昨年末にロンドンのマーケットで、見つけたポスターが気に入って=気になって、買って帰りました。
ポスターのはしに、Lucille Corcosとあり、アメリカの風刺画家だとわかります。
1942年、第二次世界大戦当時の各国の経済状況=輸出入の状況が書かれています。
ポスターから、各国の輸出入を縛るカルテルの様子がわかります。
注意深く見ると、細かい表現の中にも意味があります。
42ポンド(8063円:1ポンド192円/2月1日レート)と安くなかった?のですが、買って帰りました。
126ドル(19530円:1ドル155円/2月1日レート)
さらに調べると、解説している文書がありました。
カルテルの弊害で、この状況を打破するためには、戦争しかないように書かれています。
第二次世界大戦後、WTOができ、貿易は自由化の流れで進み、人と物と金が自由に行き来できるようになりました。
自由貿易ですから、労働力と、資源と、資本が自由に動かせ、投資できるようになったという事です。
自由になったのは、労働力と資源と資本で、消費者である私たちは、高い飛行機代で、行きたい時に海外に行けるわけではありません。口座を海外に開いて、私たちの貯金を海外で、増やすこともできません。(外貨預金というのは、外国通貨を日本で買って、日本で貯めておく仕組みです)
その証拠に、日本に外国人労働者は、どんどん来ますが、日本人である私たちは、(高い賃金を求め)海外に働きに行けるわけでもなければ、日本にあるはずだった資源(絹も、農産物も、アルミニウムも・・・・)使わず、あるいは使えないようになって、外需に依存しています。
ポスターは、この地球を消費者が必死に支えている絵になっています。
消費者は、国の枠の外側です。
国家とは、一体何なのか、も考えさせられる絵です。
カルテルが日本に戦争と敗戦をもたらしたなら、貿易の自由化は、結果、賃金の低い日本に、私たち日本人を農奴のように縛っていて、日本を低賃金労働者の国にし、さらに低賃金が進む仕組みを作っています。
このポスターを題材に、車座懇談会をしたい気持ちです。
当時の世界状況を詳しい方で
解説していただる方がいたら、良いのですが。