(1)ノロノロ散歩台風〔と言っても台風そのものには推進力(エンジン)を持たない、気圧、気流まかせ〕が日本を遠くからうかがっている2日に、第3の首相野田内閣(the third man)が誕生した。
党内基盤を持たない首相が、党内融和の最後のチャンスとばかりの「風」に押されて身をまかせての幅広く右から左と党内バランスに配慮した閣僚起用となった。自然に適材適所とはいかずに、官僚実務型、各配置(専門)に精通した経歴のない、これからどう化けるのか「無色内閣(achromatic cabinet)」という印象だ。
震災復興、円高、雇用の緊急政治課題解決に向けた危機管理内閣としては、政治主導とはいかない当面は首相の素養どおり官僚主導の内閣となるフォーメーションスタッフ(formation stuff)だ。
そのため、平均年令だけは若く(58才)、国対委員長経験者が6名もいて、ねじれ国会の人脈対策も伺える。
2代続いた民主党政権首相の時の理系出身の注目度は、さすがに2代続いた失政もあってまったく注目されなくなったが、今回の新内閣の理系出身者は7名で前内閣よりも多い理系内閣だ。
(2)自民党政権時代は第1次、2次産業中心社会の保守基盤政治で、政治が既得権利益代表の地域、地方との結びつきも強固なこともあって社会科学系分野の出身者が多い政治構図であった。
社会は第3次産業、コンピュータ社会にシフトして、反自民の民主党政治には革新性(renovation)の強いリベラリズム(liberalism)が結集しての比較理系出身の多い(または目につく)政治構図と言うのは社会的背景からも理解できる。
(3)そこで、2代続いた理系首相の政治力はどうだったのか。第1代の首相(the first man)は大学教員出身で本格的政権交代を果たした当事者ということもあって、理念は革新性のある、従来の日本の閉さ性、固定観念を打開する勢い、方向性があったが、理念理論先行でそれを具体化する方向「付け」の計画性、立案性(programming)に欠けて政治主導、指導力、調整力に欠ける実行力の不足が目立った。
最後は政治理念理論を実証できずに、政治の世界では公約を守れない有言不実行の政治不信を招いて引責辞任となった。
(4)それを受けた理系出身の第2代の首相(the second man)は政治主導をまとめきれずに党、政府機関を機能させることもなく、自らの近くに専門諮問機関を数多く置いて結局首相自らが勝手に動いて、政治を混乱、混迷へスパイラル(spiral)させていく。
自然科学系分野でのデータ開発による唯一真理の実証的証明という、くつがえらない真実追求の論理性が政治の世界でも他人には頼らない自己理論の独走(ひとりよがり)を招いたと言える。
(5)理系政治の特徴として、政治理念理論の論理的正当性を唯一のもとして譲らず、他人に頼らずに理念理論先行の自己理論で処理しようという傾向は見える。
政治に必要な指導力、調整力、比較分析力、融合力、結集力、実行力に欠けるものであった。
第3代の首相(the third man)は理系出身ではないが、内閣は比較理系出身者が多い布陣だ。緊急政治課題を抱える危機管理内閣として、立ち止まることが許されない中、今度はどういう結果を示せれるのか。国民生活第一の政治だ。
党内基盤を持たない首相が、党内融和の最後のチャンスとばかりの「風」に押されて身をまかせての幅広く右から左と党内バランスに配慮した閣僚起用となった。自然に適材適所とはいかずに、官僚実務型、各配置(専門)に精通した経歴のない、これからどう化けるのか「無色内閣(achromatic cabinet)」という印象だ。
震災復興、円高、雇用の緊急政治課題解決に向けた危機管理内閣としては、政治主導とはいかない当面は首相の素養どおり官僚主導の内閣となるフォーメーションスタッフ(formation stuff)だ。
そのため、平均年令だけは若く(58才)、国対委員長経験者が6名もいて、ねじれ国会の人脈対策も伺える。
2代続いた民主党政権首相の時の理系出身の注目度は、さすがに2代続いた失政もあってまったく注目されなくなったが、今回の新内閣の理系出身者は7名で前内閣よりも多い理系内閣だ。
(2)自民党政権時代は第1次、2次産業中心社会の保守基盤政治で、政治が既得権利益代表の地域、地方との結びつきも強固なこともあって社会科学系分野の出身者が多い政治構図であった。
社会は第3次産業、コンピュータ社会にシフトして、反自民の民主党政治には革新性(renovation)の強いリベラリズム(liberalism)が結集しての比較理系出身の多い(または目につく)政治構図と言うのは社会的背景からも理解できる。
(3)そこで、2代続いた理系首相の政治力はどうだったのか。第1代の首相(the first man)は大学教員出身で本格的政権交代を果たした当事者ということもあって、理念は革新性のある、従来の日本の閉さ性、固定観念を打開する勢い、方向性があったが、理念理論先行でそれを具体化する方向「付け」の計画性、立案性(programming)に欠けて政治主導、指導力、調整力に欠ける実行力の不足が目立った。
最後は政治理念理論を実証できずに、政治の世界では公約を守れない有言不実行の政治不信を招いて引責辞任となった。
(4)それを受けた理系出身の第2代の首相(the second man)は政治主導をまとめきれずに党、政府機関を機能させることもなく、自らの近くに専門諮問機関を数多く置いて結局首相自らが勝手に動いて、政治を混乱、混迷へスパイラル(spiral)させていく。
自然科学系分野でのデータ開発による唯一真理の実証的証明という、くつがえらない真実追求の論理性が政治の世界でも他人には頼らない自己理論の独走(ひとりよがり)を招いたと言える。
(5)理系政治の特徴として、政治理念理論の論理的正当性を唯一のもとして譲らず、他人に頼らずに理念理論先行の自己理論で処理しようという傾向は見える。
政治に必要な指導力、調整力、比較分析力、融合力、結集力、実行力に欠けるものであった。
第3代の首相(the third man)は理系出身ではないが、内閣は比較理系出身者が多い布陣だ。緊急政治課題を抱える危機管理内閣として、立ち止まることが許されない中、今度はどういう結果を示せれるのか。国民生活第一の政治だ。