです。
きつねのお話なのですが、中国の女ぎつねはフツーの女よりも
純な時があって非常に可愛い、そんな味なお話です。
:岩波文庫 「荘子 外篇 (第2巻)」
荘周萌え。
本を片付けたのでぺぺっと所感をかきます。
:岩波文庫 「朝鮮民芸論集」 浅川巧著
本業は林業技手。日本で生まれ朝鮮の土となり、朝鮮に慕われた
日本人のひとり。
その人品の、まじめさ誠実さがすてきだ。
『すっかり暮れてから二里位も歩いたでしょう。しかし月がよくて仕合せでした。』
(窯跡めぐりを終えて(2)より p178)
一文を読んだだけで、この人はこのときほんとに仕合せだったんだなあ、
と思います。朝鮮の窯跡を地道にめぐりあるいたときの一文です。
が、読むべきは旅行記ではなく「朝鮮の膳」を始めとした研究4本。
とにかく筆がのっています。何か民芸モノで一冊読みたいんですけど、っと
言われたら、推す本の一冊に挙げます。読みやすく熱く身がぎっしりつまった、
上等の鯛の塩焼きのような一冊です。
:平凡社 「六朝・唐・宋小説選 中国古典文学大系24」 前野直彬選
六朝から唐にかけては種々の志怪小説が生まれ、今の「小説」のかたちに
向って収束してゆく過渡期をみることができます。
難しいことは置いといて総括すると、
「不条理」
がこの時代のお話のキーです。
とりあえずへんなモノが出てきたり、
とりあえず人が死んじゃったり、
とりあえずへんなモノが出なくなったり、
けっこうぷっつり終るものが多かったりします。
時代が下るにつれて、起承転結が生まれ、因果応報譚も
増えてきますけれど、やっぱり気づくと「とりあえず」な
展開になっていたりします。お話の奔放さは後の時代のどこよりも、
想像がはじけていて面白いです。なんといっても「へんなモノ」が
出まくるので。
個人的には「仁氏伝」が好きです。
きつねのお話なのですが、中国の女ぎつねはフツーの女よりも
純な時があって非常に可愛い、そんな味なお話です。
:岩波文庫 「荘子 外篇 (第2巻)」
荘周萌え。