(1)夏の甲子園、高校野球が終わった。震災による電力供給不足対策としてナイトゲーム(照明点灯)を避け、昼2時台の電力供給ピーク時を回避するために試合開始時間を朝8時に設定して、準々決勝からはすべて午前中のゲームとした。
メディアが、郷土愛で地元が結集しひたむきな高校野球を若者文化のパラダイム(paradigm)としてリードしてきた姿勢からは一変して、高校生の全国大会らしい消化中心の運営となった。おかげでほとんど見る機会はなかったが、投手は140キロ~150キロ台のプロ野球投手並みの球速を持つプレーヤーも目につき、打撃も逆転満塁ホームランが飛び出すなど勝敗を左右する長打力も目についた大会だった。
(2)監督の話の中に「甲子園では試合進行のスピード感に慣れることも大切」趣旨の言葉があった。プロ、アマ問わずに近年は観客に配慮した試合進行のスピードアップがテーマとなって、ゲーム時間制限、延長回数制限、タイム制限など工夫が凝らされている。
プロと違って高校野球では大会本部、審判員の意向が強く試合に反映されて試合進行のスピードアップが意図的に如実にあらわれて、まるでゲームをコントロールしているかの印象が強い。それも高校野球(教育の一環)だと言えばそうなのだが、せきたてられた高校野球のゲームでは落ち着きのない不安な表情も見せて、ゲームどころではないちょっとかわいそうな気もするぐらいに露骨なこともある。
プレーだけ見れば近年の科学的トレーニング、身体能力の個別重点強化でプロにもそん色ないプレースタイルを発揮するだけに、従順でひたむきだけでないハツラツさ、達成感、満足感、個性のあるプレースタイルも存分に発揮できるゲーム環境づくりも必要だ。それが「甲子園」に集っての高校野球のもうひとつの「醍醐味」だろう。
(3)よく折れて経費もかさみ、資材不足のある木製バットから金属バットへ変更になって、さらに打撃優位の高校野球だ。卓越した投手能力を持つ決勝戦延長引き分け再試合のようなゲームもあるが、近年の高校野球はエースだけでなく2,3人と控えの投手の育成も進んでいるとはいえ、勝ち進むに従って点差の開いた大味な試合展開も目につく。今大会では、以前からの打撃時の完全防護装具着用で死球の多さ(故意に逃げない)も指摘されている。
プレースタイルのプロ化傾向(球速・長打)に加えて戦術面でも「教育的問題」があるようで、高校野球の課題だ。関係者が教育の一環と言っても、メディアが国民(郷土愛)が春と夏の風物誌にしている高校野球勝負の「興味」だ。
(4)今年からプロ野球は「飛ばないボール」に統一された。昨年までのホームラン、長打が激減し、打率の低さにもあらわれている。ゲームを活性化、スリル化、おもしろくするのかは、今年1年の展開、結果を待たなければ判断できないが、打撃力の向上でも「投げて打つ」だけの大味の試合展開では活路を見い出せない日本プロ野球のデータだ。
高校野球の「使用ボール」はどのレベルのものなのかわからないが、プロ野球に合わせて「飛ばないボール」また国際使用ボールにしていい近年の高校野球の身体野球能力の充実だ。経済自然環境が許すのなら、木製バットへ戻すことも方法だ。
メディアが、郷土愛で地元が結集しひたむきな高校野球を若者文化のパラダイム(paradigm)としてリードしてきた姿勢からは一変して、高校生の全国大会らしい消化中心の運営となった。おかげでほとんど見る機会はなかったが、投手は140キロ~150キロ台のプロ野球投手並みの球速を持つプレーヤーも目につき、打撃も逆転満塁ホームランが飛び出すなど勝敗を左右する長打力も目についた大会だった。
(2)監督の話の中に「甲子園では試合進行のスピード感に慣れることも大切」趣旨の言葉があった。プロ、アマ問わずに近年は観客に配慮した試合進行のスピードアップがテーマとなって、ゲーム時間制限、延長回数制限、タイム制限など工夫が凝らされている。
プロと違って高校野球では大会本部、審判員の意向が強く試合に反映されて試合進行のスピードアップが意図的に如実にあらわれて、まるでゲームをコントロールしているかの印象が強い。それも高校野球(教育の一環)だと言えばそうなのだが、せきたてられた高校野球のゲームでは落ち着きのない不安な表情も見せて、ゲームどころではないちょっとかわいそうな気もするぐらいに露骨なこともある。
プレーだけ見れば近年の科学的トレーニング、身体能力の個別重点強化でプロにもそん色ないプレースタイルを発揮するだけに、従順でひたむきだけでないハツラツさ、達成感、満足感、個性のあるプレースタイルも存分に発揮できるゲーム環境づくりも必要だ。それが「甲子園」に集っての高校野球のもうひとつの「醍醐味」だろう。
(3)よく折れて経費もかさみ、資材不足のある木製バットから金属バットへ変更になって、さらに打撃優位の高校野球だ。卓越した投手能力を持つ決勝戦延長引き分け再試合のようなゲームもあるが、近年の高校野球はエースだけでなく2,3人と控えの投手の育成も進んでいるとはいえ、勝ち進むに従って点差の開いた大味な試合展開も目につく。今大会では、以前からの打撃時の完全防護装具着用で死球の多さ(故意に逃げない)も指摘されている。
プレースタイルのプロ化傾向(球速・長打)に加えて戦術面でも「教育的問題」があるようで、高校野球の課題だ。関係者が教育の一環と言っても、メディアが国民(郷土愛)が春と夏の風物誌にしている高校野球勝負の「興味」だ。
(4)今年からプロ野球は「飛ばないボール」に統一された。昨年までのホームラン、長打が激減し、打率の低さにもあらわれている。ゲームを活性化、スリル化、おもしろくするのかは、今年1年の展開、結果を待たなければ判断できないが、打撃力の向上でも「投げて打つ」だけの大味の試合展開では活路を見い出せない日本プロ野球のデータだ。
高校野球の「使用ボール」はどのレベルのものなのかわからないが、プロ野球に合わせて「飛ばないボール」また国際使用ボールにしていい近年の高校野球の身体野球能力の充実だ。経済自然環境が許すのなら、木製バットへ戻すことも方法だ。